レインマンのレビュー・感想・評価
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2人とも演技がうまくて、感情移入しちゃう。
あんなに人に触られるのが嫌だったレイモンドが、カジノでチャーリーと踊り、最後の方に面接で2人きりになったシーンで自らチャーリーに頭を寄せるシーンにはジーンと来た。
父の兄を隠したかった優しさもわかるんだけど、やっぱり弟としては最初から言って欲しかったと思う。なんで言ってくれなかったの?って言う意味では無くて。
兄との失われた長い時間、生きていた頃に父と不仲だった時間はもうやり直しがきかないから。
でも、チャーリーが父親の愛に気が付いて、人として大事なものを得ていく所にまた胸が熱くなった。
味はある
若い頃家出して音信不通になっていたトムクルーズの父が死んだ。
遺産は存在すら知らなかった兄に譲られ、この兄が重度の自閉症患者であることを知り、トムは遺産目当てでこの男に近づく。
病が重くまっとうな会話はできないが、この兄は天才的な記憶力と計算能力を持っていた。
これを利用してカジノで大儲けしたりする中、少しずつ絆なようなものが生まれる。
最後に目的は金でなく純粋に兄弟一緒にいたいと思うトムであったが、その願いは叶わず別れが来る。
また会える日が来ることを望み、兄を見送った。。
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まずダスティン・ホフマンの演技は素晴らしかったと思います。
レナードの朝のデニーロを思い出しました。
トムも名演し、味のある映画でしたが、こういった成り行き任せで目的が明確でない映画が苦手なので、少し辛口の採点となりました。
レイモンドとチャーリーと関係の変化が良い。
ほとんど前知識なく鑑賞。
離れ離れに暮らしていたレイモンドとチャーリーが次第に兄弟になっていく6日間の旅をメインに描いた作品。
兄・レイモンドの抱える自閉症への理解皆無のチャーリーに前半はずっーとハラハラして観ていた。
チャーリー、序盤は自分の金銭問題で追い詰められているのもあるけど横暴で、向こうみずで他人をコマのように利用する人物で、心底感じが悪い…。
レイモンドへの接し方は完全に虐待も入っているし、物に当たったり、大きな音を出して相手を威圧したり人として見ていて不快だった。
(彼の相手を威圧するために大きな音を立てて手を叩くクセ、リアルでまた不快なのよな…。)
そして、今でこそ自閉症者の傾向とかはある程度世間的にも認識されてはいるけど、この映画が公開された1988年当時は世間的な理解や認知もまだまだだったんだろうなと感じながら観た。
(実際、作中でチャーリーたちが立ち寄った病院の看護師は自閉症を知らなかった)。
でもそんな2人も同じ時間を過ごして旅をすることで(チャーリーにとっては最初は不本意だったけど)、次第に心を通わせて「兄弟」になっていく。
家族を家族たらしめてるのは、やっぱり共有された記憶、思い出と相手への親愛の気持ちなんだなとこの映画を観ていて思った。
兄弟でいる時間を奪われたレイモンドとチャーリーがそれを取り戻すストーリーだったのだと観終わってみるとわかる。
特に旅を続けていたある夜のホテルで、子どもの頃のレイモンドが幼いチャーリーを危険に晒したために、彼から離れたという事実がわかるシーンでは胸が詰まった。
レイモンドはちゃんと「弟を愛する兄」だったのだ。
その後ラスベガスの絶景を望みながら2人がダンスするシーンもとても美しかった。
自閉症の方と接することはおそらく配慮すべき点はあれど、人となりを知りながら相互理解を深めるという点では、大多数の人とのコミュニケーションと変わらないのかもしれないな、と本当を観ていて思った。
また本作のレイモンドは演じていたダスティン・ホフマン氏の演技もあって、次第にチャーミングに感じられて私も好きになっていった。
チャーリーのように、共に時間を過ごすこと、そしてじの特性と、それを抱える人の性格を
「レインマン(チャーリーのイマジナリーフレンド)」が本当は「メインマン(親友)」であった、というタイトル回収も良かったな。
僕の親友(=レインマン)は、チャーリー
父親が急死して、兄がいることを初めて知るチャーリー。
兄は自閉症で長いこと入院していて、
チャーリーは兄の存在を殆ど殆ど記憶していなかった。
厳格な父親と疎遠になり、16歳で家を出たチャーリー。
週末旅行に出ていたチャーリーに父親サンフォードの訃報が届く。
遺産を当てにして葬式に出て、遺言書の内容を弁護士から聞く。
遺産の300万ドル以上は、サヴァンナ症候群の兄・レイモンドに
信託財産として残され、
チャーリーの取り分はクラシックカーと庭のバラ園だけだった。
★先ず、兄が居たこと。
覚えてもいなかったし、父との会話にも出なかった幽霊のような兄。
彼は自閉症の一種で普通の人のようにコミュニケーションが取れない。
★父親の裏切り。
父親はチャーリーに財産を残さなかった。
残せば碌なことにならないことを知っていた?
