30デイズ・ナイトのレビュー・感想・評価
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エンタメ性も忘れないホラー大作
漫画が原作という本作は、マーベルコミックスさながらの展開を迎えるアクションホラーだ。最後の最後で''彼らは帰ってくる"なんてメッセージを残してくれても良いくらいだ。「30デイズ・ナイト 訳:30日間の夜」というタイトルの様に、1ヶ月太陽が顔を出さない極夜が舞台となる訳だが、永遠と続く暗闇と、真っ白な雪に飛び散る血飛沫や肉片という対比が際立って見えるシーンがあり、混沌とした世界の中で美しさすら感じる瞬間が多く、非常に印象に残っている。どうもオタク気質が伺える作品だったが、製作はあのサム・ライミ。やはり彼はこういうマニアックな作品がホームグラウンドなのだろう。
ゾンビとヴァンパイアは似て非なるものだが、本作を観るとそれがより分かりやすい。彼らは言葉でコミュニケーションをとり、彼らの伝統を重んじているのだ。かなり暴力的なシーンは多いが、どこか肩身の狭い思いをしているヴァンパイア族のバックグラウンドも気になる所だ。本編113分というそれなりの長さを誇る作品だが、本作の弱点は映画にしては長い「30日間の夜」を描くという事だ。どうしても建物に籠り、数日経過してしまうシーンもある為、生存者が極限の30日間を生きている恐怖感や絶望感が持続しないのである。
ラスボスキャラに魅力が少ないのもやや寂しいが、どう見ても異形の者である彼らのデザインはこだわりを感じる部分でもある。
本作のベストシーンは、ヴァンパイアの襲撃を受けるバロウの街を垂直に撮った俯瞰映像で表現しているシーン。個人的には「タイタニック」の"あの"シーンより好きである。
部分的な注文はあるが、ヴァンパイアホラーの中では本作は上位に値するだろう。
極夜(白夜の逆)→アラスカの30日
2007年。サム・ライミ・製作。ジョシュ・ハーネッと主演。
スティーヴ・ナイルズの同名コミックが原作の映画です。
アラスカの人口だった152人の町・バロウは1年にたった30日間ある極夜(太陽が全く上がらない)を翌日に控えていた。
その夜、飼い犬数10頭が殺され更に停電と電話・ネットが不通になる。
保安官のエバン(ジョシュ・ハーネット)は町にただならぬ危機が訪れてるのを感じるのだった。
なんか頭の良いヴァンパイアが敵!!
発電所を破壊したり、最後には石油パイプラインまで壊します。
そしてヴァンパイア言語を話す。宗教家みたいなヴァンパイアのボス。
極夜の小さい町。
住民がひとり、またひとり・・・残酷に咬み殺されて行く。
お楽しみはまったく無かったです。
30日リミットの設定が生かされてない。
30日も必要だったのかな?
もっと早く除雪車10台連ねて、ガガガーっと踏み潰しちゃえば?
とかね!!
仕掛けが遅くないんかい?
待ってる間にどんどん殺されてしまうんだもん。
保安官のエバンと元妻ステラとの絡みも特に印象的ではない。
ただしお目当てのジョシュ君は渋くて格好良かったので、そこは満足でした(笑)
暗い画面に血まみれのクチのヴァンパイアが、強くて怖かった。
ラストの決断は、こう来たか!!って感じでしたね。
非日常空間の非常事態
映画のストーリーは大別すると、「日常」または「非日常」の舞台で起きた「いつもの事」または「異常事態」を描いたものだ。
この映画は、30日間夜が明けない極北の極夜という「非日常空間」を舞台に一見普通の出来事を描くようなスタンスで始まり、ヴァンパイアとの戦いという「超異常事態」に突入していく。
それだけに、すごくリアルで出来のいい映画になってもおかしくないと思うのだが、さにあらず。
いろいろと突っ込みどころは多いけど、ラストのあれはないだろう…と思う。
一見の価値ありです。
ネタばらしはなしで。
2013.7.27
私の中では最高だね!
ダニーヒューストンがもう最高で、今まで見たバンパイヤ物ではトップに来るね!
