エディット・ピアフ 愛の讃歌のレビュー・感想・評価
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納得のアカデミー主演女優賞
愛の讃歌は聴いたことあったのですが、エディット・ピアフは知りませんでした。歌うことと愛することが生きることだったのですね。
なんといっても主演のマリオン・コティヤールのなりきり演技がみどころでした。
ピアフ役は本当に一人の俳優が演じていたの?
パリオリンピック開会式での
セリーヌ・ディオンの熱唱に合わせての
放映だったのだろうが、私もNHKの戦略に
上手く乗せられるかのように初鑑賞した。
“愛の賛歌”自体は越路吹雪の歌唱などもあり
知ってはいたものの、
元々の歌い手のエディット・ピアフ
のことは全く知識外だったが、
鑑賞に先立ち、彼女の壮絶な人生を
ネットで知ることが出来た。
・幼い頃の娼館での生活と失明
・十代での出産と死別
・ジャン・コクトーとの出会い
・大戦の占領期におけるレジスタンス運動への貢献
・マレーネ・ディートリッヒとの交友
・シャルル・アズナブールやイヴ・モンタン
らへの支援
・プロボクサーとの大恋愛と死別
・癌による47歳での死去
・そして、名曲「ばら色の人生」と
「愛の賛歌」が彼女自身の作詞で、
「愛の賛歌」の歌詞は亡くなった
愛するボクサーの彼に捧げたもので、
かなり過激な愛の詩であったことも。
この映画では、これらの一部やそれ以外の
彼女の生き様をも知ることとなったが、
果たして彼女は何人分の人生を生きていた
のだろうと思うような、
波瀾万丈の人生だった。
しかし、作品の出来としては、
大きく時間を飛ばすこととは別に、
小刻みにも時間が前後する構成なので、
彼女のどの時期の話?
彼女を取り巻くこの人は誰?
との戸惑いも多く、
また、話が唐突に切り替わったりと
何かと戸惑いの多い鑑賞となってしまった。
それにしても、成人以降のピアフを演じた
マリオン・コティヤールには驚かされた。
俳優に注目して観るタイプではない私は、
ピアフを何人かの俳優でつないでいるのでは
ないかと思った位だったが、
晩年までをコティヤール一人で
演じていたことには、
流石にアカデミー主演女優賞受賞の演技と
脱帽せざるを得なかった。
苦しみは私の心に 足は椅子の上に
エディット・ピアフ( 本名:エディット・ジョヴァンナ・ガション )をマリオン・コティヤールが熱演 ✨
『 ピアフ 』、下町言葉でスズメの事らしい。
日銭を稼ぐ為、未だ幼いピアフが曲芸師の父親ルイと共に街角に立つ姿が切ない。
父親から離れ、友人と共に街角で歌うピアフに目を留めたバリ名門クラブ・ジェルニーズの支配人ルイ・ルプレにスカウトされ、ステージで歌うようになる。
恋をし、歌に生きたピアフの姿が沁みる。
ー ティティーヌの為に
NHK-BSを録画にて鑑賞 (字幕)
マリヤンコティアールの演技に引き込まれる
ピアフの人生を時間軸を交錯させながら表現しているので、流れを追いたい人には不向きな作品かもしれません。
ただ運命の歯車というのは、我々人間から見ると前後左右の時間が入り乱れて構成されているようなものかもしれない。
ピアフの華やかな時代の表現は少なく、壮絶な事件により多くの時間が割かれている。
もう少し彼女の功績を見たい気もするが、彼女のその陰惨な生い立ちや、次々と訪れる運命の悪戯により、歌の表現が深まっていったと思う。
個人的には、最愛の恋人マルセルを失った直後に歌い上げた『愛の讃歌』の場面は観たかった。
映画の締めは、『水に流して』を歌う。
この歌は彼女の人生全ての集大成と言えるものだろう。
自らの身体を痛めつける生き方しかできなかった最期であるが、時代や生い立ちの影響で致し方ないものを感じる。
あの世に召されてから、この歌のようにまた新たなスタートを得たのではないだろうか
47歳という若さで亡くなっていたことは知らなかった。終わりの方はも...
