ロスト・ハイウェイのレビュー・感想・評価
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Echoes of Nightmares
Looking back at Lynch's tale of mirrored surrealism is evidence at the auteur's influence on rock and metal music videos for the decades to come. One can see how the director might have configured a narrative as a release for the existential terror that haunted him at night. At one point dated as 90's cheese, it looks cool all over again. Some rock cameos show he was already kids in the scene.
考えるな!聞け、見ろ!
オープニングでデビッド・ボウイの歌声が聞こえてとても嬉しかった💕ひたすらセンターラインの上を猛スピードで走る夜のハイウェイの映像。かっこいい!スタイリッシュでバウハウスみたいなアールデコみたいな家の外観。でも家の中は物が少なくて生活感や温かみに欠ける。フレッドとレニー夫妻の冷えた関係のように寒々しい。フレッドはレニーを愛しているがセックスで彼女を満足させられない。レニーは「いいのよ」と言うけれど「別に~」という感じ。フレッドとの会話でも文になってなくて語だけ投げやりに言ってる。フレッドに同情してしまう。フレッドはジャズのテナーサックス・プレイヤーだ。
入れ替わって現れた若いピートはフレッドの願望だろう。フレッドは最初の方で言ってた。カメラによる記録が嫌いなのは、自分は自分のやりかたで記憶したいから。妻を殺してもそこから逃げたい、覚えていたくない、その頭の中でピートを分身として生み出した。だからピートは妻のレニーと同一の外見の女性アリスに恋する。アリスはブルネットのレニーとは違ってブロンド。異なるのは外見だけでない。よく話し積極的で自分を愛してくれる。そしてピートはガールフレンドともアリスともガンガンとセックスできてその点もフレッドと異なる。でもフレッド(自分)を思い出してしまうから、テナーサックスの音を嫌う。ラジオから流れてくると頭が痛くなってラジオを消してしまう。自動車整備士仲間のおじちゃんは喜んで聞いていたのに。
フレッドはレニーの友達であるアンディの家のゴージャスなパーティーに妻と行く。レニーとアンディがいちゃいちゃしているのでフレッドは妻とアンディとの関係を疑う。帰りの車の中でアンディと知りあったきっかけを尋ねるも、レニーは、昔、お仕事をくれたの、どんな仕事かもう忘れちゃったけどと、なんか秘密っぽく言う。フレッドにとってアンディはライバル!だからフレッドの頭の中の分身ピートはアンディを殺した。アンディは居間のテーブルの角に頭を刺されたような無残な姿で死ぬ。
アンディのパーティーで出会った白塗り顔の男はドイツ表現主義の映画に出てきそうな顔。カリガリ博士のようなメフィストのような。
サウンドデザインはリンチ監督、凄くセンスがいいと思った。どこで流れたのか忘れてしまったけれどエンドクレジットで"Heirate mich"(結婚してくれ)というドイツ語の歌が流れていたことを知った。それと違うかもしれないけれど、低い男の声でドイツ語が話されていた。二カ所位。でもボワボワと響いていて内容はよくわからなかった。いや、わかった!その男のモワモワ声が"Heirate mich"の冒頭の歌詞なんだ!歌うはドイツのロックバンドのラムシュタイン(Rammstein)!わかったー!すっきりー!
とても可笑しかったのは、エディの車を後ろから煽り運転した男をエディがコテンパンにやっつけて、交通安全の教科書をちゃんと読んで勉強しろ!と言う所。ボコボコに殴りつつ模範的なことを言うからすごく笑ってしまった。お父さんが息子を叱っているみたいだった。
小屋が燃えたかと思ったら元にもどるシーンは時間で遊んでるみたいで面白かった。
デビッド・リンチ監督の映画を私は好きなんだと思った。好きな監督がまたできて嬉しい!
