「凄いぞ「この映画は」」ブラッド・ダイヤモンド Movie Angelさんの映画レビュー(感想・評価)
凄いぞ「この映画は」
最初、映画の概要を見た時には、大粒のピンク・ダイヤモンドを探す冒険・エンターテイメントだと思ったのですが、とんでもない勘違いでした。
アフリカが抱える深刻な問題の一つ「非人道主義」をテーマにした作品だったのですね。
アフリカは戦後、植民地支配から解放され、多くの国が共和国(Republic)という名ばかりの民主国家を立ち上げていますが、内情はルワンダの虐殺、スーダンの内戦、本作のシエラレオネの内戦等、紛争が絶えず、ジェノサイド(genocide)という民族虐殺も日常茶飯事と言っても過言では有りません。
それを象徴するかのような、映画後半にデカプリオが放つ言葉”TIA(This Is Africa)”は印象的でした。
シエラレオネの反政府軍「RUF」(Revolutionary United Front)に洗脳された中学生にも満たない子供達が、平気で人を殺すようになるシーンは目を覆うばかりです。
シエラレオネの漁師ソロモンの息子ディアがRUF に拐われ、ソロモンはダニーと共に命懸けで救出しようとします。(もっとも、ダニーの目的はダイヤモンドですが….)
ようやく、ソロモンがディアに近づき、言葉をかけた後ディアが反発して言う
“Let me alone.Get away from me.I’m not with you.
Try your job.Enemy!Enemy! I hate you! I hate you!”という台詞には心が傷むばかりです。
それでも最後にはソロモンがディアに向かってかけた台詞
“I am your father.We love you.When you are going home with me,to be my son again .“
を聴いた時には、「ほろり」としました。
アフリカには、まだ20万人もの「少年兵」がいるそうです。
遠く離れた大陸なので、観光地としてのみアフリカを考えていた方は”是非”観て頂きたいと思います。
それにしても、デカプリオ演じるダニーは最後には死んだのでしょうか?気になって仕方ありません。
共感とコメントありがとうございます。
Movie Angelさんのレビューに「うんうん」と共感しまくりで読ませて頂きました。
重い作品ですが観るべき作品と思いました。
ダニーがどうなったか想像させるラスト、私は良かったと思います。