好きすぎてDVDも買ったほど。
2は役者も変えて糞映画になってしまってとても残念だわ。
他2作前日譚があるが、あれも本当糞。
こんないい感じで作れたのに何故ああなるのか残念でならない。
人間側は別に大した事ないんですよ。ダニーヒューストンオンリーです(笑)
ラストは泣ける家族愛
最初に観た時は、字幕なしで吸血鬼何言ってるか分からなかったけど何度か観てようやく理解。
ハラハラドキドキの展開で突っ込みどころは多めだけど全体的に楽しめた。
最近ほんとに思うのは家族愛って素晴らしいなって思う。
とりあえず最初の方の上空からのワンシーンは印象的
雰囲気が好きな名作
全米初登場No.1のヒット作にも関わらず、日本では小規模公開のみでした。
まぁ、ホラー映画はそんな感じですかね…
それはさておき、本作のダークで不気味な雰囲気が物凄く素晴らしいです。
アラスカの雪景色もBlu-rayでより一層美しく映る。
その雪にヴァンパイアのドス黒い血が飛び散る様子を上空から垂直に撮影し、BGMは加えずに繰り広げられる惨劇を静かに見せているシーンはずっと頭に残る名シーンだと思います。(あくまで個人的意見)
本作に登場するヴァンパイアは30日間太陽の昇らない極夜に襲ってきます。
よって、1ヶ月という長い間ヴァンパイアと死闘するのですが、時間の経過が早く描きすぎて、隠れたまま5日程経過するところもあり、そんなに隠れられる訳ないじゃんと突っ込みたくなることもしばしば。
また、ラスボスの死に方があまりにも呆気なくて、
えええーっ!
と思いましたがラストは涙で良かったです。
た・だ・し
エンドロールの曲が不気味なんですけど、せっかく悲しい終わりなんだから、ピアノ伴奏の悲しい曲にすりゃいいのになーと思いました。
リアルな吸血鬼に炙り出された家族の絆の物語
吸血鬼の恐怖は、怪力、強靭な身体、獣への変身、そして吸血。
吸血鬼の弱点は、十字架、ニンニク、心臓に杭、そして太陽の光。
ブラム・ストーカーの小説『ドラキュラ』出版以降、世間に流布している吸血鬼の知識はこんなところ。
十字架やニンニクが手に入らなくても、夜が明けるまでまで頑張れば人間の勝ち。それまでに血を吸われたら負け。
つまり最大でも12時間ほど我慢すれば恐怖は終わるわけで、そう考えれば大したことない怪物ではある。一応の区切りがつくわけだ。
ところがアメリカ最北の町バロウは、30日間夜が続く極夜を迎えてしまい、そこに吸血鬼が退去して押し寄せるという設定。こわい。こわすぎる。
ホラーに敏感な人なら設定だけで何杯でもいけちゃう恐怖があるが、本作が優れているのは吸血鬼の造詣も十分におぞましいこと。
全ての歯がサメみたいにとがっていて、爪も猛禽のように長く伸びて鋭い。瞳は洞窟のように真っ黒で、顔の骨格はどことなく歪んでいる。
しかも人間のような清潔感は皆無で血を吸ったそのままで歩き回るから、口の周りから首元まで血でビッショリ。
うーん、恐怖のツボをおさえていらっしゃる。
そんな恐怖の権化みたいな連中が近所に放たれてみて、さて十字架やニンニクを突きつけようとか思うか。思わない。
アニメの吸血鬼と違って斧やショットガンで破壊できるというのもあるのだろうけど、実効性が疑わしいアイテム片手に怪物の前に出るような真似はちょっとリアリティがない。
「ああ、神様助けて」と天を仰ぐ人間に「カミ イナイ(No God)」と言い放つ吸血鬼は、キリスト教的世界の怪物ではない。人間とはまったく異種の、暴力的にはより上位の捕食者だ。
これら吸血鬼の恐怖を描く一方、人間の強さと弱さも見所。
修復しがたいほど冷え切った保安官夫妻の心の変化、ちょっと頭のネジが緩んでしまったおじいちゃんとその息子の愚行。
あるものは我が身かわいさに家族を手にかけ、またあるものは家族のために身を犠牲にする。
