劇場公開日 2007年4月7日

「凄いぞ「この映画は」」ブラッド・ダイヤモンド Movie Angelさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0凄いぞ「この映画は」

2024年4月6日
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鑑賞方法:VOD

 最初、映画の概要を見た時には、大粒のピンク・ダイヤモンドを探す冒険・エンターテイメントだと思ったのですが、とんでもない勘違いでした。

 アフリカが抱える深刻な問題の一つ「非人道主義」をテーマにした作品だったのですね。

 アフリカは戦後、植民地支配から解放され、多くの国が共和国(Republic)という名ばかりの民主国家を立ち上げていますが、内情はルワンダの虐殺、スーダンの内戦、本作のシエラレオネの内戦等、紛争が絶えず、ジェノサイド(genocide)という民族虐殺も日常茶飯事と言っても過言では有りません。

 それを象徴するかのような、映画後半にデカプリオが放つ言葉”TIA(This Is Africa)”は印象的でした。

 シエラレオネの反政府軍「RUF」(Revolutionary United Front)に洗脳された中学生にも満たない子供達が、平気で人を殺すようになるシーンは目を覆うばかりです。

 シエラレオネの漁師ソロモンの息子ディアがRUF に拐われ、ソロモンはダニーと共に命懸けで救出しようとします。(もっとも、ダニーの目的はダイヤモンドですが….)

ようやく、ソロモンがディアに近づき、言葉をかけた後ディアが反発して言う
“Let me alone.Get away from me.I’m not with you.
Try your job.Enemy!Enemy! I hate you! I hate you!”という台詞には心が傷むばかりです。

それでも最後にはソロモンがディアに向かってかけた台詞
“I am your father.We love you.When you are going home with me,to be my son again .“
を聴いた時には、「ほろり」としました。

 アフリカには、まだ20万人もの「少年兵」がいるそうです。
遠く離れた大陸なので、観光地としてのみアフリカを考えていた方は”是非”観て頂きたいと思います。

それにしても、デカプリオ演じるダニーは最後には死んだのでしょうか?気になって仕方ありません。

Movie Angel
小町さんのコメント
2024年4月6日

共感とコメントありがとうございます。
Movie Angelさんのレビューに「うんうん」と共感しまくりで読ませて頂きました。
重い作品ですが観るべき作品と思いました。
ダニーがどうなったか想像させるラスト、私は良かったと思います。

小町