ヘアスプレー : インタビュー
そのビッグな体型にも関わらず、華麗な歌と踊りを披露。明るく前向きな姿は姿が「ルックスは関係なく、夢は叶う!」という本作のテーマを体現していて、まさに彼女こそがこの映画とも言ってしまってもいいくらいのシンデレラガール、ニッキー・ブロンスキー。そして彼女が劇中で憧れるのは、「ハイスクールミュージカル」で劇中同様全米ティーンのアイドルとなったザック・エフロン。まさに役にぴったりの2人が来日し、息の合った歌とダンスを見せてくれた本作について語ってくれた。(聞き手:若林ゆり)
ニッキー・ブロンスキー&ザック・エフロン インタビュー
――「ヘアスプレー」に出る以前の、ミュージカルとのつきあいは?
ザック・エフロン:「僕は物心つく前から、いつだってミュージカルを愛してきたよ。両親によれば、幼いころはディズニーのアニメすべてに夢中で、何度も繰り返し見ては歌い踊っていたらしい(笑)。その後は『メリー・ポピンズ』『オズの魔法使』『サウンド・オブ・ミュージック』『グリース』や『雨に唄えば』などなど。そういった作品が、僕の血となり肉となっているんだ」
ニッキー・ブロンスキー:「私も。ミュージカルは、私の人生ですごく大きな位置を占めているものよ。覚えている限りで最初に見た作品は『メリー・ポピンズ』ね。この映画が、私の人生を変えたの。これを見て『私もあの世界に入りたい! 歌って踊って、見ている人を楽しませたい!』って夢見るようになったんだもの」
――「ヘアスプレー」への出演で得たいちばん大切なものは何ですか?
ニッキー:「私はいつも両親に『お前がやりたいと思うことは、何だってできるんだよ』って教えられてきたの。『信じればきっと叶う』って。そして私は15歳のときブロードウェイの舞台版『ヘアスプレー』を見て、『これこそが私のやりたいことだ!』って思った。それからこの映画に出会い、いま、本当に誇らしく、宝物だって思えるのは『両親は正しかった』という事実なの。前向きに夢を持って、一生懸命努力すれば夢は叶うんだってことを、身をもって実現できたことよ」
ザック:「僕は撮影現場で毎日、どれだけいろいろなことを学べたかを思うと本当に幸せだなって感じるし、それが僕にとっての宝物さ。かけがえのない友情を得たこともね!」
――この映画を見れば、誰もがトレイシーを大好きになると思います。同時に、ニッキーとトレイシーを同一視しちゃう人も多いと思いますが、それってニッキーにとって問題?
ニッキー:「わあ、ありがとう! 私にとってトレイシーを演じたことは、最高に嬉しい経験だったの。彼女はつねにハッピーで、面白くて、いつも私がこうありたいって思う人物そのものだったからよ。だから映画を見た人が私をトレイシーとして見ても、私にとってはほめてもらっているのと同じ。嬉しく思うわ!」
ザック:「ニッキーは実際にも、まさにトレイシーそのものなんだ!」
――ジョン・トラボルタがママのエドナを演じているのも大きなお楽しみですが、彼との思い出は?
ニッキー:「ジョンは本当にラブリーで温かい人。私たちはカメラの前で一緒に歌ったり踊ったりしたわけだけど、カメラが回っていないところでも歌い踊ってた(笑)。ある夜、私がセットで寒がっていたら、彼が『グリース』の曲を、I got chills~♪って歌ってくれて。もう大興奮よ、『きゃー、ダニーだわ!』って(笑)」
ザック:「僕にとって撮影中でいちばん心に残っている瞬間は、リハーサル中のことだ。ジョンがエドナのメイクとコスチュームを着けて来て、そりゃ最初は驚いたよ。でも10分もすると、誰もが彼を、エドナというキャラクターとして信じるようになってたんだ! すごいと思ったな。彼は『グリース』のダニーとしても、僕の憧れの人。リンクを演じる上でもすごく影響を受けているんだ」
――今後もミュージカルを演じていきたい?
ニッキー:「もちろんよ! でもそれだけじゃなくて、いろいろな経験を積んでいきたいわ。いい役を演じて、それを心から楽しみたい。そうすれば、そうした経験が私を女優として成長させてくれるだろうし、いい人間になる助けにもなってくれると思うから」
ザック:「僕も同じだ。新しい出会いや経験をして、やっぱり人間として成長したいし、楽しみたいと思ってるよ」