「喧騒、音楽、薄闇、街の灯り」憂鬱な楽園 redirさんの映画レビュー(感想・評価)
喧騒、音楽、薄闇、街の灯り
アジアの喧騒、人の声街の生活音がちゃがちゃずっと騒がしく誰かの電話が常に鳴りその喧騒を上書きするようなノイズロックが場面にピタリと重なり憂鬱と焦燥を倍増させる。
とどまろうとするものも逃げ出そうとするものも、閉塞社会の中で行きまどう。
素敵なことは何一つない。
ただただ、ホオシャオシャン監督が撮る台湾の鉄道に、駅に、食事のシーンに感動する。
人は皆何かに囚われて自由に生きられない。死後の神格も、今を楽しく生きることもコネと金次第。時代も場所も違いあれど、ふと我が身を振り返れば等しい憂鬱と焦燥。
残念ながら、劇場満席で見られず。泣く泣く配信でみるがホオシャオシャン監督作品をスクリーン以外で見るのはやはりどうしても間違いだ。ちゃんと見た気にはなれない。
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