おまけ
血糊がオレンジがかっていてあんまりリアルでなかった。
デビッド・ボウイも映画の一部です
1997年公開。米仏合作。
『インデペンデンス・デイ』で戦闘機に乗って大暴れしていた大統領役のビル・プルマンが主役。
ちなみに本作で主役が住む白い家は、デビッド・リンチの自宅らしい。
デビッド・リンチ監督のテイストがスクリーンから溢れ出さんばかりの作品に仕上がっている。
かの有名な『ツイン・ピークス』以来、すっかりデビッド・リンチのファンになってしまった私。。。
彼の作品(特に『マルホランド・ドライブ』あたりまで)を見続けると、以下の特徴が出てきてしまう。
◆小さな矛盾や多少の理不尽は気づかないフリをする
◆時系列の前後は一切気に留めない
◆妙なキャラクターが急に登場しても自然に迎える
◆起承転、あるいは、起承転転でもイラつかない
◆謎は解くものではなく楽しむもの
◆赤いカーテンが出ると無条件に喜ぶ
◆Don't think, feel.
ざっとこんな感じですね(笑)。
本作は、デビッド・ボウイが主題歌を担当。
ラストシーン〜エンドロール
暗い夜のハイウェイの路面が映し出されるのだが、
その疾走感あふれる映像に重ねられるのが、
デビッド・ボウイの『I'm Deranged』
もちろん映画を観た帰りにサントラ買いました(笑)。
Funny how secrets travel…
デビッド・ボウイの謎めいたボーカルは、
『ロスト・ハイウェイ』の一部です。
よって、☆5.0
『ロスト・ハイウェイ』(1997) 公開当時は全く理解できなかった...
あいつ何?悪うセールスマンみたいな
扇町キネマで
アークエット姉?妹?がエロいという感想にひかれて見たが
顔がブサイク顔の骨ごつすぎ 体張ってるけど肌見せファッションにヒール 憧れはまったく感じなかった
なにこれ 嫌い
薬をしてる幻覚幻聴の中の話みたい
キメセクで結ばれた男と女 娼婦AV女優 若い子らもやばいやつばっかり
「ツインピークス」流行った時期あったけど
まだまだ映画の良しあしがわかっていない人がもてはやす
はやりに流された類の映画だと思った
町山智浩さんの考察でよくわかるらしいが有料
他の人のブログ読んだけど 途中までは私もわかってた
死刑間際の妄想だとはそこまで言い切ってる人もいてそんなものなのかな…と。
昔の携帯が出てくる
ビデオテープや笑うセールスマンおじさんはもう一人の心の中の自分だと思った。
寝なかったが時系列いじりすぎ
音楽の力頼りすぎ。
ヤク中の頭の中という感じがした。
サントラのみで
道を見失った男
1997年(アメリカ/フランス合作)監督:デイヴィッド・リンチ
いざレビューを書こうとしたら、何も言葉が浮かんできません。
考えてみたら「ツインピークス」にも当時ほとんど関心がなかった。
満足に観たのは「ブルーベルベット」1986年と
「ストレート・ストーリー」1999年
直近で「デューン/砂の惑星」1984年
難解な事で有名なリンチ作品です。
地獄めぐりにしては《楽しい経験をした》と感じる映画でした。
(余韻は心地良い。多分この映画好き)
途中で犯人(夫のフレッド)が別人(修理工のピート)に入れ替わる。
・・・そんな離れ業あり。
死んだブルーネットの妻レネエが、後半、金髪のアリスとして登場する。
2役を演じるのは着衣よりヌードシーンの比率の高いパトリシア・アークエット。
お尻の曲線が美しい。
フレッドの妻レネエの時は上品で大人しいが、夫は浮気を疑っており、
2人の関係は隙間風が吹いている。
一方のアリスは悪女で、ピートをそそのかしてフレディを殺させる。
小道具①・・・VHSのビデオテープ。
…………………………玄関に放置されていて、見ると、1つは玄関先、2つ目は夫婦の寝るベッドを
…………………………真上から撮影したもの。
…………………………3つ目は、フレッドが妻を刺して解体している現場。
アリスはエディ(別名・ディック・ロック)のポルノに出演して以来の愛人。
エディは黒幕でしょう。
(この映画はあらすじを語ることは無意味です。)
なぜなら辻褄が合わないから・・・
前半早くに、
フレッドからピートに変わり退場したビル・プルマンはラスト近くで
再登場します。
ピート=フレッド。
フレッドの若い頃がピート(バルサザール・ゲティ)で、
じゃあ、アリスはレネエの若い頃?双子?
