ゴーン・ベイビー・ゴーンのレビュー・感想・評価
全19件を表示
パトリックの最後の選択は…。
本当にあれで良かったんでしょうか。
ドイル元刑事(モーガン・フリーマン)かやっていたことは、確かに「適法」なこととは言いがたいのでしょう。それゆえ、彼の行為が是であると言い切るには、相当の勇気が要りそうです。
しかし、親業ということを理解せず、子供を自分の単なる所有物(端的にいえば、自分の持ち物)か付属物くらいにしかみない親も少なくないなかで…。
まして、ひとりの私立探偵であり、決して「捜査官」としての立場にはない彼にとって、彼の選択が余儀ないものでもなかったことも、またハッキリしていると思います。
どうにも…観終わって、スッキリしない一本になってしまいました。評論子には。
原作に忠実?やりきれない
モーガン・フリーマンや、エド・ハリスが、命懸けでダメな母親から娘をさらい、真相に気付いた私立探偵が、それを白日にさらす。
結果、誰も幸せにならないという、ひどいエンディング。
原作に忠実に作ったのでしょうか。
本当に後味の悪い映画です。
レビューのポイントが高いのが理解できません。
2014.6.14
ベンアフデビュー作
2020年8月10日
映画 #ゴーン・ベイビー・ゴーン (2007年)鑑賞
#ベン・アフレック 初監督作品
初監督でこんなにしっかりした作品が撮れるとは驚きですね
俳優としてはパットしなくても監督としては確かな才能を見せる点では #クリント・イーストウッド の後継者ですね
#ミシェル・モナハン はキレイ
賛否両論へ誘導する巧さ
あざやかな演出によって、情を採るか、法を採るかへもっていく。
「考えさせられた」と言ったとき、考えた部分が、どこなのか、人それぞれだが、すくなくとも「考えさせられる」映画だと、多くのレビューが伝えている。
あたかも、融通のきかない人のような描写がされているものの、法治国家であるいじょう、法を採ったパトリックが、妥当だと思う。
正誤とか、善悪は知らない。
ただ、妥当だと思う。
個人的に「考えさせられた」部分は、どっちを採るかではなく、アンジーだって懇願している、あれだけの状況下で、自分の信念を貫いたパトリックを見て、そんなことが自分にできるか「考えさせられた」。
構造を見たとき、アマンダのような境遇を負う子供は、何十万といるはずである。ドイルが助けたのはその一人であって、であるなら、それは子供の幸せか、法律の遵守か──という大局的な選択にはならない。たんにそれは、その事案だけの問題だ。
その事案だけの問題にもかかわらず、映画は観る者に、大局的な選択をゆだねるような巧妙さを持っていた。
もっと客観視するなら、ドイルもレミーも、事件そのものも、ありえない極端なドラマ性の上に立っている。
その、アクロバチックな物語の作為を気づかせずに、最後の選択肢へ持っていき「考えさせる」映画に仕上げていること、そしてそれがベンアフレックの初監督作だということに「考えさせられた」。
一般的にはアンジー派が多いんだろうなぁ
警察が捜索を始めてから3日が経っていたが、そこへ突然アマンダの叔母夫婦が「裏の社会を知っているか?」と訪ねてくる。しぶしぶだったが引き受けたパトリックとアンジー。警察のドイル警部(モーガン・フリーマン)からは嫌味たっぷりの言葉を浴びせられる。誘拐された子の半数は助からない。24時間以内に発見しないと助かる見込みは10%に下がるなど・・・。早速聞き込みをすると、アマンダの母ヘリーン(エイミー・ライアン)がヤク中であることが判明。
二人で金を盗んだことによって、ヘリーンと一緒にいたレイは死んでいた。チーズという麻薬の元締めの金だ。その金に絡んで、チーズが誘拐の主犯だと睨んだパトリック。警察に電話が入り、元採石場の人工湖でアマンダと金を交換するという取引が成立し、パトリックとアンジー、そして警察側からはレミー・ブレサント刑事(エド・ハリス)とニック・プール刑事(ジョン・アシュトン)が湖に向かう。そこでは待ち伏せていた誰かが発砲し、チーズが死亡。何かが湖に飛び込んだ形跡があった。そのままアマンダの生死がわからぬまま死亡したことになり、責任をとってドイルは依願退職、年給減俸となった。そしてチーズの部下のクリスが何者かに殺された。