チャーリーなら財産を分けなくても、自分の力で生きていくだろう?
どちらも正しい。
★レイモンドは一生涯、施設や病院の中にいて、介護人などの世話が
必須。他人の庇護と助けを借りずには生きていけない。
遺産配分に我慢ならないチャーリーは施設からレイモンドを強引に
連れ出してロサンゼルスに戻ろうとする。
しかし飛行機には決して乗らない。
高速道路は拒否する。
規則的生活を変えない。
四苦八苦するチャーリーだが、次第にレイモンドの過去に触れていく。
バスタブに湯を張ったとき。
レイモンドは発作を起こし手が付けられなくなる。
チャーリーが赤ん坊の頃、風呂場で火傷を負わせた過去。
その恐ろしい記憶。
それが原因でレイモンドは病院施設に入ったのだった。
そして「レインマンの歌」
チャーリーにも確かに記憶にあった。
兄が歌ってくれたのだ。
僕の親友はレインマン。
レインマンはレイモンドを縮めた言葉でもある。
レインマンは親友のこと。
チャーリーはレインマン。
チャーリーは親友なのだ。
次第に心が通うようになるレイモンドとチャーリー。
チャーリーはレイモンドが愛おしくなって行く。
ロードムービーです。
高速を降りて砂埃の舞う一般道。
飛行機で3時間の距離を一週間かけてロサンゼルスに辿り着く。
チャーリーはレイモンドの特殊な才能に気付いて、
途中ラスベガスに寄り、カードゲームで大儲けをします。
レイモンドは4桁の数字を記憶する能力を利用したのです。
一人で突っ張って会社を切り盛りする若き経営者のチャーリー。
病院で規則正しくTV番組を楽しみ、食事を楽しみ数字を記憶する。
データー記憶装置のようなレイモンド。
兄と弟の絆を取り戻す映画であると共に、
チャーリーが人との愛を信じるに足ると思うに至る映画でした。
チャーリーの成長を描いた映画。
兄弟の絆・・・
血の繋がりとは、常識を超えた不思議な力ですね。
I saw her standing there
なんで、この曲だったんだろうか?
