劇場公開日 2006年12月1日

「ようやく理想のボンドに会えました」007 カジノ・ロワイヤル あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ようやく理想のボンドに会えました

2009年1月22日

興奮

ジェームス・ボンド六代目にして、はじめて女性の視点から選ばれた金髪、青目の俳優ダニエル・クレイグの登場です。

それまでのジェームス・ボンドを査定する基準は初代ボンド=ショーン・コネリーにあったと思います。それすなわち逝去されたこのシリーズの生みの親である製作者アルバート・ブロッコリーの「ボンド像」であり、それから4人続いた俳優は誰もが、「甘く、女ったらしで、かつ強い」というイメージを踏襲しなければならなかったのではないでしょうか。(前代のピアーズ・ブロスナンはぜんぜん強そうじゃなかったが・・・)

わたしは、親の育て方のせいか、何なのか分かりませんが、このシリーズすべて見ているものの、あまり好きになれませんでした。ボンドにしても、秘密兵器にしても、ストーリーにしてもマンガっぽく、北朝鮮に拉致された時なんかバカっぽくて仕様がなかった。

父親の後を受け継いだ実娘のバーバラ・ブロッコリーが製作者になって以来、ようやく自分ので眼で選んだボンドが、この人ダニエル・クレイグなのです。新しいボンドとしての第一作を見、新たな方向性を確認して、ようやくこのシリーズのファンになりました。つまり、わたくしの中ではこれが「007」シリーズの一作目なのです。とてもハードでリアルでタフでありつつ繊細なダニエル・ボンドなのです。

あんゆ~る