ミュージック・オブ・ハートのレビュー・感想・評価
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スプラッター・ホラーの巨匠による、まさかの感動ドラマ。
公開当時は、『エルム街の悪夢』とか『スクリーム』シリーズで知られるスプラッター・ホラーの巨匠ウェス・クレイヴンが感動作を撮ったってことで結構話題になったし、名女優のメリル・ストリープとの組み合わせも意外性たっぷりだった。だが、決して奇を衒ってるわけではなくて、内容は実話ベースのド直球の感動ドラマ。しかもちゃんと胸を打つ良作となっている。 スラム街を舞台に、社会問題に目配せしながら、バイオリンに打ち込む子ども達の目の輝きををきちんと写し撮っている。決して重くなり過ぎずに、爽やかな余韻を残す作品。広くすすめられる作品になっていると思う。
メリル・ストリープ!
『スクリーム』シリーズやホラー映画を得意とするウェス・クレイヴン監督作品。作りは雑な感じもするのですが、メリル・ストリープの演技は最高だ。 クラス閉鎖させないために奮闘する彼女に飛びこんできた幸運なニュースはカーネギー・ホールでのコンサートだった。しかし、演奏が短すぎ。もっともっと楽しみたいところで終わるなんて~
鈴木メソード
ハーレムの小学校で長年音楽教育に尽くしたロベルタ・ガスパーリのドキュメンタリーの映画化である。彼女の活動は今も続いているのだが、小学校の臨時音楽教師に赴任するまでの私生活、授業での生徒との交流、芸術教育予算カット、教室の閉鎖に反対運動を起こしマスコミ、著名人を巻き込んだカーネギーホールでの救済コンサート、クライマックスを迎えるのだった。
音楽、特に楽器でご飯が食べられるひとは一握りだろう、教養としての音楽なら貧しい家には負担が大きい、では彼女の取り組みの目指すところは何であったのだろう。ロベルタの教育理念の礎となったのが鈴木メソードである、帝国音楽学校のヴァイオリン教授であった鈴木鎮一が唱えた教育方法で戦後間もなく立ち上げたソニーの井深大を名誉会長とする「社団法人 才能教育研究会」を通じて欧米にも普及、スズキ教室にはカーター大統領の愛娘エイミーさんも通っていたと聞く。理念はプロの音楽家の養成ではなく幼少期から楽器に触れ練習することで子どもたちに豊かな感性と自信をつけさせ、アンサンブル演奏を通じて協調性の大切さなどを体得してゆくものとされている。コンサートの練習にロベルタ教室の一期生が駆けつけるのだが成長ぶりが全てを物語っています。
メリル・ストリープは2か月の特訓でバッハの「二つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調」をマスターしたらしい、まさに女デニーロ!、素晴らしい。
とてもよかった
伊集院光さんの『週末ツタヤに行ってこれ借りよう』で紹介されていたので見た。音楽を通して人が努力して何かを獲得することを学習することの大切さを教育現場で実践している人の話で、オレは大学受験勉強までそれを知らなかったので、もっとその前段階で気付けて入ればよかったなあとさぞ人生が豊かになっていただろうなあと思った。もし人生をプレイバックできるなら、中学生の時に柔道部か野球部か水泳部か陸上部に入っていればよかった。高校で、中学生の時に運動部入っていなかったコンプレックスからサッカー部に入ってあまりの練習の厳しさにすぐ辞めて温い剣道部に入った。中学生の時に運動部で頑張っていたら高校は吹奏楽部でもよかった。とにかく、下手で結果なんか出なくてもいいから熱心に運動部の部活を継続していたらきっと何か大きな豊かなものを獲得できていたはずなのだ。
もちろんバイオリンで優秀な結果を出していたらそれはもうはるかにずっと素晴らしい何かになっているはずだ。子供にはそんな尊い気持ちを知って欲しい。
紆余曲折後の感動
大学の英語の講義で見たなぁ。たまたまこないだテレビで二回目見た。 実話が元だから酸いも甘いもあるけど、見ると元気になる。 これに限らず「演奏→拍手喝采」というシーンって反射的にジーンと来てしまう涙( ; ; )
普通の臨時教員の話
総合:60点 ストーリー: 60 キャスト: 65 演出: 70 ビジュアル: 65 音楽: 70 優秀で熱心な教師が貧困地区の子供たちに音楽を教えて、音楽だけでなく人として大切なものや生甲斐まで教えるのかと思いきや、実はそうでもない。メリル・ストリープ演じるロベルタは、人としてまだまだ未成熟。離婚問題に悩み、子育てに悩み、学校では教育にも悩む。そもそも最初から教師らしくもないし人格者でもない、むしろすぐ感情的になるし時に威圧的だし欠点だらけの一人の人であり、なんだか離婚されるのもちょっとわかる気がする。正直それほど魅力的な人物とは言えない。 だが彼女自身が直面する問題から成長をしていく。生活のために始めた彼女の積み重ねが少しずつ大きくなっていく。最終的にはマスコミにも報道されて、ちょっとした美談として世間にも知られることとなる。 実話が基だから本来ならば重みはあるし悪い話でもないのだが、ロベルタの人としての姿や生き方、貧困地区で子供たちに音楽を教えるという話、最後のコンサートのこと、話が分散してやや焦点が絞れていない感じを受けた。結局最後のコンサートがあるから有名になった実話なのだろうが、それがなくてももうちょっと劇的な話になるべきなのじゃないかなと思った。
心で奏でる音楽
ウェス・クレイヴン監督、メリル・ストリープ主演。 ニューヨークのハーレムの小学校に赴任してきた ヴァイオリン教師ロベルタ。 彼女は子供達に音楽の素晴らしさを伝えようと熱心に指導を始めます。 最初はバラバラだった生徒達が次第に一つになっていくんですが、 市の教育委員会が予算の縮小を決定。 ヴァイオリン教室は存続の危機を迎えます。 そして、ロベルタがとった行動とは・・・? 実話を基にした感動的な物語です。 実際のロベルタ先生を取材したドキュメンタリーも 制作されているんですが、 まさしく「事実は小説よりも奇なり」って感じですね。 大きな目標に向かって努力する姿は単純に感動します。
努力によって人生で何が可能になるか、を教えてきた
映画「ミュージック・オブ・ハート」(ウェス・クレイブン監督)から。
「マンマ・ミーア」で活躍した、メリル・ストリープ主演の作品。
彼女が演じるのは、音楽教師・ロベルタ。
ハーレムに住む子ども達にヴァイオリンを通じて、自信を与え、
最後にはカーネギーホールで演奏会を開催してしまう、サクセスストーリー。
ストーリー的には、ちょっと物足りない感じがしたが、
監督は何を伝えたかったのか、もう一度見直してみたら、
この台詞が浮かびうがってきた。
「努力によって人生で何が可能になるか、を教えてきた」
13年の歳月をかけて、彼女がこども達に伝えたかったことは、
この考え方だった気がする。
このストーリー、多少脚色はあるだろうが、たしか実話だったと思う。
どんな困難にも負けず、10年以上続けるには、
指導者の軸がぶれない、しっかりとした考えにあると感じていたから、
この台詞を知って、とても嬉しかった。
もちろん「努力しても不可能なこともあるということ」も知った。
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