「大スクリーンでデ・パルマの傑作が観られる幸せ! バーナード・ハーマンの音楽が素晴らしい ”双子”の恐怖が甦る!」悪魔のシスター ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
大スクリーンでデ・パルマの傑作が観られる幸せ! バーナード・ハーマンの音楽が素晴らしい ”双子”の恐怖が甦る!
かの有名な「悪魔のシスター」がデジタルリマスター版で、大スクリーンでリバイバル!
これは観るしかない!
デ・パルマで、シャム双生児の話というだけで、もう怖い!!
昔のデ・パルマの映画は、本作のように、物語冒頭から、誰が主役のどういう話か良く把握できずに観ていくと・・・という話が多いと思う。
その手探りで恐る恐る見るような不安な感覚に陥っているだけで、すでに観客は彼の術にハマってしまっている。
それ以前に、双子の話というだけで、もう何か怖い。
当時の雑誌「ロードショー」や「スクリーン」誌の新作紹介ページで、2人ベッドで寝てる、ピントの少しぼけたモノクロ写真を思い出す。
凝った映像テクニックだけでなく、多くのカット、シチュエーション、小道具などが、恐怖(+良い意味でのB級のうさん臭さ)を演出していて、特に、病院の記録フィルムの映像とそれに影響された悪夢が怖い!
特にずーっと踊ってる三つ子の人!
頭から消えないぞ!
細かいところはかなり忘れてましたが、そこだけは鮮明に覚えてる!
悪夢の途中から、双子の片方がマーゴット・キダーでなく、女記者ジェニファー・ソルトにかわってる。
双子の片方を追体験させられる恐怖!
まだ無名だったチャールズ・ダーニングも出てます。
フィルムの色調と70年代のファッションも印象的。
音楽はヒッチコック作品を多く手がけたバーナード・ハーマンで、作品に厚みを与え、サスペンスを盛り立てます!
物語の終盤とエピローグが気が利いていて、こういう洒落た点もデ・パルマらしくて好き!
ちなみに「殺しのドレス」「愛のメモリー」も好きです!!おすすめです。
kazzさんコメントありがとうございます。
音楽最高です!
デ・パルマは「愛のメモリー」のラストが大好きなんですよ。「殺しのドレス」もいいですが、「アンタッチャブル」の乳母車階段落ちも最高です!
デ・パルマニアのご同胞!
本当に、今回の劇場公開は感涙ものでした。
デ・パルマは、バーナード・ハーマンがヒッチコックの音楽を担当しなくなったので死んでると思ってたらしいですね。本作制作時に隠居状態だと知って、熱烈にオファーしたとか。
『サウンド・オブ・サイレンス』にコメントありがとうございます! そちらのレビューはまだのようでしたが、まさかの『悪魔のシスター』のコメントがあったので、嬉しくなってこちらで御礼をば。いい趣味をしていらっしゃる! ご感想も的確で胸アツでした!