劇場公開日 2006年6月17日

「何が正義で何が悪なのか、人間のエゴとは恐ろしいものだ」デスノート スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0何が正義で何が悪なのか、人間のエゴとは恐ろしいものだ

2016年5月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

怖い

興奮

久しぶりに見ましたが、やはり何だかんだで面白い!
この手の映画は時が過ぎると物凄くチープに感じたりするものですが、この映画は10年経った今となってもそれほどチープ感は漂っていない印象ですね。
結局原作漫画は読んでないので、原作と比べてどうなのかは未だ知る由もないのですが、何も知らない身として見る分には今でも十分楽しめる映画だと思いましたよ。

まあ冷静に見てしまえば突っ込みどころ満載なのですが、そもそもノートに名前を書かれた者は死ぬと言う発想からして子供が思いつきそうな発想ですから、そう言う映画だと思って楽しむのが吉でしょう。
いいんです、何故かFBIが登場したりしても、面白ければね(笑)
細かいことをリアルと重ね合わせる作業に従事してしまったら、この映画はまず楽しめないでしょう。

しかし私は原作を知らないこともあってか、月=藤原竜也、L=松山ケンイチ以外は考えられないぐらい、ホント嵌り役だったなと思いましたね。
特にLの不気味さは松ケンならでは、月をジワジワ追い詰める様子にはゾクゾクッとさせられましたよ。
デスノートに名前を書かれたらその人は死ぬって、そんなの普通に考えたら絶対誰が犯人かなんて分かるはずもないのに、少しづつ絞り込んでいくところはホント見応えたっぷりでした。

一方、藤原竜也が演じた月はL以上に難しい役どころだったと思いましたが、正義感たっぷりな青年から少しづつダークな方向へ変貌していく月の心の闇みたいなものは、十分表現できていたと思いましたね。
思えばこの映画で藤原竜也のオーバーな演技がクセになって嵌った記憶が蘇りましたよ(笑)
嵌り役と言えば、ミサミサを演じた戸田恵梨香もこの頃はただただ可愛いって感じのアイドル風で、他は考えられないぐらい嵌り役でしたね。
月の妹役の満島ひかりもただ可愛いだけの役でしたし、今思えば本当に贅沢なキャストでした。
何が正義で何が悪なのか、一冊のノートから、月の行動から、何かと考えさせられる社会派的な面もあったりで、当時も思いましたけど2部作の前編としては及第点以上の出来だったと思いました。
後編への期待を煽る終盤の展開もいい!
ちなみに私もポテチはコンソメ派です、断然うまい。

スペランカー