って言う謎は、やっぱりあるんですけどw
午前十時の映画祭で。
劇場2回目、ビデオを含めれば、数回目の鑑賞。
「レインマン。その本当の意味を知る時、あなたは涙する」とかとかとか。今の日本なら、そんなコピーが付きそうな。
心を通わすだけのロードムービーですよ。特に劇的なドラマがあるじゃ無し。16歳で家を飛び出してガツガツ生きる男が、家族の秘密を知る事で、愛に目覚めるって言う、当時のアメリカ大手の映画たぁ思えないシナリオ。なんですが、ケビン・コスナーの「ファンダンゴ」が1986年。派手なシナリオに背を向けたアンチ・ハリウッドも、一つのトレンドだったんですね。
ダスティン・ホフマンとトム・クルーズの主演。サヴァン症候群の兄は、乳児であった弟チャーリーを傷つけてはならないと施設へ入れられ。その罪悪感は父親から消えなかった。守りたかった肝心の弟は、大切な何かが欠けたように尖っており、「愛情を知らずに育った」と思い込んでいる。
ロードムービーはHuman Dramaであることがほとんど。良い映画が多いってのはあります。登場人物の心の成長や変化だったり、 旅路のどこかで明らかにされる秘密だったり、旅を彩る人たちの優しやぬくもりだったり。そういう点では、パターンかされてる内容だったりする訳ですが。
無垢で有り続け他人を恨むことを知らない兄。一夜にして悟り反省し、超ド級のクソったれから成長した弟。と言う、この取り合わせがw
良かった。とっても。
と言うか、やっぱり良かったかw
笑わないハッピーエンド
とてもいい映画でした。平日昼間ですが、10人程度の入り。
カウンティングのあたりはひやっとしますが、無事に終われて良かったです。
決して御涙頂戴ではない、淡白な演出と音楽でしっとりと目を濡らします。
常にローンと車に追われて電話しまくっているチャーリーが、兄のジラに付き合うだけでなく、兄を尊重して行動するように変わっていく様を見せられるのは少し説教くさいですが、私はビジネスが嫌いなので好印象。
K mart sucks🖕
CHARLIE・・・
兄レイモンドをダスティン・ホフマン、弟チャーリーをトム・クルーズが演じる。
ダスティン・ホフマンの憂を帯びた眼差し、時に切なさを感じさせる表情はさすが。
序盤ではオーラを消したトム・クルーズが、徐々に輝きを増す。
終盤の互いに心を通わせるシーン、ラストが切ない。
余韻が残る作品。
ー Kマートのボクサーパンツ
ー 一塁手は誰?
ー もっと前に兄と出会いたかったよ
NHK-BSを録画にて鑑賞 (字幕版)
中盤以降が良かった
(中盤のお気に入り)
・二人で彷徨ってる最中のドライブ景色
→ オープンカーで気持ちいいだろうなぁ~。
・カジノでの儲けぶり
→ 憧れるなぁ~。「ラスベガスなんか連れていくなよ」と思う人も居そうだが...
・WALKMANじゃなくWATCHMAN
→ そんなものありましたっけ?(苦笑)
正直、前半は惹かれる部分はなくD.ホフマンの演技も「もういいよ」とすら思ったりしましたが、中盤のドライブ状態辺りから急に見入ってました。やっぱり映画って景色(映像)も大事なんだなと思った。
批判的な眼で観れば、倒産しそうだからってギャンブルに連れて行き才能を利用するのはダメでしょ! 勝ったから離れたくなくなったのでは? おいしくまとめた話だな、そんな捉え方もできる。ストーリーに華やかな事は取り入れず、純粋に障害者の映画を観るなら「レナードの朝」の方がいいかもしれない。
彼女は何故ヨリを戻す気になったのか、遺産は最終的にどうなったのか・・・私の見落としかもしれませんが、いまいちわからなかった点もあります。
けど、兄とお別れになる場面は7日間の生活が充実してた賜物で感動しました!トム・クルーズの演技だって良かったです。
最終的にトム・クルーズの熱心な説明を先生達は理解してくれたから、施設に会いに行くのはOKにしたと思いたいですね。 思いたい・・・そう、2週間後だったか本当に会えるのか疑ってしまうラストにも見える。父と不仲だったとか遺言、そしてギャンブルで儲けた部分は言わなかったのが兄弟愛でもあるが、果たして・・・考え過ぎかな。
人によっては痴呆症に感じたり、漫才でも観てる感覚になるかもしれない。また、病院や施設で働いてる人は観方が違うかもしれませんね。
記憶に残る良いシーンが多い。
ダスティン・ホフマンの演技が良い。