とか考えるのは無意味。
時間軸を意図したか知らないけれど、時間軸はブレブレにブレている。
観客を混乱させる意図なのか?
かも知れないが、これも不明。
しかし後半どんどん面白くなる。
ピートがアリスにそそのかされてフレディ宅に侵入。
揉み合ったピートとフレディ。
フレディがガラスのコーナーテーブルに激突して死亡。
「俺たちが殺した!!」とピート。
「あんたが、でしょ!!」とアリス。
その前後にフレッド再登場。
宿敵エディ/ディック・ロランド(ロバート・ロッジア)を殺す。なぶり殺す。
小道具②小さな小屋(ロッジハウス)
……………最初のほうと、ラスト近くに砂漠の中に現れる。
……………謎の男(ミステリー・マン=ロバート・ブレイク)に会う
……………小屋は、ピートとアリスが盗品を売る故買商の家。
この場所でフレッドはエディを殺す。
ラスト。
黒のベンツで逃げるフレッドに警察のパトカー4、5台が猛追してくる。
このシーン、妻殺しのO・J・シンプソンのテレビ中継されたパトカーの追跡劇にインスパイアされたと、後年デイヴィッド・リンチは語っている。
また犯人の入れ替わりのヒントもシンプソン事件から得たとも語っている。
白塗りのミステリー・マンを演じたロバート・ブレイクは2002月5月、2番目の妻を射殺している。
(フレッドが乗り移ったのか?)
パトカーに追われるフレッドのベンツが砂漠のハイウェイを疾走していく・・・
デヴィッド・ボウイの歌が被さる・・・車はハイウェイを消えていく・・・・
画面にハイウェイが、どこまでも果てしなく、続いている。
似非映画好きには難解過ぎた
夫婦の下に、謎のビデオテープが送られてきたことから始まる謎の物語。
一言では言い現わせない不条理サスペンス。私のような「似非映画好き」には理解出来ない内容で、鑑賞後にはネットにある解説サイトを幾つか確認。「成程」と思いながらも釈然としない気持ちが残る・・・そんな映画です。
それでも、鑑賞時には最後まで引き込まれたのですから、流石にデビッド・リンチ監督・・・というところなのでしょう。
「ALLTIME BEST」に選ばれたのは納得出来る完成度ですが、個人的な趣向から外れている映画でもあるので、評点は標準にしました。
デビッド・リンチらしい不条理世界
最初に送られてきたビデオテープには自宅の映像が数秒だけ。さらに二本目のテープが届けられたときにはショックを受ける。映像は家の中まで入ってきて、彼ら夫婦が寝ている姿も映されていたのだ。さすがに警察を呼んだ。
パーティで気味悪い男に話しかけられる。電話までかけさせて「お宅の中にいる」というその男はディック・ロラントの友達ということだったが、フレッドはロラント自体知らないのだ。そして妻を殺した映像だ。殺した覚えもないのにビデオテープに映っている。第一級殺人罪として監獄へ入れられるフレッド。
一転して、間違えて監獄に入れられたピートが釈放される。整備士である彼はエディ氏のベンツを修理して、彼らと一緒にドライブする。マフィアのボスみたいな印象のエディ。シーラという恋人もいるってのに、そのエディ氏の連れアリスと関係を結び、尾行していた刑事たちからは「おさかんな野郎だな」などとつぶやかれるピート。やがてアリスにやばい仕事を頼まれる。
デヴィッド・リンチの不条理映画は、一本の筋を追っていっても無駄だと思う。フレッド(プルマン)とピート(ゲティ)へとメインキャラが変化して、繋がりがあるのかを考えても辻褄が合わないのだ。(同一人物かもしれないが、殺人現場では名前が別に挙がってる。)そしてレネエとアリスが同一女優パトリシア・アークエット。
