「寂しき魂のレクイエム」レオン 完全版 とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
寂しき魂のレクイエム
少女に出会って、止まっていた男の時間(とき)が動き始めた。
男に出会って、少女は初めて大切にされるという居場所を知った。
そんな二人が過ごした時間(とき)を紡いだストーリー。
そこに、命を命とも思わない”もの”を、噛み合わせることで、二人の時間に緊張感がみなぎり、無限であってほしい時が有限となり、永遠となる。
プリミティブな愛。
お互いの存在を必要とし、必要とされる愛。
親子愛にも、恋愛にも似ているし、そういう形をとる場合もあるけれど、生きるために最も必要な根源的な愛。
「愛している」
そんな二人の”愛”だから、私達は胸の奥に大切に仕舞っておきたくなるのだろう。
様々な顔を持つマチルダ。
ローティーンの瑞々しさをこれでもかと振りまいてくれる。
対して、朴訥とした顔を見せるレオン。
白い靴下。豚の鍋つかみ。チョイスが最高。
スタンスフィールドは、玉すだれ越しに見える目ですら、あれだけの狂気(凶器)。
トニーのイタリアンファミリーっぽさが、人生ままならぬことを教えてくれて、切ない。
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