リトル・チルドレンのレビュー・感想・評価
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公園デビューって言葉流行ったよね
閑静な住宅街ウッドワード・コートに以前子供への性犯罪を犯した男マゴーヴィ(ジャッキー・アール・ヘイリー)が帰ってきたというニュース。そんな公園でプロム・キングと呼ばれるブラッド・アダムソン(ウィルソン)がやってきた。そのブラッドとひょんなことからキスしてしまい、主婦たちの格好のゴシップになった。やがて市民プールへ通うようになった二組の親子。プールにマゴーヴィが現れるという事件ののち、彼らは深い関係に・・・
サラの夫も変態サイトに夢中で病んでいる。もしかして変態だらけの映画なのかと思っていたら、普通の不倫劇のようにドラマは展開する。もう一人、“子供を守る会”でブラッドをアメフトチームに誘うラリー(ノア・エメリッヒ)という元警官も重要な存在。過去に過失で少年を殺してしまったことを悔やむも、ロニー・マゴーヴィを追放するビラ配りや宣伝することでうっぷんを晴らしているのだ。
物語はどう収束するのかと不安にさえなってくるが、二人で遠くへ逃げようとするサラとブラッド。拡声器による宣伝によってロニーの母親を死なせてしまうラリー。そして、罪の意識が芽生えて自分のチンコを切りとってしまうロニー。過去は絶対に変えられないけど、未来は違ったものにできるというメッセージがある。
物語の中に引きずり込れました
パトリック・ウィルソンの役に自分を重ねて、観ました。
司法試験に合格する努力もしていないのに望みだけは持ち続ける。でも中年半ば過ぎあたりから自分の限界に気づきはじめる。キャリアウーマン的なとびきり美人な妻そして、裕福そして厳格な祖母、そんな2人からの期待の中での胃が痛くなるような生活。唯一の安堵感が味わえる瞬間は、若者のスケボー鑑賞。そんな胸苦しい生活の中で、美人でもなく、スタイルも格別に良くもないが、屈託もなく平凡な一人の女性に引き込まれていく。そして、現実から逃げ出して彼女と一緒に逃げる決意をする。でも、結局は、別れの手紙も妻に渡す事もなく、逃げ出す事もやめてしまう。
そんな根性なし中年男に、自分を照らしあわせながら、観ました。やっぱり私もと言うか大抵の大人は、同じ事をしたと思う。いい歳をしてから、冒険は出来ないよねー。結局は今まで通りのヌルヌルした幸せな生活を選んじゃいます。
スクリーンを通してストーリーの中に吸い込まれる感じがして、不思議な高揚な気分を味わいながら、鑑賞しました。
キャスティングもいいよねー!ケイト・ウインレットは、体当たりの文句なしの演技だし、ジェニファー・コネリーはいつまで経っても美しいよね。食事のシーンで、夫の浮気を察する時のあの目つきには、一瞬ゾッとしました。それから、気色悪いサイコの役を演じたジャッキー・アール・ヘイリー。最高でした。あのキャラがなかったら、ただのオチの悪い不倫映画で終わるところでした。
何の不自由もないのに、不満に満ちた人生を送っている中年男性には、お勧めの映画です。
いろんな意味でゾクゾクさせられる
ストーリーの中心としては子供を育てる男女の不倫
ただ 特に印象に残ったのは服役経験もあり地域中から除け者にされている小児愛者の男
間違えて子供を撃ってしまった元警察官の闇雲な正義感で 男の母親は亡くなってしまう
母の遺言「Please be a good boy -良い子でいてね-」は胸に刺さるものがあったが
男はその言葉を受け自分の性器を切り取ってしまう
よほど母を愛していたんだなあ
いやでも痛すぎでしょ、
P.S. 作中 男が難ありの女とデート中にありえない行動を取る
欲求を抑えきれないからこそ 昔犯罪を犯してしまったのだなとはわかるけど
流石に気持ち悪い
煩悩暴走のサバービア
前作『イン・ザ・ベッドルーム』では静寂の中で老夫婦の憤怒と喪失感見せたトッド・フィールド、今度は郊外在住30代の肉欲と閉塞感をハリのある演出で描いており巧い。50年代風のミスマッチなナレーションを挿入する辺りも面白くフザケており、やはり目を離せぬ監督だ。
とっても笑える映画だが、突き放してバカにした笑ったわけじゃない。どこか身につまされるような、そんな人間のバカな本質を突いている。クライマックスのブラッドのどうしようもない馬鹿な寄り道も「あるある」って思ってしまう俺は同じく煩悩30代。
ケイトはやはり巧いが何より肉感が凄い。P.ウィルソンも一皮剥けた感じ。2人ともセクシーだが、愛を交わすシーンはラブシーンと言うよりはやっぱりファックシーンと言う言葉が相応しい。ジャッキー・アール・ヘイリーの演技は昨年のオスカー候補の中でも頭抜けた神演技でした。もうちょっとラストに余韻が欲しかったけど。
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