荒野の一軒家が燃えるシーンが何度も出てくるが、これはリンチ監督お得意のところなのだろう。赤いカーテンはフレッドの家にありましたが。そこではピートとフレッドが交錯する。もしかすると、レネエとアリスが同一人物という繋がりで考えればいいのかも・・・
正真正銘何をやっているかわからない
狂った男の映画
『マルホランド・ドライブ』に近い精神病映画ですが、前作に当たる本作は、より病的な印象です。
主人公フレッドが統合失調症を発病する映画だと思います。監視されていると感じ、現実が徐々に侵入してくるような恐怖を覚えて、現実と妄想の境がなくなっていくフレッド。そして妻や妻と関連している人たちが妄想の対象となってしまい、殺人事件を起こしていく。
中盤〜後半は殺人を犯した男がその現実に耐えかねて、別人格に逃げる話のような印象を受けます。そう考えると『マルホランド〜』と構造的にもそっくりですなぁ。
個人的には『マルホランド〜』よりも精密に観ると難しいように思いました。また、フレッド自身がもともと猜疑心の強い人なのかな、という印象も。妄想との相性が良さそうです。
本作は面白かったものの、フレッドが病気すぎてそこまでのめり込むことはできませんでした。ギャグも少なく、重苦しかったですね。
煽り運転してきたクソ野郎をエディがボコボコにするシーンは、単純にスカっとしました。一番面白かったシーンかもしれない。
あと、フレッド/ピートにしか見えない白塗りっぽい男は、ベルイマンの『第七の封印』に登場する死神に似ていて、なんだか親近感を覚えました。曲中歌にスマパンが使われていたので、ビリー・コーガンにこの男を演じて欲しかったです。
あと、音楽は全般的にカッコ良かった。
難解と言うヨリ残る謎!?
個人的にD・リンチの難解三部作「ロスト・ハイウェイ」に「マルホランド・ドライブ」に「インランド・エンパイア」その中でも本作が一番観やすい気がする。
90年代に入り「ワイルド・アット・ハート」と「ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の7日間」を撮り映像のLOOK自体はコレ等の延長線上な感じも!?
物語は前半と後半的で主人公も入れ替わりミステリアスからカップル物の青春犯罪映画的に。
難解と頭を抱えるよりも素直にこの世界に入ってヤッパりリンチを好きになれるか、ドウ?か。
白塗り謎の男の最後まで謎な感じや単に主人公の現実逃避にイカれた妄想を観せられているだけなのか。
ワクワクさせる謎展開に取り残される快感!?
しかしリンチとD・ボウイの相性は抜群でマリリン・マンソンまんまに俳優モードなヘンリー・ロリンズのハードコア・パンク魂は何処へ!?
白人女性の芸術物
比較的理解を得られる作品であり、リンチ入門といっても良いのではないだろうか。そこまでマニアじゃないから主張も憚れるが、マルホやインランドに較べたらまだストーリーや構造、テーマの理解を得やすい作品である。とはいえ、ストーリーのループ構造や映像の構図、そして被写体としての白人女性のネイキッドな美しさは非常に強いパンチとして観客を陥れるのではないだろうか。
入門とは言ったが、ヘルプが必要だったのでネットで解釈を拾ってやっと理解出来た要素が多い。もっと難解で解釈できない作品もあるのだから、出来ただけマシ。
こういう作品を作れる後継者が今後映画界に現われるのだろうか、心配するばかりである。劇伴と効果の絶妙さといい、奇才の才能が垣間見えた作品である。
展開が面白い
混乱し、心もとなく
こ、怖い 町山さんの解説
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