アマンダが死亡したことにしちゃっていいの?とか、クリスは誰に殺されたんだ?とか、どうもスッキリしないまま前半部分が終わり、さらに男児が誘拐されるという事件が起こる。それはレミーが容疑者として睨んでいたアダムス・ファミリーと揶揄された変態夫婦とその友人が犯人だったが、その隠れ家に潜入するシーンはおぞましいほどだった。パトリックも吐いちゃったくらいだし。
スッキリしなかった部分は終盤に解明。すべては児童虐待とか、子供を殺すことに罪を許さないドイルが麻薬常用者の母親からアマンダを引き離すことを計画したことだった。自身が12歳の娘を殺された経験をし、そうした大人の犯罪を許せなかったことから始まっていたのだ。そして、パトリックが事件解明に辿り着いて、アマンダを母親のもとに帰すことが、ドイルからしてもアンジーから見ても、道義的に正しいことなのかどうかが問われることになった。そして、同棲していたアンジーは彼のもとから去っていった・・・。
児童虐待について考えさせられる作品だが、原作者が『ミスティック・リバー』の作者と同じだと知って納得。確かに許されるべきことではないが、実の親から引き離すこともいいことなのか、法律と道徳を天秤にかけるように色々考えさせられる。また、その答えを明示しないという潔さも感じられ、ドラマをハードボイルドのように私立探偵の独白調で一貫させたことも面白い。まぁ、一般的にはドイルを見逃すというアンジー派が多いんだろうなぁ。ただ、児童虐待を憎むあまりに、人をいっぱい殺しすぎ!アメリカ銃社会の問題にも少しでも批判的に扱っていれば評価も上がったろうに・・・
正しい行いとは
世の中正しいい事、正しくない事なんて無いのかも。と思った。
姪のために良かれと思い決断したが、最後に意味深な結末で終わる。あの時の正しいと思った判断が後悔かのような終わり方。
貧しくて育児放棄するような母親なら、いっそあのまま誘拐のまま裕福に愛情を注いで育ったほうがいい。
誘拐されて戻ってきた女の子がすごく可愛かった。
愛しき者はすべて去りゆく
優しさに溢れた話。
正義とはなんなのか、胸が締め付けられた。
冒頭のモノローグとラストシーンの距離感が印象的。
ベンアフレック初監督作品だがとてもよく出来ている。日本未公開なのが悔やまれる。是非見て欲しい。
運命に身を委ねるしかないのか…
虐待死が後を立たない昨今、いつも映画みたいな救世主がいれば…と思っていても、ストーリー的にそうは行かないという、ついつい歯ぎしりしたくなるような展開。印象に残る映画には間違いない。
いい映画だと思うが…
こんな映画を映画館で見たら、しばらく立ち直れなそう。で、しばらく映画を見なくなると思う。この映画を公開しなかったのは、営業的には正しい判断じゃないかな。「ミステリー映画」としてとらえるには問題が重すぎる。
こんな選択をする人間は探偵なんかできないだろうが、小説としては間違ってないのかも。映画としても完成度が高いのも間違いない。最後まで目が離せなかった。
難解なシナリオに気づくのが遅かった
わりと難解なシナリオであることにあとから気づいて、慌てて理解を試みるが、それまで空気感だけを愉しんでいたとあって、煙に巻かれて終わった。少し強引な気がしないでもない二転三転する解釈に、付け入る隙があるのかないのか、それさえもわからない。
浴槽で惨殺されていた少女はなんだったのか。わからん。
時折入る町の遠景の挟み方が効果的でうまい。あれがあるとないとでは作品全体を覆う視野に差が出る。観点はすごく俯瞰に置かれていて偏りのある感情移入を決して許さない。
一方でラストに向かうにつれてあらわになる各役の立ち位置、それをお互いにぶつけ合うやりとりはすごくエモーショナルに仕上がっている。
しかし、どうもすっきりしない感じ。
