劇場公開日 2025年4月4日

「30年の年月の重味を噛み締める」Love Letter ゆみありさんの映画レビュー(感想・評価)

4.530年の年月の重味を噛み締める

2025年4月9日
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鑑賞方法:映画館

上映当時は今ほど映画館に行くことも少なく、評判を聞いた後に video を借りて観ました。このとき僕はすでに30代後半のおじさん(今は30代は若造だとおもってます😉)になっていましたが酷く感動して映画館で観たかったなと思ったものです。そして再上映ということを知り早速映画館に足を運びました。60代の僕にこの美しい恋愛映画が果たして刺さるのか。この辺りにも興味がありました。
僕は映画を見てるときって、読書に比べるとそこまで集中していなくていろいろなことを考えながら観てます。主に自分のことですけどね。映画を見ている間30年の重味をずっと考えていました。「主人公のこの若い美しい中山美穂も亡くなったんだな」とか。自分の身にも当然いろいろなことがありました。辛いことの方が多かったな。映画の中の樹(柏原崇の方)みたいに学生時代に可
愛いなと思っていた娘に似ている女性と結婚(再婚です)したり、なんてこともあります。自分の中学生時代のことも当然思い出します。僕は奥手だったので恋愛なんて影も形もありませんでしたが、今になってみると「そういうことだったのか」ということが、いくつか思い出されたりもします。これ、結構いい気分になれます、妄想かも知れませんが。結局僕にとって映画って自分を見つめたり、場合によっては自分を肯定するための道具なんだなと、つくづくそう思い至りました。(だから映画は止められない)
美しい映画です。小樽の風景も(この30年の間に亡くなった父の生まれ故郷です)懐かしく、すべてが沁みます。観に行って良かった。最後のシーンは"にやり"と"うるうる"です。

ゆみあり
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