「イーサン・ハント氏の優雅な生活‼️」M:i:III 活動写真愛好家さんの映画レビュー(感想・評価)
イーサン・ハント氏の優雅な生活‼️
1作目でTVドラマのファンを激怒させ、2作目で映画ファンからもソッポを向かれたM:iシリーズ‼️映画のみならず、自らも"ソファ飛び跳ね事件" でファンの失笑を買っていた当時のプロデューサー、トム・クルーズが今回取り組んだのは主人公イーサン・ハントの内面、人間性、私生活に迫ろうというものだった‼️主人公イーサン・ハントに恋人を作り、結婚させ、そして妻が事件に巻き込まれる事で、観客の共感を呼ぼう‼️そのために強力な悪役にフィリップ・シーモア・ホフマンを配し、そしてTVシリーズの本来の売りであるチームプレイを大々的に復活させました‼️それらの試みは全て成功しているといえます‼️妻ジュリア役ミシェル・モナハンも魅力的だし、悪役ホフマンも凄みのある怪演で観客を震え上がらせる、そしてサイモン・ペッグを始め、ジョナサン・リーズ・マイヤーズ、マギーQらチームメイトによるチームプレイも、これまでのシリーズ中最も印象的だといえます‼️しかしこの作品の1番の問題点はそれぞれのキャラの行動に説得力がないこと‼️もちろん主人公イーサンは妻を守るために、悪役デイヴィアンはラビットフットを手に入れるためにということなんですけれども、肝心のラビットフットがどういうものなのかわからない‼️どういう小道具でどういう機能があるのか全くわからない‼️これは物語を進めていく上で致命的なことで、まるで登場人物が存在しないもの、架空のもののために命をかけているように思えていまいち感情移入できない。このラビットフットがどういうもので、威力や恐ろしさを示すような描写があればスパイアクションとして傑作になりえたかもしれないのでヒジョーに残念です。ただマイヤーズやマギーQのキャラは魅力的でしたので、今後のシリーズに登場してくれると嬉しいのですが。そして妻ジュリアの存在が4作目、6作目に大きく影響してきますので、そういう意味ではシリーズの中での存在価値が非常に高い作品だと思います‼️