リトル・ミス・サンシャインのレビュー・感想・評価
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幸せな家族のファンタジー
成功しようともがく夫、口をきかない息子、ドラッグ漬けの義父、自殺をはかった兄。それぞれ心に闇を抱えながら、家族はおんぼろのマイクロバスでカリフォルニアに向かう。
家族みんなで力を合わせて押さないと、マイクロバスはスタートしない。家族は楽しそうにバスを押す。実際にはそんな状況を楽しめる家族などまれだろうし、この物語はだから美しいファンタジーなのだろう。
子役がいい。
主題の回収が微妙かな…
なにかと問題を抱えて崩壊しそうな家族、まだ幼い娘がこの家族の救い。コメディタッチあり、少し涙ありの温かいロードムービーだった。
ただ、この家族が結局は負け犬にならなかったのか?描ききれていない所が個人的には残念…
あと、トニー・コレットは良い女優さんだ。
物事の多面性
1人の少女のミスコン出場のための旅に出る家族を描くヒューマンドラマ。
しかし、ただのドタバタ家族の旅行映画ではなく物事に対する多面的な視点を考えさせられる内容。
「負け犬」ではなく「勝ち馬」になることが人生において最重要と考える父。
自身のセクシャリティが原因で自殺未遂を起こした叔父。
気難しい性格ゆえに老人ホームを追い出せれた自由人な祖父。
そんな家族に辟易とし、ニーチェをリスペクトしパイロット学校に入るまで会話する事を拒否した兄。
全員のキャラクターが、自分の価値観を信じる事と、周りとの差に気づく自分の間で揺れ動いているように見えた。
その中でミスコン出場が決まった少女オリーヴにはいくつもハッとさせられるシーンがあった。少女ゆえの素直さが、人生で本当に大事なものは何なのかを全員に考えさせる。
多様性が当たり前のように受け入れられ始めた「今」だからこそ見るべき作品ではないだろう。
【”人生には勝ち負けよりも大切なモノがある。” キャラ立ち過ぎの負け犬家族が共に旅をする中で、ツマラナイ固定観念をブチ破って行く姿に笑い、涙するロードムービー。】
ー 何度観ても、前半はクスクス笑い、後半はパブロフの犬の様に、涙がじんわりと込み上げる作品である。
この作品への想いをキチンと書くと、とんでもなく長いレビューになるので、簡潔に記す。ー
◆キャラ立ち過ぎの個性的なフーヴァー家の面々。<Caution! 内容に触れています。>
・”人間は2種類ある。勝ち馬と負け犬だ!”と普段から力強く言うも、自身で開発した成功理論商法が上手く行かず、破産の危機に瀕する父、リチャード(グレッグ・キニア)
ー 序盤は、イラつくが徐々に大切なモノに気付いて行く男を好演。ー
・ヘロイン中毒で、毒舌だが孫娘オリーヴ(アビゲイル・ブレスリン)には滅法甘い、実は心優しき祖父エドウィン(アラン・ラーキン)
ー 言わずもがなの名演。彼は、本当に死んだのか?イロイロと解釈してしまう・・。ー
・突然転がり込んできた、恋人に振られ自殺未遂を図ったばかりの”失われた時を求めて”を著したプルーストの研究者のゲイのフランク(スティーブ・カレル)
ー 傷心のゲイを、見事な演技で魅せる。ー
・飛行士になるための願掛けに、2年間、一切言葉を発しないオリーブの義兄ドウェーン(ポール・ダノ)
ー ポール君、内向的な一途な青年を好演。ー
・唯一、フツーなのは母(トニ・コレット)
ー ハチャメチャ家族の、理性かと思ったが・・。ー
・お茶目で、TVのミスコンに影響を受け、6-7歳を対象としたミスコンに出る事を決意したポッチャリお腹で大きなメガネをかけた可愛いダンス好きの女の子オリーヴ((アビゲイル・ブレスリン)
ー 彼女の天使の様な存在が、この作品の大きな魅力になっている事に異論のある方は、少ないだろう・・。ー