47歳という若さで亡くなっていたことは知らなかった。終わりの方はもう40代に見えることもなくびっくり。演技は良かったですね。
時間軸がかなり飛ぶので、初心者にとってはかなり難しい。もう少し丁寧に描いてほしいところもあったな。
【”ばら色の人生”を自らの努力で掴み取った謎多きフランスのディーバ、エディット・ピアフの人生をマリオン・コティヤールが老け役も含め見事に演じきった作品。】
ー 1915年、パリの貧しい家庭に生まれたエディット・ジョヴァンナ・ガションは、大道芸人の父を手伝いながら人前で歌うことを覚える。
そして1935年、名門クラブのオーナーに見出されてピアフと名付けられ、歌手デビューして瞬く間にスターダムへ駆け上がるが…。
◆感想
・劇中の歌のほとんどは、ピアフ本人の音源を使用・・。
-うわわ、今日鑑賞した作品でマリオン・コティヤールの独唱を聞いたが、今作品ではご本人の歌を使っていたのだね。と言う事は物凄いヴォイス・トレーニングをしたんだね。-
・それにしても、今作を脚掛けにしたマリオン・コティヤールの、現在の活躍ぶりは素直に嬉しい。今や世界的な女優さんである事は、万民が知る所である。
<短き生涯だった謎多きフランスのディーバ、エディット・ピアフを演じたマリオン・コティヤールの老け役も演じた女優根性が印象的な作品である。>
『タクシー』時代と別人
マリオン・コティヤール、可愛いだけの女優さんじゃなかった。
晩年の40代なのに老人にしか見えないピアフまで見事に演じております。
そりゃ、オスカー取るね…。
才能のある人って、どこかで甚大な犠牲を払うようになってるのかしら。
歌と、マルセルだけの人生。
「歌えなければ、自分が信じられない」
その台詞に固まった。
カタルシスがない。ピアフはジョーカーではない。関係ないがピアフは不...
カタルシスがない。ピアフはジョーカーではない。関係ないがピアフは不細工だからこそフランスの魂となったのだと思う。フランス人は美醜に惑わされずに済んだ事を誇りに思うのだろう。ピアフは神の子。
マリオン・コティヤールだけでした
まったく魅力を感じない作品で、なんだか残念。類い希なる魂の叫びと歌唱力が際だっていることは理解できるけれど、魅力的なものはほとんどなくて、ことごとく嫌悪感を抱いてしまった。
唯一、女優という姿を完全に消し去っているマリオン・コティヤールの演技がすごかったことだけが自分にとってはこの作品の全てだった。
いくつもの時間軸を交差させ、彼女の人生がそれほど苦悩と悲運にまみ...
いくつもの時間軸を交差させ、彼女の人生がそれほど苦悩と悲運にまみれているような、そしてその記憶の断片が晩年の想いになっているように思われる。「歌がなくなったら死んでしまう」と印象に残る台詞を残すほど、彼女の人生は音楽そのもの。最期にプレゼントされた曲の「何も後悔しない」というフレーズが全てを物語っているかのように・・・
母親が路上で歌を歌っていたように、エディットも路上で歌うようになる。きっかけを作ったのは大道芸人である父親。足芸を簡単に済ませたはいいが、客が去ってしまいそうなとき、幼いエディットに「何かやれ」と急かしたシーンだ。何かやれと言われても・・・頭のなかが真っ白になるけど、咄嗟に歌うフランス国歌。観客は天使の歌声に魅了されるのです。
鼻の俳優ドパルデューが彼女の才能を見出す。その彼も殺人事件に巻き込まれ、エディットも容疑者として捕まったりするのです。この事件も衝撃的だったけど、ニューヨークで出会った最愛の男性マルセルのエピソードも涙を誘う。妻子ある男だし、報われることはないのかもしれないけど、エディットの愛が驚くほどに感じられるところ。
映画ではスター街道を歩む華々しさよりも、悲しい別れがクローズアップされていた。娼館で可愛がってくれたティティーヌもそうだし、前記2人だってそうだ。ステージに立てないほど衰弱してしまった彼女に再会できて喜ぶのはもう一人の恩師レーモンだけ。悲しすぎです。
劇中に登場する歌にはエディット・ピアフ本人の肉声を被せてあるらしいのですが、マリアン・コティアールの歌い方にはそれを感じさせない自然な演技。全くわかりませんでした。どこまで本人に似ているのかわからないけど、20歳から、実年齢よりも老けていた晩年の姿を演じきった彼女。素晴らしすぎです!アカデミー賞最有力候補などと謳ってありますが、主演女優賞ノミネートは確実なのかも。
生きたピアフがここに!