恐怖がレッドゾーンに入ってしまうと、人間はどういう行動をとるのか。その本性が垣間見えるような気がして、心がざわつく。
ラストで保安官夫が取った行動は、人間としての強さか、恐怖ゆえの乱心か。
ようやく迎えた太陽に、残された人々は何を思うのか。
では評価。
キャスティング:6(若過ぎないヒロインに好感)
ストーリー:8(追い詰められていく人間の恐怖にごちそうさま)
映像・演出:8(吸血鬼の造詣は見事。流血があと一歩)
リアリティ:8(本当に吸血鬼がいたら、人はこんな行動しか取れないと思う)冷え:9(極夜の町、人間を狩る怪物のいる町は冷え冷えする)
というわけで総合評価は50満点中39点。
クラシカルなホラーやスプラッタには飽きたというホラーファンにオススメ。
怪物としての吸血鬼を映画で堪能したいという人に超オススメ。
闇夜と大寒波とヴァンパイア
極夜で太陽が30日間昇らない真冬のアラスカ最北の町バロウ。闇に紛れて襲来したヴァンパイアに保安官たちが立ち向かうが…。
もはや固定ジャンルであるヴァンパイア映画。
最近は人間と禁断の恋をしたり、同種族や他種族と抗争したりとあの手この手のアイデアで作り続けられているが、本作は闇夜にうごめき、人間を襲い、噛まれたらヴァンパイアになるなどお約束を踏襲している。
監督のデヴィッド・スレイドは本作の評判により、「トワイライト」第3作目の監督に抜擢されたとか。
今、日本も大寒波に見舞われ、ただでさえ不便。そんな状況でヴァンパイアに狙われる。
陸の孤島と化した閉鎖的空間の中、次々と襲われ、親しかった者もヴァンパイアに。味方が一人また一人と減っていく。
ヴァンパイアの苦手な太陽が30日間昇らぬ決死のサバイバル。
その緊迫感はなかなか。
凍てつくような寒々とした空気がさらに拍車をかける。
B級と言ってしまえばそれまでだが、割り切って楽しめる。
久々にヴァンパイアが怖いヴァンパイア映画。
逃げる!!
別に...って感じでした。
逃げて隠れてたまにたおしてのくりかえしでした。
主人公は最後ヴァンパイアになって太陽にあたって死んじゃうし...
2作目もあるらしいけど面白いのかな~?
単なるヴァンパイヤ映画とは1線を画したサバイバルホラー
吸血鬼なのかゾンビなのか分からないほどグロいシーンが多い。サムライミが関わった映画なので無碍もないかな。ストーリーは秀逸です。30日間太陽が出ないというシチュエーションと自ら主人公が吸血鬼になり自ら死んで(太陽の光をあびて塵になる)いくなど今までにないアイデアであり面白い。ただグロいシーンが多いのでシリアスな恐怖感はない。屋根裏部屋での隠れ生活や吸血鬼の真っただ中に隠れているのに息をひそんでって緊張感が感じられないカメラワークが残念。でも最期に自らを犠牲にして塵になってゆくジョシュ・ハ―ネットはいい味出していた。あのシーンでこの映画はびしっとしまったともいえる。
体感型シチュエーションホラー!
ヴァンパイヤモノですが、主人公エバン演じる「ジョシュハートネット」の一人舞台という感じ。
一応表題ではヴァンパイヤアクションといってますが、見る限りでは「ヴァンパイヤの恐怖」を描くより、「何かしらの恐怖から逃れるために」近隣や親戚と逃げつづけるサバイバルムーヴィー。
この映画では「ヴァンパイヤが襲ってくるので倒す」というありきたりな展開でなく、「(素早く賢い)ヴァンパイヤからいかに逃れれるか」「極寒の中、30日間行き続ける知恵」を題材にした感じです。
今までにないヴァンパイヤモノで、演出、展開、オチ、とすべてにおいて100点満点、、といいたいとこですが、若干、某ヴァンパイヤ映画の展開と似ていたため90点。。
でも今年三田映画で一番はらはらドキドキしました!最高でした!
強いて言えば。バイオハザード+28日後の展開、ブレイドにでてくる吸血鬼、+刑事ドラマ。
と思いました、かなりオススメです!