◇そんな風変わりな一家が、オリーヴが繰り上げ当選で出場することになったカリフォルニア州の大会へ、一家総出で応援に行くことに・・。
ー 皆で押し掛けしないと発車しないボロッチイ、黄色いミニバンで会場に向かう道中の面白さといったら・・。ー
・祖父エドウィンが、ヘロインのせいか、急逝するもその死体を後部の荷物席に乗せて会場に向かうフーヴァー家の面々。
・ドウェーンの色覚異常が分かった際に、優しく義兄の肩に凭れ掛かるオリーヴの姿。
・クラクションが止まらなくなって、警官に制止されるも、フランクがエドウィンの指示で買ったポルノ雑誌(フランクのポルノ雑誌購入シーンも相当にオカシイ・・。)のお陰で、何とか会場へ。
ー この珍道中で、個性的な家族の面々は、各々が抱いていた”固定観念”を少しづつ見直して行くのである。ー
<人生には、”勝ち負けでは計れない大切なモノ”がある。
固定概念に捕らわれている人々の姿を、面白可笑しく描く中で、人生で本当に大切なモノって何だろう・・、と考えさせてくれるマジカルムービー。
何度観ても、笑って泣けるロードムービーでもある。>
丸一日動けなかったのに、この映画を見たら元気になったよ
家族とは、お互いにお互いが理解できなくても受け入れ、いがみあいながらも共存し、時に素晴らしいチームワークを発揮するものだね。
みんながみんな挫折やら失敗やらばかりなのに、家族でギャーギャーワーワー言ってるうちに不思議と癒され、元気になっていく。
それぞれの年代の悩みや思考回路もリアルに盛込まれていて、すごく丁寧に作ってあるなぁ、と思った。
実は、色合いもとても綺麗(原色や鮮やかな色を絶妙に組み合わせてる)。
そして、笑える。
文句なく笑える。
リトル・ミス・サンシャイン
一人の少女のために、それぞれの苦悩を抱えながらも、前に進み続けることに感動。
みんなでのダンスはその苦悩が実ったことの証明。
どこかに行くまで、何かをするまでが大変で、そこまでしてやる事ではないように思えることも、もしかしたら素晴らしいものを得られるかもしれない。
アイスクリーム、ユースクリーム、好きさ~
アイスクリームを食べなくてもお腹がピョコンと飛び出してるオリーブちゃん。踊りよりも受賞したときの驚く表情を練習するのが忙しかったんですもん。ダイエット薬に頼らなかっただけでも賞賛ものです。ファンキーでハイテンションなじいちゃんによる特訓も見てみたくなりました。
オンボロミニバスに家族6人が乗り込んで、カンザスからカリフォルニアまでのロードムービー。お父さんのリチャード(グレッグ・キニア)は“勝ち組になるための9つのステップ”の本が出版されることが気になって、娘のミスコンは二の次だ。ゲイでリストカットした伯父フランク(スティーヴ・カレル)、“沈黙の誓い”をたてた兄(ポール・ダノ)も参加して、ミスコンに参加するオリーブちゃんを温かく応援する。
全員が負け組の家族。と言っても救いようのない物語ではない。お父さんが力説する理論だって間違いではないんだし、それぞれが幸せを掴もうと生き生きとしている姿は波乱に満ちているけど、爽やかでもあります。そんな中での主人公はもちろんミニバス!家族に団結心を与えようとまずはクラッチの故障という試練を課します。発車するには下り坂であるか、全員で押しがけしなければならない。一旦止まったら、家族全員で汗をかかねばならないという人生のメタファーのような車なのです。
それにしてもクライマックスのミスコン参加者は凄かった。これが6、7歳の少女?とばかり、化粧がきつい。小型バービー人形がそのまま動いているような気がしました。歌も踊りも上手かったけど、こんな参加者の中に予選繰上げ当選のオリーブを出してもいいものだろうか。と、お父さんもお兄ちゃんも伯父さんも焦り出す。中でも、旅で一番成長したと思われるお兄ちゃんの行動に感動してしまった。
