ミリキタニの猫
劇場公開日:2016年8月27日
解説
ニューヨークの路上に暮らす80歳の日系人画家ジミー・ミリキタニを追ったドキュメンタリー。カリフォルニアで生まれたミリキタニは、第2次世界大戦中に日系人強制収容所に送られたことから市民権を捨て、それ以来、反骨の人生を歩んできた。9・11テロをきっかけに、ニューヨークで路上生活を送りながら絵を描いていた彼と共同生活することになったリンダ・ハッテンドーフ監督が、時代に翻弄されながらも不屈の精神を貫き続けてきたミリキタニの姿を捉える。2006年に製作され、07年に日本公開。製作から10周年を記念した16年、新作短編ドキュメンタリー「ミリキタニの記憶」(21分)と2本立ての「特別編」としてリバイバル公開。
2006年製作/74分/アメリカ
原題:The Cats of Mirikitani
配給:湖畔八丁目
日本初公開:2007年9月8日
スタッフ・キャスト
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2020年12月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ジミー・ツトム・ミリキタニ。反骨のストリート・アーティストだ。カリフォルニア、サクラメントで生まれた日系人だが、第二次世界大戦中にツールレイク日系人強制収容所に送られ、アメリカに抵抗して自ら市民権を捨てた80歳の男。誰がどう見ても1人のホームレスにしか思えない。しかし、彼には反骨精神と生活のための信念があったのだ。
ほどこしなんて要らない、絵を買ってくれ。社会保障なんて要らない。とにかく、自らをアーティストと呼び、ほのぼのとした猫の絵を描いてるだけかと思えば、9・11の惨状をも黙々と描いたりする。「NO WAR!」と平和を願う老人のには、母方の家族を広島の原爆で失ったという過去があり、9・11以降アラブ系アメリカ人が迫害されることを嘆いているのだ・・・12万人の日系人がそうされたことを思い出して。
監督のリンダ・ハッテンドーフという女性は偶然にもこうした数奇な人生を歩んできた老人と知り合ったのですが、9・11以降に彼を自宅に招き入れ、奇妙な共同生活をすることになる。“三力谷”という珍しい姓。新聞記事にミリキタニ姓の女性が紹介されていて、彼女に連絡を取ってみたり、彼の市民権や社会保障について調べたりと、なにかと世話を焼いてくれる。
あくまでも彼が主張を押し通すのかと思えば、そうではなかったのが残念なところだった。しかし、80を超えた老人なのだ。今までの人生が苦労に満ちていたと考えれば、もう充分に男気が伝わってきたので休んでもらいたい。あとは彼の絵を世に広めて、世界中の国に戦争がなくなることを望むだけ。
絵についてはよくわからないのですが、どんな評価になるのだろうか。子どもっぽい絵だな~なんて思っていたら、過去には迫力のある墨絵を描いていたり、月に吼えるトラの絵も惹き付けられるものがあった。もちろん、ワールドトレードセンターの絵や原爆の絵には平和への祈りがこめられていると強く感じました。
【2007年11月映画館にて】
2019年4月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
路上で絵を描く爺さんに惹かれて その魅力 エネルギーの原点をよく描いていた。
勿論 出会った時 911が起きてしまった事も「この国は変わらない」歴史は繰り返される 彼の人生 描く意味を強く伝わる。
「兵隊には行かない、俺は芸術家だから…」 「人を殺す為に生まれてきたわけではない、絵を描く為に生まれてきた」
新宿で回顧展をしてるそうなので、行こうと思う。
ミリキタニの日常を淡々と描いた作品。
女性監督なのだけれど、いろいろお世話をし共同生活する。監督自身も出演、そのやりとりが記録されている。ミリキタニの市民権の為に尽力する。
2017年11月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
強がってばかりで,ワガママで,でも絵に対する情熱はホンモノ。