3分の2くらいまでトム・クルーズ演じるチャーリーが自閉症のこと何も理解してなくてイライラした。(当時は医者もよく知らないくらい認知されていない病気だったっぽいから仕方ないが)
途中から兄弟で心が通うシーンで泣きそうになった。
・レインマンの正体がわかるシーン
・レイがチャーリーに怪我をさせないために施設に入ったと分かったシーン、「ベイビーが火傷しちゃう!」とその後の頭撫でるシーン
・チャーリーがシロップのジョークをして笑い合うシーン
・ラストの頭合わせるシーン
あとエレベーターのデートのシーンが良かった。
やっぱり兄弟愛
兄レイモンドが幼い時のチャーリーをレインマンとして守っていたと知って兄弟愛に気づき、チャーリーの心情が変わっていく部分に感動した。
でもチャーリーの変化が急だなと感じてしまった。
この頃のトムクルーズは当然カッコいいが、なんといっても美しい。
最近はアクション映画が多いが、またアカデミー賞に絡む作品に出て演技力を見せつけて欲しいなと思った。
分かり合えない悲しさ
自閉症の特徴が本当によく描かれている。
「いつもと同じ」がどれだけ
安心か、突然触れられたり
大きな声を出されたり、
不安でいっぱいな様子をうまく演じていた。
あと、なにかの能力がズバ抜けて優れているところも。
自閉症について全くわからない、
歩み寄ろうとも理解しようともしないと
実際にあんな風になると思う。
弟の性格が悪すぎて序盤
イライラしたけど、
最後はよかったかな。
Who's on first. 心にじんわり。
一人で勝手に「トム・クルーズ強化月間」の第八回は「レインマン」です。最初に出てきたフェラーリがやたら古いと思ったら1989年の作品でした。ダスティン・ホフマン52歳に対してトム・クルーズ27歳。25歳の歳の差兄弟は無理がなかろうかと思いつつ、まぁそこは映画ですし大目に見ましょう。
27歳のトム・クルーズが若くてカッコいい。確かに当時から人気があったのも納得のイケメンです。それにしても素晴らしいのはダスティン・ホフマンの演技でしょう。自分の知り合いに自閉症の人はいないので比べようもないのですが、説得力のある演技で魅了します。ダスティン・ホフマンってスゴい役者さんだなぁっと再認識しました。思わずつられて「オッオー」と言いたくなってしまいます。
でも、ホントこの二人の父親って不器用な男だったんでしょうね。チャーリーへの優しさもあったのでしょうが、レイモンドを施設に入れた罪悪感もあり、死ぬまで真実を伝えない、でも金だけはレイモンドに渡すとか残された方は迷惑以外に何物でもないです。気まずい気持ちがあったにせよ、せめて手紙ぐらい残せよと。
物語はけっこう淡々と進んでいくロードムービーで大きなハプニングもなく中にはちょっと退屈に感じる方もいらっしゃるのではないかと思いますが、この作品にはこのテンポが大切なのではないのかなと思いました。ブワッという感動ではなくって心にじんわりと染み渡るような作品でした。
兄弟の絆
自閉症は、新しい環境に慣れるまでに時間がかかるというイメージだった。
離れ離れになった兄弟が、お互いに感じている絆。
そのバランスというか、居心地の良さを表現したのが
レイモンドの 「病院でチャーリーと暮らしたい」
という想いにあったのかなと感じた。
SEXを聴覚で捉えてみたり、スーザンのキスはどうだったかという感想も、面白い。
才能を生かせる場として、カジノというチョイスも面白かった。
結末は少しモヤモヤ。でも、レイモンドらしいと思った。
名作すぎる
トム・クルーズのハンサムっぷりにびびる。
スザンナ役の人も可愛い。性格も素敵で脚本いいなーと思った。
ダスティン・ホフマンの素晴らしさはいまさらなので割愛。
お風呂のお湯を出すシーンはいつ見ても考えさせられる。
チャーリーはお父さんから愛されていたんですね。
(チャーリーにやけどをさせないようにレイモンドを施設に入れ、
兄のことを一切言わなかった=罪悪感を持たせないようにした)
兄弟愛が切なく何とも言えない感じて描かれていて好きです。
ダスティン・ホフマンはやはりすごい。
絆は時間では計れない
親から見捨てられたと思い込んでいたいけすかない弟が、天才だが自閉症の兄の存在に触れ、生まれ変わっていくという心温まるストーリー。
弟の変心は、子供の頃の思い出の人が兄だったと気付いた時。子供の頃の共通体験は、何物にも代えがたいものと改めて実感。
ただし、弟の心が変化していく様をもう少し丁寧に描いても良かったのでは?
