三本木農業高校、馬術部のレビュー・感想・評価
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お前が迷えば、馬はその何十倍も迷う
映画「三本木農業高校 馬術部」(佐々部清監督)から。
農業高校らしい?「馬術部」。
柳葉敏郎演じる、古賀コーチは、部員の生徒たちに
何度も何度もこう教える。
「お前が迷えば、馬はその何十倍も迷う」
「お前が不安になったから、終わりだぞ」と・・
「人馬一体」とは言え、あくまでリードするのは人。
「馬ってのは、人の信頼に応えようとする動物」という台詞でも、
その関係がわかる。
実は、私たちの仕事に重ねてみても、同じことが言える。
「リーダー・上司が迷うと、部下はその何十倍も迷う」
「リーダー・上司が不安になったから、終わりだぞ」
たしかにそうだ、と思う。
物語の中で「コスモは、君に逢えて幸せだ」
「おまえは、コスモの世界を広げたんだ」という台詞もあった。
これも、重ねてみれば「○○は、君と仕事が出来て幸せだ」
「おまえは、○○の世界を広げたんだ」という台詞になる。
リーダーの役目、ちょっと教えていただいた気がする。
三本木農業高校、馬術部
馬好きの人なら、最高の映画だと思いますが、盲目の馬が馬術大会に出場することは大変だと思うが、出場するまでの大変さや馬とのコミュニケーションなどがあまり感じられなかったことが物足りなさを感じた原因だと思います。
イイ映画なんだけどね~。
青森県に実在する高校の馬術部を舞台に、盲目の馬と少女の交流を描いた実話「私、コスモの目になる!」の映画化。いい映画ですよ~、文句なく。昨今の殺伐とした空気を洗い流してくれるような、“良作”です。でもな~、何でこんなに(客が)入ってないのかね~??
昨年、吾輩が日本映画の1位に挙げた「夕凪の街 桜の国」の佐々部清 監督の作品ですから、『また清々しいほど美しく、朴訥して、どこまでも優しい映画になってるんだろうな~』と、予想しておったのですが、本作はその予想を遥かに上回っていました。四季折々様々な姿を見せる、青森の美しい自然を背景に、ひた向きに馬達と生きる馬術部員達の姿を、優しさ溢れるカメラワークで、とても生き生きと描き出しています。また特筆すべきはスクリーンを駆ける馬達の美しいこと!『サラブレッドは生きた芸術品』てなことを申しますが、正にその通りだと思います。決して派手ではございませんが、とても印象に残る映像の数々。心にじんわりと沁みてきます。
主演の長渕文音チャンは、長渕剛、志穂美悦子夫妻のお嬢さん。何とコレが映画初出演にして初主演!初々しくも、肝の据わった演技を見せてくれます。さすが芸能界のサラブレッド!女優として、これからが楽しみですね。でもどちらかと言うと、“父親似”なんですかね?授業中の居眠りから目覚めるシーンの表情なんか、ソックリでしたよ。う~ん、コレって女の子としては、どうなんでしょ…?
今回、キャストの中では柳葉さんが、素晴らしい!馬への熱い思いを胸に秘めつつも、それを普段は決して表に出さず、生徒たちに厳しくも優しく接する馬術部の顧問教師の役を、非常に抑えた演技で見事に演じておられます。特に自分の不在中の事故の為に、馬を死なせてしまったシーンの演技には、泣かされました。吾輩、個人的に次回の“日本アカデミー賞・最優秀助演男優賞”を是非とも差し上げたいと思っちゃいました。
ストーリーは、文部科学省のお墨付がもらえそうな(決して嫌味ではなく)“感動の実話”ですし、演出も俳優陣も素晴らしいの一語に尽きるのですが、冒頭にも書きましたが、何でこんなに不入りなんでしょう。吾輩が観たシネコンでは、全部で観客3人(平日・最終回)でした。同時期に公開された映画との比較では、本作は興行ランキングでベスト10にも入っておりません。これがミニシアター系、単館ロードショーの作品ならいざ知らず、一応メジャーである東映配給の映画なワケですよ。何とも寂しい話じゃないですか。一体なぜ東宝とこんなに差がついてしまったのか?松竹も、いま「おくりびと」で頑張っておられるだけに、余計に寂しく感じられました。確かに『いま、何故この映画なのか?』っていうあたりが、まったく我々には伝わってきません。そこら辺り、もう少し考えられて、宣伝、プロモーションをされた方がいいと思います。せっかく素晴らしい映画が出来上がっても、これではあまりにも可哀想ですよ。う~ん、もっとガンバレ!東映!!
乗馬がしたくなる映画。
動物ものって、ズルイ。
動物を飼ったことがある人は誰でも こんな風に
人間と動物の信頼関係が次第に形成されていく様子を観ると
自分のことと重ねて 思わず見入ってしまう。
製作側はそれを狙ってるんだろうな~ と思いつつも
やっぱり 観たら感情移入してついつい泣かされてしまいます。
次第に目が見えなくなっていく馬コスモとその世話役になった
女子高生・香苗の関係を軸にして 馬術部員と周りの人&馬の
信頼関係とそれぞれの成長の物語。
主演の長渕文音さんは 新人とは思えない堂々とした演技。
顧問のギバちゃんはハマリ役。松方弘樹が農業高校の校長って
いうのはちょっと・・・と思いましたが 意外にオトボケな感じが良かった。
出番は少ないですが お父さん役の吹越満さんもいい味を出していました。
1年を掛けて 実際に青森で撮影されたというだけあって
東北の四季が 桜~緑~紅葉~雪と 美しく描かれていました。
自分は東京出身なので、あんな自然に囲まれたところで成長できたら
感受性も人生の選択も もっと違ったものになっていただろう・・・と
ボンヤリ考えました。羨ましい。
試写場を後にする人々は 「乗馬してみたいね~」と
口々に言っていました。同感。
感動!その一言。
まずは動物モノが好きな人には必見映画!そして期待しなかったせいか、感動してつい涙が出てしまいました。なんかこうジワ~という感じで、恥ずかしかったけど、目頭が熱くなるような感覚でした。見終わった後、優しく心が温まる映画で、最初は反発しあう目が見えない馬と馬術部員の女の子が、少しずつ少しずつ近づいて、ついに心を開く馬との交流をていねいに描いていました。アクションやサスペンスも好きだけど、たまにはこういう映画もいいなって思えました。馬って繊細なんですね!演技もしていたと感じました。リアルな馬の出産シーンでは、つい見入ってしまって一緒に出産を助けているような感触で、よくキャチコピーなどで見るけど、本当に大切と思える人と見たい映画です。結婚間近のカップルや喧嘩している夫婦など?お互いの気持ちを感じるには、とても良いですよ。ぜひ見て欲しいです。
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