ストーリーテリングの秀逸さ
ジョシュ・ハートネットって、なかなかいい俳優さんにも関わらず、今ひとつ評価が抜け出てこなくてかわいそうですねえ。また、敵役の吸血鬼の首領がダニー・ヒューストンってのが意外で、しかし、それなりに吸血鬼役がはまっていて、とてもX-MENの臆病官僚と同一人物とは思えません!全体に小粒感が否めないものの、主人公エバンの最後の決断とその決断に連動した結末は、それまでの様々な伏線と相まって、さらに哀切に描かれていきます。吸血鬼たちの表情の微妙な歪みと瞳孔の漆黒感が不気味さを盛り上げるとともに、血しぶきドバドバのスプラッター描写で紡がれていく物語は、実は、愛し合っていてもそれを確認できる瞬間はいつも一瞬であるという普遍的な物語を、スタイリッシュなモダンホラーという衣を纏いながら、確実に終末へと突き進んで行くのでありました。いやあ、楽しめたなあ!
斧でガツンと
隣町まで128キロ離れている陸の孤島と化した街で、動きがチョッ速、残忍で凶暴、唯一の弱点の太陽もなく、飢えた集団が襲いたい放題!! 生き残るのは死んでも無理かと思いきや、ヤツらは五感が鈍いという致命的な手緩さで、姿さえ見つからなきゃ全然大丈夫。脳天に響く奇声は相当やかましい。知能は人間並みにあるものの主人公以下。ここぞという場面で効力を発すると思われた、紫外線ライト、トラバサミ、ダイナマイトは軽くスルーし、無音の閉塞感に支配される緊迫の篭城戦が展開。
久々に怖い吸血鬼映画、登場!
白い流氷に浮かぶ黒い船。曇り空の下、雪の丘を歩く男。オープニングから白が強烈に映える映像の美しさに驚かされた。
全編を通して映像へのこだわりを感じさせる本作だが、除雪車を利用した一大バトルやクライマックスの炎上シーンなどの派手な見せ場にもそれは貫かれていて、特に吸血鬼達による殺戮の様子を俯瞰で見せるショットは圧巻。陰惨なシーンでありながら、白い雪面に拡がる赤い血や時折瞬く銃の火花は美しくすらある。
吸血鬼の描写も独特。ぱっと見では人間とそうそう変化無いのだが、顔の骨格が猛禽か何かのように少し歪んでいる。これがかなり薄気味悪いのだ。動きも俊敏。獣のように群れて狡猾に狩りを行う様子がメチャクチャ怖い。
だが吸血鬼のリーダー格にまるで威厳が無いのが残念(銀行員のオッサンみたい……)。30日間に及ぶサバイバルなのに時間経過があまり感じられないのも不満。無闇に物音ひとつ立てられない生活を延々強いられるのだから、主人公らが徐々に憔悴していく様を見せてほしかった。
細かな不満はあるが、緊張感と絶望感が全編を覆う水準以上のホラーに仕上がっている。最近はヒーローぽい吸血鬼が増えたけど、やっぱり吸血鬼映画は怖くなきゃね。
単なる恐怖映画と思えなかれ。離婚しかけている夫婦が、究極の恐怖を共有し合うことで、絆を取り戻すことを描いた作品。でも抜群に恐かった!
『死霊のはらわた』などホラー作品の第一人者であるサム・ライミが手がけた作品だけに、恐怖感はピカイチ。けれども単なる怖さだけでなく、これまでにないヴァンパイア像を作り込むだけでなく、夫婦愛を導入。なんとラストで感動して涙してしまう、新たなホラーの新機軸を立ち上げた作品です。
主演のジョシュは、「自然な恐怖が内なる感情を呼び覚まして、生きる力を呼び覚ますんだ。」と語っています。つまり本作は観客に恐怖心を与えるのが目的でなく、エバンとステラの離婚しかけている夫婦が、究極の恐怖を共有し合うことで、絆を取り戻すことを描いた作品なのです。
スプラッタ作品への出演を好まないジョシュは、「叙情的で強烈なビジュアル・メッセージで語りかける」という意味で、本作を評価し、他の恐怖映画と全く異なる作品として位置づけています。
ぱっと見てジョシュは、恐怖映画向きの俳優ではないと思います。むしろ恋愛映画の主役を張ってもおかしくない甘いマスクの彼のキャラが本作にマッチしていたのではないでしょうか。
ヴァンパイアの頭をバシバシ切り倒していくような無敵なヒーローよりも、不完全な主人公の方が、身近に感じられます。そんなエバンが苦難を乗り越えて、ステラの信頼を取り戻す方が、二人の絆に感情を移入しやすくなるというものです。
