ミッドナイトクロスのレビュー・感想・評価
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ラストの伏線回収も良いですね。
目黒シネマさんにて「~ブライアン・デ・パルマ 傑作選~」にて『キャリー』『殺しのドレス』『ミッドナイトクロス』の初期傑作3作品上映(2024年8月11日(日)~17日(土)) 『スカーフェイス』(1983)『アンタッチャブル』(1987)『カリートの道』(1993)『ミッション:インポッシブル』(1996)と傑作・名作豊富ですが今回は初期~中期の傑作3本立て。 『ミッドナイトクロス』(1981) 脚本もブライアン・デ・パルマ監督。 ミケランジェロ・アントニオーニ監督の『欲望』にインスパイアされて写真家から音響効果マンに設定を変更したとのこと。 原題は『Blow Out』(吹き消す)ですが、こちらの邦題の方が良いですね。 ここでもナンシー・アレンが魅力的に描かれてましたね。 次期大統領候補の不審な死を音響効果の技術を使って追い詰めていく、当日としても画期的なストーリーだったんでしょうね。ラストの伏線回収も良いですね。
いい悲鳴だ・・・
なんか最近ブライアン・デ・パルマと言えば「アンタッチャブル」とか「ミッション・インポッシブル」1作目の監督!!みたいな事をよく耳にしますが、ジョーダンじゃない‼️デ・パルマ監督がいかに優れたサスペンスの担い手かはこの作品を観れば分かります‼️恐怖映画専門の音響効果マンが録音したテープの中に銃声が聞こえたことから、とある陰謀に巻き込まれ、殺し屋に狙われる・・・華麗なカメラワークやスローモーションに代表されるいわゆる "デ・パルマカット"がこの作品でも全開で、特にラスト、星条旗をバックに悲鳴を上げるナンシー・アレン、絶命した彼女を抱き抱えるジョン・トラヴォルタ、そこに切ない音楽と花火が被さるクライマックスは、あらゆるサスペンス映画の手本となるべき素晴らしさで涙が止まりません。あとこの作品の殺し屋役がその後のキャリアに確実に影響しているジョン・リスゴー、怖すぎです!!
期待して観たのにガッカリ
面白そうな出だしだったけどストーリーが進むにつれて微妙だなと ジョン・トラボルタ演じる主人公は良かったけど、きっとヒロインの頭悪そうな話し方と生き方が私には合わなかったと思います ウトウトしながら観たから2つの事件の関係性もわからなくて、でももう一度観る気にもならず ラストでのジャックの行動も理解不能でした
地味な編集作業
雑誌の連続写真を繋ぎ合わせて音声と組み合わせる地道な編集作業。完全にアナログ時代の音声や効果音の暗くなるほどの作業が面白い。元警察の内部調査員であったいう伏線もしっかり効いていて、政治と警察の癒着をも抉る中々の社会派サスペンスにもなっています。 後味が悪いということで賛否両論ではあるが、B級映画でもこんなに頑張ってやってるんだぞ!というデ・パルマ監督の愛情が感じられる映画だ。いい悲鳴を見つけたなぁ・・・
1980年代の映画は私には合わないのか?
大統領候補暗殺を目撃してしまった音響マンのお話。 若き日のジョントラボルタ主演のサスペンス映画です。 1980年代初頭の映画、と言う事もないのでしょうが、全体的に安っぽい作りに感じます。映像もそうですし、銃なども少しチャチに感じます。大統領候補暗殺っという大事件にしては、敵役も力不足でした。 あとラスト。悪い意味でかなり驚きました。「えっそれで良いの?」って驚き。BGMも気が抜けていて、キツネに抓まれたような不思議な気持ちになりました。
とても面白い
雑誌の連写をカメラで撮ってもあんなふうには音が合わないと思うのだけど、そこはそれで自作感がよかった。警戒心がなさすぎな感じもしたけど、彼も彼女もそんなに頭がよくないところとバランスが合っていたかもしれない。長回し撮影でカメラが室内をぐるぐる回るのも楽しかった。
クライマックスのパレードとジープが暴走するのと殺人と高いテンションの音楽が見事にはまっていて興奮した。
トラボルタ主演作品で涙するとは!