いずれにせよ、ダスティン・ホフマン、うますぎです。トム・クルーズ、カッコ良すぎです!
「レインマン」を観て・・
チャーリー(トム・クルーズ)は高級車のディーラーだが経営が思わしくない。父親が亡くなり遺産を目当てにするも、今まで知らなかった自閉症の兄レイモンド(ダスティン・ホフマン)に遺産300万ドルが信託されるという。チャーリーは兄レイモンドを施設から連れ出し、ロスへの車での旅が始まる。兄レイモンドの特殊な能力に気付いたチャーリーは・・アカデミー賞4部門を受賞した1988年の作品。血は水より濃い(涙)
音楽がダサいと思う、21世紀的には。
バックトゥーザシアターという企画がTOHOシネマズでやってまして、会員だと安いんです。800円でプレミアスクリーンなんで、おいしいんです。それで観ました。
名作と名高いレインマンを今更始めてみてきました。
まず、なによりも、音楽がダサいです。びっくりするダサさ…
きっと88年にはイカす感じやったんでしょう…2014年に聞くとびっくりする感じに古く思えました。
チャーリーの彼女の裾絞りスボンがハイカットのコンバースに裾インしてはいてる感じも、ボリューム命の髪型も、なんだかなーと思った…チャーリーの彼女はすごく良い人なのに。すみません。
ロードームービーなんですね。いけすかないヤローなチャーリーが、誘拐した兄との旅で兄弟愛に目覚めるというね。なるほど。
あまりにはじめのチャーリーがクソヤローでそないに気持ちが入りませんでしたが、それなりに楽しめました。
ダスティン・ホフマンの演技はすばらしいと思いました。
若いトム・クルーズはめっちゃ男前!あんなに男前やったんなー。やー目の保養でした。
感動ポイントはなかったなー。
ぐっとしみる部分はなかったなー。
レイモンドの言動を微笑ましく観られるのは、傍観者なだけで、実際に自分が兄弟やったら、ぜったいイライラするから、その点ではチャーリーの気持ちもわかるのでね。
アメリカを車で旅するのはやってみたいなーと思ったです。ルート66をひたすら走る旅。いいなー。
似ていなさすぎる兄弟
総合:65点
ストーリー: 60
キャスト: 85
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 65
ダスティン・ホフマン演じる障害者の兄レイとトム・クルーズ演じる弟チャーリー。兄弟とは思えないほど全く似ていない二人。この顔で兄弟と言われても、画面からは違和感がありすぎです。しかしホフマンの演技力には本当に脱帽もの。一番の見所は彼の演技でした。
弟チャーリーから、ただの遺産を持っている金づるとしか思われていなかった兄レイ。レイは兄というよりも面倒ばかりかかる障害者であり、遺産のために我慢しているだけ。
しかし彼が実はチャーリーの幼年期に彼を慰めたレインマンであり、彼の安全のために施設に入れられたという事実を知る。この暖かい思い出と罪悪感が、チャーリーから見て金づるでしかなかったレイへの認識を少し変える。チャーリーにとってレイは突然現れた兄ではなく、過去への繋がりがあった。だがこの時点ではあくまで少しだけ。だがとどめに、サバン症候群と思われるレイの記憶と計算の才能と、その後のラスベガスでの成功がチャーリーを変える。それは現在時間を共に過ごす兄としての存在である。
障害者にもごく稀にレイのようなサバン症候群で特別な才能を持った人がいるのは確かである。それを知らせる意味でこの映画は価値があった。でも殆どの障害者はそうでないだろう。もしレイが才能もなくてカジノでお金も稼げず会社が潰れていたら、チャーリーは果たして兄に家族愛を感じるほどにまでなったかな。
この映画では実際そうなったのだから結果としていいんだけど、何かレイの特殊な才能とそれがもたらす金がチャーリーの会社を救ったことがきっかけとなったように感じてしまって、私には素直に感動できる話ではありませんでした。現実の殆どの障害者の家族はそんなの無しですから。ちょっとそんなひねくれた思いが心をよぎりました。
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