「大好きな二人」アガサ・クリスティーの奥さまは名探偵 madamdamさんの映画レビュー(感想・評価)
大好きな二人
アガサクリスティーが産んだスターの1組であるおしどり探偵の映画化!中でも、夫婦の歴史の中の後期に起こった事件だ。タイトルの「親指のうずき」はマクベスから来ている最もマクベスのうずくのは小指らしいが…私はマクベスを読んだことがないので、もし間違っていたらご容赦ください。原作ではもちろんイギリスの夫婦なんですが、このカトリーヌさんとアンドレさん、ほんとに的をいたキャスティングだと思います!テレビシリーズでやってたフランセスカアニスと、ジェームズ・ワーウィックさんの2人に負けず劣らずの魅力を発揮していますそしてこのトミーとタペンスが暮らすのが古いお城なのですが、それがまた素晴らしい!タペンスの趣味の良い物どもに囲まれた。老後の理想とでも言うべき暮らしぶりに惚れ惚れしてしまいます。さすがはやり手のタペンスだと、この映画の中ではプリューデンスと言う本名で出ているようです。
2人がドライブ中、何気なく口にするアリア。オペラのアリアも素晴らしい。こういうのが自然と出てくるっておしゃれだと思います。真珠採りと言うなのオペラの「耳に残るは君の歌声」と言うアリアですね。
そのアリアの歌詞が少し物語とリンクして過去への旅へと誘います。アガサクリスティーが晩年、繰り返し用いた回想の殺人の中の一作なのです。
プリデンスが、トミーの独身の叔母が亡くなったという老人ホームに死後の手続きに出かけてみたところ、一幅の絵画が飾ってあったのですが、以前どこかで見たことがあるような風景です。彼女はその風景を追って旅に出ます。そこから過去の殺人事件に巻き込まれていくことになるのです。トミーとタペンスの夫婦の関係もとてもおしゃれで理想的です。少しかかあ殿下ところ。トミーは、今も昔も優しい……タペンスに首ったけなのです。
絵画に音楽にアガサクリスティー。私の好きなものはたくさん詰まった。この映画…評価が低いのは残念ですが、そういうの全く関係ありません。幸せになれます。