原題はBlow out (パンク音) 元ネタはミケランジェロアントニオーニ監督の欲望、原題はBlowup(現像) 本作の邦題ミッドナイトナイトクロスではそのニュアンスが伝わらない 元ネタの方は偶然殺人事件の現場が写り込んだ写真を撮ってしまったカメラマンの話 本作は偶然殺人事件の現場の音を録音した音響マンの話 元ネタはせっかく面白そうなサスペンスのモチーフを使い切らず1960年代半ばのイギリスの盛り上がる若者文化の様子を映画に撮りたいがための方便として使われるにすぎず、そのサスペンスはほったらかしで映画が進みサスペンス自体尻切れトンボで終わってしまう 本作は、元ネタがそんな面白そうなモチーフを使い切れないなら自分が使うとばかりにデパルマ監督が思いっきりサスペンスで撮った作品 おかげで欲望でのサスペンス欠乏の欲求不満は大いに解消された 音響マンという設定がまず大いに活かされる展開が素晴らしく、どんどん引き込まれてしまう トラボルタの主演抜擢もヒロインとの関係性を持たせる上で大いに説得力があった そして演技力にも、こんなに上手かったのかと目を見開かされた クライマックスの花火大会のシーンはあまりにも美しい名シーンとして心に残るもの トラボルタ主演作品で涙してしまう破壊力を持っている そしてラストシーンの悲鳴のテープ デパルマ監督の非凡な才能を思い知らされた 本作には、終盤近くで大きな駅、スローモーション、大階段というシーンが続く そう本作の数年後にデパルマ監督が撮るアンタッチャブルのあの大階段を思い付くヒントはここにもあったのだ また冒頭の学園スリラー物の試写はデパルマ監督のキャリーを思わせてニヤリです
ポイントは悲鳴
基本的には『blow-up』へのオマージュを中心としたサスペンス映画なんだけど、所々和むシーンもあったりしてその緩急が気に入った。特に悲鳴オーディションのシーンはめちゃくちゃ笑った。 タランティーノがデ・パルマの影響を受けてて、特にこの映画が好きだっていう話だけど確かにタランティーノっぽく感じるシーンがいくつかあった。特に駅のバーで二人の喋るシーンのその話のくだらなさとかはタランティーノ得意の無駄話演出に通ずるものがあると思った。 途中あまりにもドラマチック過ぎるデ・パルマっぽいカメラワークに少し笑っちゃったりもしたけど予測のつかない画面作りは見てて楽しいし長回しでカメラがグルグル回り続ける所とかは おぉ! となった。 そしてラストシーンにそれまでは可笑しくて仕方なかった悲鳴のシーンが一気に切ないものに変貌する辺りとかは すごい! という言葉に尽きる
ラストのジャックの切ない顔が心に残る
今年キリバリー・ビアス監督によって「キャリー」がリメイクされると言うので、デパルマ監督の作品を数本見直してみようと思い立って選んでみた3本の一つがこの作品「ミッドナイトクロス」だ。
「キャリー」は新作を観る前に比較してみる為に選んだのだが、この「ミッドナイトクロス」を選んだ理由は、公開当時は「サタデーナイト・フィバー」が爆発的人気を博した為に、未だ未だJ・トラボルタ熱が覚めない頃で、人気俳優のJ・トラボルタが出演していた作品であったと言う事で、当時私も学生だったので、絶対に見逃がすまいと、映画館に並んだのを憶えている。
しかし、ストーリーをおぼろげに憶えている程度で、細かい内容についてはすっかり忘れていたので、この際観る事にしたのだが、この作品ってこんなに軽いと言うか、上っ面だけの単純で面白くない作品だった?と改めて観ると驚いたのですよ!
公開当時の私は、ラブサスペンスで結構面白かったと言う印象だけが残っていて、何処までも犯人が迫って来る感じにハラハラドキドキした記憶が、痛烈にあったのだけれども、
今見直して見ても確かに、ドークと言うジョン・リスゴーが演じる長身の殺人犯が一番良い味を出している気がした。
しかし、B級ホラー映画の音響効果マンを務める主人公であるJ・トラボルタ演じるジャックの淡い恋心を寄せる事になる、ナンシー・アレン演じるサリーの軽薄なオバカなキャラクター設定って普通に、こんなヒロインを設定するのか?と疑問視???
いくら何でも、こんな軽率な行動ばかりするメイク係志望の女性を主役の相手役にする何て本当に驚いた!ラストでどうしても殺されなくてはならないヒロインなので、設定上オバカキャラが外せないキーパーソンなのだろうか?それにしても、もう少し魅力あるキャラクターとして演出出来る気がして、脚本にもう少し配慮出来る点が無かったのだろうか?とデパルマに対する評価を疑った。
デパルマ監督の代表作の一つである「殺しのドレス」も見直してみたが、これも今の私には、頂けない作品だった。
キャリーはS・キングの原作という事もあり、ストーリー性の面白さと登場人物のキャラクター性の魅力がしっかりと軸にある為か、それなりに面白い映画だと今見直しても評価出来る作品だったが、「殺しのドレス」ってこんな作品だったっけ?と、今では、何故公開当時にあれ程の話題を巻き起こしていたのか驚きを隠せなかった。
映画は、制作されたその時代を多く反映している為に、宣伝効果や、その時代のカラーなどで、公開した時は面白いと思って絶賛した作品を数年後に再度観て、面白くないと感じてしまう事もあるので、映画ファンとしては、同じ映画を再度見直すと言うのは結構難しい選択だ。折角お気に入りの作品だったものが、嫌いな作品へと降格してしまう事も有る。
勿論その逆のパターンも有って、若い頃に観て理解出来なかった作品や、楽しめなかった作品を再度観てとても気に入ったと言う事もあるからだ。ピッチコックを越えるサスペンス映画監督と言われたデパルマだが、やはり彼の作品は賛否の分かれる作品が多いと思う
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