駄作ではない。
監督の最新作 アルゴ
がさほど駄作でもなかったので過去作品をチェックしてみました。
この作品 ゴーン・ベイビー・ゴーン は
まじ~めに社会問題を扱っていまして、主人公もまたクソがつくくらい真面目な設定になっています。
ですから、あまり真面目でない私には今ひとつグッと来るものがありませんでした。でも、真面目な人が見たら良い映画じゃないかと思います。真面目な人が好みそうな映画です。
英語はそうとう難しいんじゃないでしょうか。
最初の20分くらいまでは何とか付いていけましたが、その後は無理でした。
刑事たちが出てきてからチンプンカンプンになりました。ですから日本語字幕で初めから見直しました。主人公がまた、だらしない発音をしているんですよ。・・・まぁ、狙いがあっての演出だと思いますが。
全体から言うとベン・アレック監督作品、またしても
さほど駄作ではなかった。
と言う感想になります。映画の80パーセントくらいは駄作だと思いますので、駄作でないのは立派なことです。
リスニング
主人公と恋人がハッキリしない発音で喋っていて聞き取れませんでした。
そのほかの登場人物の初男のほうが聞き取り易いです。
ただ、話が複雑すぎるので全編英語字幕でみるのは無理でした。
ベン・アフレックは迷いなく進む
確かな手ごたえを感じさせてくれる映画でしたよ。印象的だったのは、ガラスに映るケイシー・アフレックの陰影の絵。それだけで、割り切れない思いを伝える技術には感嘆しました。ベン・アフレック、うまいではないですか、あなた…。
ラストのテレビ越しショット。おいおい、こっちまで巻き込むんかい、と。でもだからこそ納得するしかないよね、と。間違ってないですよ、これ。
それでも、パトリックの行動は正しいと思う。
ミステリーとしておもしろかったし、子どもにとっての幸せとはどういう風に暮らすことなのかとかいろいろ考えさせられた。ベン・アフレックの初監督作品で評判がよかったのに、未公開だったことと、「ミスティック・リバー」のデニス・ルヘインが原作ということくらいしか知らなかった。実際に観てみたら、有名な俳優がたくさん出ているし、いい緊張感があった。中でもうれしかったのは、久々にエド・ハリス夫人のエイミー・マディガンに会えたこと。だいぶ貫禄がついたが、健在なのは喜ばしい。弟のケイシー・アフレックは声がよくないし、冴えない感じでとても優秀な探偵には見えないが、そこが親近感が湧いた。映画は意外な方向へ突き進み、予想がつかない展開になった。そして、少しずつ真実に近づいて行った。私はパトリックの決断が結果的に良くなかったかもしれないが、それでいいと思った。彼が代償を支払わなくてはならなくなったけれど...
なぜ日本では未公開??
俳優のベン・アフレックが初監督したこの映画、100本以上アメリカで見た2007年の映画の中でベストです。
あらすじは「幼女が失踪。依頼を受けた探偵(ケイシー・アフレック、ベンの弟)は捜査を開始し、警察との協力で手がかりをつかみかけるが・・・」というお話です。
私がベストに押す理由。まず初監督のベン・アフレックの素晴らしいこと!!俳優ではぱっとしませんでしたが、監督業は素晴らしいです。
そしてストーリー。いや、ほんと2回見ましたが、やっぱ面白い。日本でも畠○鈴○容疑者による綾○ちゃん事件という悲しい事件がありましたが、そんな事件を知っているだけに余計に感情移入してしまいます。
次に俳優陣。弟のケイシーのぼそぼそ加減も良いですし、脇を固めるモーガン・フリーマン、エド・ハリスの素晴らしいこと。そして、オスカーにもサプライズノミネートされた助演女優賞のエイミー・ライアン。
こんなに素晴らしい映画なのに日本未公開なんて・・・。確かにアメリカでも興行成績は良くなかったみたいですね。2006年のベストじゃないけど、大好きだったIllusionist(邦題 幻影師 アイゼンハイム)もやっと公開されているようなので、本当に来年公開なのかな?
全19件を表示