劇場公開日 2006年7月29日

「希望が近づいてくる」ゲド戦記 はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5希望が近づいてくる

2020年7月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ジブリ企画2本目はゲド戦記。
公開当時観に行ってその後2、3回観たくらい。ものすごく久々に通して観ました!

原作は未読です。
物語は均衡が崩れて正常ではなくなってしまった世界。
その原因を突き止める旅を続ける大賢人ハイタカと旅の途中で出会ったアレン。

アレンがとにかく暗いです。
体力もなくて城でも引きこもりだったのかな。そんなアレンの目の前には偉大な国王でもある父。いずれ王になるプレッシャーもあってか遂に心と体のバランスを崩し父親を刺して国を飛び出してしまう。
追ってくるもう一人の自分の影に怯えながら。それを光とも気づかずに。

自分の命と向き合えないアレン。
親からひどい仕打ちを受けながらも生かされた命を懸命に生きるテルー。
そしてクモ。永遠の命を得るために生死を分ける境目、パンドラの箱を開けようとする。不死にこだわる余り生きることの意味を見失っている。

「命は大切だ」
与えられた命をどう生きるのか。
登場人物が魅力的です。
特にウサギがいい!長いものに巻かれる。ヤバくなったら逃げる。泥臭くて人間らしい。声もハマってます!

なにかと不完全で謎も多い。突っ込みどころも満載の物語ですが、私は好きです😆

「希望が近づいてくる」

竜と朝焼けの大空を舞うアレンの顔になんだかほっとする。

そしてテルーの歌が本当に素晴らしい。

はるたろう