「泣かせるシナリオとあり得ない状況を違和感少なく観せる演出」Love Letter 北川賢一さんの映画レビュー(感想・評価)
泣かせるシナリオとあり得ない状況を違和感少なく観せる演出
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主人公を演じた中山さんの訃報に接し、20年ぶり位でDVDを再見しました。
設定以外は結構忘れていたので初見に近い感じで見終わりました。
長年観なかったのは後半に入り主人公の中学時代の子供達の演技が経験が浅い分、話に入り込めず不満があったからです。今回は、経験が浅い割には頑張ってる思うようになったのは私が歳をとったからでしょう。それなら中山さんの演技はどうかと問われるかもしれませんが、この方は画面に映っているだけで良い方なので問題ありません。
泣かせるシナリオです。一人の主人公は他界した婚約者・藤井樹への想いと葛藤の繰り返しの後に区切りをつける事になる。それでも気持ちの整理はできないでしょう。もう一人の主人公は中学時代の同級生・藤井樹に彼が他界の後、現代になって彼に恋をして終わる。
誰も悪意がないのに、藤井樹の他界の結果、多くの登場人物が傷ついていく。いじの悪いシナリオです。
お話を進めるための、あり得ない設定や伏線に違和感が少ない良い演出です。
誰も救われないけど、お話にやられてしまう2時間弱です。
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