サッド ヴァケイションのレビュー・感想・評価
全9件を表示
三部作として最後ちゃんと繋がる感じは面白かった。 カット割りとか音...
三部作として最後ちゃんと繋がる感じは面白かった。
カット割りとか音楽とか結構独特で、印象には残る作品となった。
世話下手
青山真治で浅野忠信だからこそオープニングがジョニー・サンダースでも違和感がない、映画の題も曲名も同じな訳だし青山真治の意図的な何かが?
本作含め"北九州サーガ"と銘打った三部作の完結編、物語が続いているより其々の主要登場人物が関わったその後を描いているようで、二作目になる『EUREKA』の影は薄くなり特に浅野忠信が主演した『Helpless』の続編として、前二作を観ていないと難に思える場面が多く本作のみを鑑賞するのはやや危険にも!?
無理くりに思える物語と後付け感が否めない、ヤクザの妹に中国人の子供まで引き取る健次の心理が読めない、責任感が強くも思えない寧ろ無責任な態度に最後まで自分のケツを拭けず、恨んでいた母親に全てを甘える結末に健次の情け無さが滲み出る。
オダギリジョーの無駄遣い、一作、二作目が混じり合うように浅野忠信と宮崎あおいの絡みが中心にはならず、全三作品に登場する秋彦と光石研が忘れた頃に帳尻合わせかの如く、石田えり演じる母親が逞しくも生き残るための強さが恐ろしく思える。
なん言いようとか、きさーん
2022年8月27日
映画 #サッドヴアケイション (2007年)鑑賞
#青山真治 監督の北九州サーガ3作目
#光石研 は、#浅野忠信 の知り合いかと思いきや、#宮崎あおい の知り合いとは!
あの長い会話のシーンは、光石に北九州弁を喋らせたかったんだろうな
#浅野忠信 の喋りは聞き取りにくいよね
グレーゾーン
最近、予定外にテレビを買い替えた。
3年前のLGの55型4K対応 OELDから、型落ちパナソニック49型4Kチューナー内蔵液晶へ。
LGの電源が入らなくなったからだ。焼き付きが気になっていたし、少し早い感じはあるが、潮時だった、またはOELDにするのがすこし早かったのだと思う。
55型は我が家のリビングには少し大きかったとはいえ、49型と小さくなったし、しかも液晶だ。画質に好みはあるとはいえ、ダウングレード感はいなめない。
アマゾンプライムで青山真治監督の「サッドヴァケイション」を見た。フィルムで撮影されている。
この作品の「夜」が白っぽく映るのは、フィルムだからなのだろう。あるいはパナソニックの液晶のせいもあるかもしれず、そのどちらもなのかもしれない。
OELDの黒は黒かったなあ、と感じる。デジタルで撮影された映画の黒はOELDでも黒なのだろう。フィルムはしかたないのか。もっとも、視覚なんて思い込みかもしれない。
青山監督の「北九州三部作」の一作目「Helpless」をおさらいしておくべきだった。同一人物が登場してくるので、前作をすっかり忘れていると、作品の理解が深まらず、解像度が上がらない。
どうしようもない流れに流されながら、自由であろうとあがく、諦念への抵抗と、選択と責任の自暴自棄感、緊張感のある作品だった。
「中上健ニ」そのもので、久しぶりに読みたくなった。
白く生きていきたくとも、黒に飲まれていく。
黒に染まろうにも、白が差してくる。
グレーゾーンのない世界なんてないのだ。
中々映画してます!
難解さは残る。しかし頑張って伝えようとしてる。不思議な映画では有るが好感は持てる。どことなく『ドライブインカー』に通じる雰囲気を感じた作品と思ったら、濱口監督も蓮見チュルドレン、青山監督も、黒沢監督もみんな蓮見チュルドレンでした。青山さんも十分世界を狙えるコンテキストを持ち始めていたろうに、実に実に惜しい監督をなくしました。
この映画は九州、特に北九州に特化した極めて内向きな映画です。それ故に日本の原点である、家(血筋)、土地、母親の3種の神器を描いた映画と言えましょう。配信で見れないものも多いみたいですが、レンタルなども併せてチョッとまとめて見てみたいと思いました。特に北九州3部作の残り2本。『共食い』も上手く作れていたのは山口と言う土地をよく理解して居ての事。日本と言う国が古代からも近代からもこの辺りから立ち上がっていく原点と言うかエッセンスをうまく掬い上げてその織物の様な、普通なら見向きもしないおりものをうまく顕在化している。これほど知的な監督はあまり存在しないが、手法的に前衛さが抑えきれてない点を考慮してこの星数。続けてこの作家の作品を見てみたい期待の3.5である。
出てる人がすごい。
好きな人ばっかり。北九州弁、いいなぁ。結局母親は子のことを愛している。でも表情から猟奇的なものを感じてしまった。女の強かさ。1番の人格者は母親の再婚相手。何にせよ主人公が戻れる場所があって良かった。
誠実とセンチメンタリズムの押し売り
こういったご時世にも関わらず邦画はまったく観ません。それでも本作の評価が高かったので、観にいきました。邦画としては「埋もれ木」以来、映画館では「千と千尋」以来か。
母性愛を描いた作品ですが、そこには母なるものへの乳離れしていない憧れと、青臭いセンチメンタリズムが全編を通してある、というのが第一印象。なにやら哲学、または文学めいたメッセージをそこに込めているが、そういった第一印象で、それ以上理解したいという気持ちも湧きません。母性愛を語りたいなら、まずは母親離れすることが先でしょう。
全てを包み込むようなラストシーン。
女性の強さと家族を描いた深い作品。
静かな感情と、暴力が生み出す悲劇。そして、様々な人々の人生が複雑に絡んでいく。決して大衆向きの作風ではないが、ゆっくりな中に確実に人間の醜い姿、そして美しく儚い姿が描かれている。
青山監督でしか考えられない豪華キャストが、全く違和感なく見事に完成している、青山監督らしい見事な映画。特に浅野忠信は、素晴らしい表現を見せている。
人間の悲しい姿を見せながらも、家族やその周りの人々に支えられていく姿を示している。そして、大きな意味での「家族」をさりげなく魅せるラストシーンは秀逸。
全9件を表示