【2007年1月映画館にて】
子役にはかなわない
そうそうたる俳優陣。映画好きなら必ずどこかでお会いしている俳優たちが、家族となってロードムービーを繰り広げる。
最初から癖の強すぎる夫と、破天荒な夫の父親を受け入れ、しかもワケアリの実兄も引き取る太っ腹な妻。
なにか起きないわけがないけれど、ワケアリな人たちが、結構、まっとうだという面白い展開。
誰よりもまっとうなのが、末娘。
そのあたりの描かれ方が、ブレてなくてよいのかも。
わたし的には、嫌味臭い夫に対して、兄のフランクが切り返すとこ、シュールだけど素敵だなって。
本音でぶつかって、うまくいくなら、その家族、大丈夫!(笑)
ほっこりロードムービー
観ていてほっこりする映画。
独自の成功論に囚われている一見めんどくさそうな父親が言った、
負け犬の意味とは負けるのがこわくて挑戦しない奴らのこと。
おじいちゃんも同じこと言ってたけど、とっても好きなセリフ。胸が熱くなる。
オンボロワゴンをみんなで押すシーン、バラバラだった家族が団結し前に進もうとするから好き。
コンテストのダンスシーン。勝ち負けとかじゃなく、単純に家族の愛情が伝わってきて感動した。
モンスターペアレンツとはこういう事か
ルールを破りながら普通ではあり得ない展開の数々が起こるが、なぜ?今?など意味を求めないのであれば楽しめるかもしれない。
他人に迷惑をかけていることを理解できていないモンスターペアレンツ達の話にしか思えなかった。
常々、それぞれが変化していくポップな映画が大好きだけれど、ひとりひ...
常々、それぞれが変化していくポップな映画が大好きだけれど、ひとりひとりがとっても愛おしく感じられたのが、いい時間だったなぁ〜と思えた理由。
なんか勇気づけられる
オリーヴのおじいちゃんがいいね。自分の父親だったら願い下げだけど、自分のおじいちゃんだったら、逆に頼もしい。好きになった女の子の口説き方とか、落ち込んでるときに本音で相談できるから。
おじいちゃんがオリーブを励ました言葉がほんとにいい。
「負け犬の意味を知ってるか? 負け犬っていうのは負けるのが怖くて挑戦しないやつらのことだ」
出世できなかった人や経済的に成功しなかった人が人生の敗者じゃなくて、挑戦しなかったやつが人生の敗者だってことを教えてくれる。
最後は、ほろっときた。うん、いいエンディングだった。
黄色いバン
がこの映画の全てを物語ってる。
単体じゃ問題を抱える車(家族)がお互いに押し合い、支え合うことで目的地(夢や克服・成長)に向けて進んでいく。
セリフで説明しがちな感動映画と違い、心にじんわり響くいい映画でした♪
何度見ても疲れない。そんな映画。
何回も観たい!
娘のミスコン出場のために、崩壊寸前の家族がアリゾナからカリフォルニアへ向かう珍道中のロードムービー。
元気で素直なオリーブと薬物中毒で口の悪いおじいちゃんの絆がしみました。
笑いながら泣きながら観た映画は初めて。
この映画、最高!!
ほんとにちょっとだけほっこりロードムービー
バラバラの個性が少し解きほぐされる、ほんとにちょっとだけほっこり。ニヤリの積み重ねで楽しめました。
ご家族で観れます。
この子大丈夫か?ちょっと心配なお兄ちゃんと、可愛らしいアビゲイルちゃん、この二人の行く末を案じるだけで映画が観れます。あとはかわいい黄色のポンコツワーゲンwが華やかに映画を引き立てます。
逆に言うと他は薄味でさっぱりしているので、
展開にジェットコースターを期待していると肩透かしを食らうかも。期待どおりの味付けだったかが評価の分かれ目かもしれません。
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