ピアフの歌は自分でもたまに歌うが、人に聴かせるとなると小手先のテクニックだけでは難しい。
そこにピアフの魅力と天性の才能を感じる。
この映画、ピアフを演じたマリオン・コティヤールの演技力がとにかく素晴らしい。
特徴的な表情、姿勢、口調、仕草、悲しみの深さ、感情の激しさ、何もかもが絶賛できる。
こんなに生きたピアフを観ることができるとは、DVDを買って正解だった。
愛しなさい。
シャンソン歌手エディット・ピアフと言えば、タイトルにもあるように「愛の賛歌」や「バラ色の人生」が有名だと思います。
ですが私は、劇中にも少しだけ登場する「Padam Padam(パダム パダム)」が好きなんです。パダム、パダム……と、逃げても、逃げても追いかけて来る、運命の足音。まるで、ピアフの人生を表しているような、ドラマティックで悲しく美しい、そしてとても恐ろしい調べです。
不幸な出生、成功と挫折、愛する人の喪失と怪我。心を病んで、ドラッグと酒に溺れ、晩年は歌うこともできなくなる。それが、冒頭の台詞に繋がります。
歌手として、詩人として、稀有な才能を持ったピアフは、47歳で病に没します。パダム、パダムと追って来る運命から、ピアフは逃げられなかったのでしょうか。
「Padam Padam」
パダム、パダム、パダム
それは私の後を追いかけて来る
パダム、パダム、パダム
それは覚えているか?と私を小突く
パダム、パダム、パダム
それは、私をあざける調べ
奇妙な間違いのように、私に従い付いてくる
全て諳んじているこの調べを
ピアフ(マリオン・コティヤール)は愛するマルセル(ジャン=ピエール・マルタンス)を、飛行機事故で失います。マルセルの夢から覚めて、「さっきまで、ここにいたのよ」と、叫びながら部屋中を探す。現実と夢の狭間で、マルセルの名を呼ぶピアフの、恐怖に引きつった顔に息を飲みました。愛する人を失うのは悲しいと同時に、恐怖です。二度とその人に会えない、恐怖。私も時に夢から覚め、叫び出したくなる時があります。
ラスト、雑誌の女性記者にこう質問されます。
「女性の読者に一言」
ピアフはこう答えます。
「愛しなさい」
主演女優演技 プロットに捻りがなく残念 ピアフの人生を知る良い映画
フランスで最も愛されている歌手の一人であり、国民的象徴であった。彼女の音楽は傷心的な声を伴った痛切なバラードであり、その悲劇的な生涯を反映していたのが特徴であった。有名な曲としては「ばら色の人生 La vie en rose」(1946年)、「愛の讃歌 Hymne à l'amour」 (1949年)、「ミロール Milord」 (1959年)、「水に流して Non, je ne regrette rien」 (1960年)などがある。
ピアフの人生と、主演女優の演技力
総合:70点
ストーリー: 65
キャスト: 80
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 75
エディット・ピアフ。その存在は知っていたが、特別彼女についてよく知っているというわけではない。せいぜい恋人が飛行機事故で死んだ、それで愛の賛歌を歌ったという程度。
しかし彼女のありきたりとは程遠い過去と、それを演じた主演のマリオン・コティヤールの演技力に驚かせる。不幸な生まれ、数知れない試練、成功と挫折、精神を病んで薬と酒に溺れて体もボロボロに、と絵に描いたような破滅型の天才歌姫。時に感情を爆発させ、時に幸せに満ち、晩年の薬漬けで老けてかつての面影もない姿まで演じきった。
当時のフランスの社会の描写や風景のセットも良かったし、音楽も良かった。特別彼女のファンでなくても、一人の歌姫の波乱万丈の人生の映画として楽しめた。
ピアフの翳
ピアフの曲は幾つか知っているが、彼女についてはほとんど知らない。
きっと私だけでなく、ほとんどの日本人がそうだろう。
だから、彼女の野卑にも感じられる行動をこの映画で見て、
どうして側近の人々が彼女に尽くすのかが見えてこなかった。
きっと畏れずに自分をさらけ出せる強さと、
親しみやすくコケティッシュな魅力を持った可愛い女性だったのだろう。
そして圧倒的な声量と天才的歌唱力でフランス国民をはじめ、
全世界の人々を魅了していったのだろう。
マリオン・コティヤールの演技は素晴らしく、かつ凄まじく、
部分的には引き込まれる演出もあったが、
ピアフの人間的魅力が描ききれてないように感じた。
感情移入を妨げる複雑な時系列と、
彼女の明るい面があまり描かれていない事にもよるのだろう。
演技は圧巻!
この映画は伝記映画なので、なかなか評価が難しいところですが、
この作品で2007年度アカデミー賞主演女優賞獲得した
マリオン・コティヤールの演技は凄いです!!
実際のマリオンと全然違うし(当たり前か?!)
若い時から、老いた時まで、そして歌も、幅広くて素晴らしかった☆
残念なのは、終始映像が暗い・・・
子供の頃の周りの大人なんて誰が誰だかわかんないし、
結構時間軸をあっちこっちいくので、一瞬考えてしまう。。。
シャンソンのことはよくわかんないけど、
マリオン・コティヤールの素晴らしい演技を見れたことと、
実際にここまでシャンソンに情熱を捧げた
エディット・ピアフという人がいたことを知れたのが、
良かったかな^^
マリオン・コティヤールがすごすぎ
エディット・ピアフという日本でも有名な「愛の賛歌」とかを歌っていたシャンソン・シンガーの自伝映画ですが、正直、私にはなじみのない人です。でもフランスでは国民的歌手ということで、今でもレコードが売れ続けているんだとか。日本だと美空ひばりとかみたいな感じなんでしょうかね。
映画のほうは、そのエディット・ピアフの波乱万丈の人生を描いたものなんですが、なんといってもMarion Cotillardという女優さんの演技が圧巻です。まじで。昨年、ジェニファー・ハドソンの演技というか迫力に圧倒されましたが、この女優さんの若年から老年まで全てを演じきる迫力に圧倒されました。いや、本当にすごいです。人間てすごいなー。外国語(フランス)映画なのに、オスカーの主演女優賞!!
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