「どうして今まで見ていなかったのだろう?」ロッキー ぽぽさんの映画レビュー(感想・評価)
どうして今まで見ていなかったのだろう?
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スポ根汗クサ映画だと思い敬遠していたが、“アマプラ見放題修了間際”につられてこの度、鑑賞。
まず、ロッキーという男を完全に誤解していた。粗野なボクサーだと思っていたが、その真逆で好きな娘には超一途。彼女の勤めるペットショップ店に毎日通っては話しかけ、その娘を侮辱するような発言は誰であっても許さない。やっとキスできそうな雰囲気に漕ぎつけた時には、「今からキスする(からイヤなら拒否してね)」という紳士っぷり。また借金の取り立てで銭稼ぎをしているものの、自分より弱い人間に手をあげることもない。熱くなる時もあるが、内省的でどこかクール。いや実は、根が知的なのでは…。
めちゃくちゃイイ男じゃないか、ロッキー!!!
ロッキーはイタリア系なので恐らくカトリックなのだが、家父長制を否定するようなシーンもあり、ウーマンリヴ?すら感じてしまう。
作中に"opportunity"という言葉が何度か出てくる。この作品から「人生を切り拓くチャンスは滅多に巡ってこないのだから、その時がやってきたら絶対に逃してはいけない」ということも再確認した。実際、ロッキーが近所の不良娘を不良グループから抜け出させようとするくだりがあるが、助けたのは一度だけでそれ以降は見て見ぬふりだ。アポロとの試合で結果を残し、ゴロツキ人生から這い上がろうとするロッキーとは対照的な描写である。
やはり“クラシックは不滅”。全く古臭さを感じなかった!
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