でも監督は意地悪だから、ハッピーエンドというわけには行きませんでした。詳しくは本編で。
ジョシュが語る本作の恐怖感というのはハンパではありません。
舞台となるアラスカのバロウという街は、隣の街まで128キロも離れていて、もし通信手段や移動手段を断たれてしまっては、完全な逃げ場なしの密室となってしまいます。加えて、30日続く太陽が昇らない極夜の闇と雪に閉ざされた凍てつく寂廖感に満ちた世界が一層の恐怖感を煽るのです。
こんな静かな舞台に押し込められたら、チョットした物音でも反応してしまいます。事実、その物音により、街の人がひとりまた一人と惨殺されていくのです。原因も分からぬままに。
そして満を持して登場するヴァンパイヤは、これまでのヴァンパイヤ・ムービーのイメージを大きく革新していました。まずとがった牙はなく、ジョーズのようなくさび形の歯でがぶりと食らい付くのです。
そしてスパイダーマンのような軽い身のこなしと高速移動が可能な身体能力を使って、街の人々を次々と狩っていきます。
頭脳も狡賢くて、わざと人間を殺さず、囮に使って誘き寄せるなど侮れません。
特にヴァンパイヤのリーダー役を演じているダニー・ヒューストンは不気味でしたね。
こんな最凶のヴァンパイヤに、挑むエバン達生き残った街の人々の苦難は、大変なのものでした。ヴァンパイヤに噛まれるとヴァンパイヤの仲間になってしまいます。
そのため断腸の思いで、仲間を殺さなくてはいけなくなったシーンがきつかったです。それと襲ってきた少女の首を切り落とすところも。
ただ本作には不可解なところもあります。
ヴァンパイヤには、太陽の光を浴びると灰になるという弱点はいいとして、では彼らがどういう風に誕生して、人間狩りのためにやってきたかという謎は残りました。白夜が明けると消失してしまうなら、ついつい始まりの方も気になるわけです。
スプラッターシーンも満載で、恐怖からずっと緊張を強いられる作品ではありますが、ラストの感動も捨てがたい!
さて、あなた様は、恐怖を乗り越えてでも、ラストの感動までたどり着くことができるでしょうか?
恐いって!
ヴァンパイア(吸血鬼)の苦手な物…、“日光”“十字架”“銀の銃弾”“にんにく”etc,etc…。まあ諸説色々ございますが、吾輩は実際にヴァンパイアとは遭遇したことがございませんので、よくわかりません…(^^;。しかし、この映画の舞台となる街は、ヴァンパイアにとってパラダイスのような街だったのです。何故ならその街は、30日間夜が明けない“暗黒の街”だったからです(いや、コワ~)!
設定からして『ありえね~!』って感じの恐ろしさ。暗闇大好きヴァンパイアが、こともあろうに30日間“極夜”の街へやって来るなんて、それって“やりたい放題”状態じゃないですか。前述しましたが、正に“ヴァンパイア・パラダイス”ではございませんか!そこにいる人間なんて、みんなただの“餌”ですわな。これはホンマに恐いですよ!背筋も凍るとはこのことです。もお、堪りませんて!
基本的に吾輩、この手の映画は苦手(ハイ、恐がりですから)でございまして、しかもヴィジュアル的にも“ドッバドッバ”と血しぶきが飛び散りまくりますので、本当にハンパでないくらい恐かったです(>_<)。でも結構練られたストーリーのおかげで、最後までキチンと観ることが出来ました。実はこの映画、今やすっかり「スパイダーマン」の人となった感のあるサム・ライミが、プロデュースしてるんですね。彼の原点回帰とも言える“スプラッタ・ホラー”ですが、ただのスプラッタではなく、ヴァンパイアと人間の闘いを描いた“アクション大作”として撮り上げています。さすが“サム・ライミ ワールド”奥が深いですね(^^;。
ラストは『ええ?そんなことしちゃうのか~?!』って、ツッこんでしまいそうな戦い方をしちゃうのですが、コレは“究極の選択”ですね。いくら愛する人を救うためとはいえ、果たしてそこまでの事が出来るのか??観終わって、自問自答してしまいました。う~ん、吾輩にはムリかも?だって恐がりですから…(^^;。
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