三つ数えろのレビュー・感想・評価
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大いなる眠り‼️
わが憧れボギーことハンフリー・ボガート‼️「カサブランカ」のリックにも心酔してますが、やはりボギーと言えば「マルタの鷹」のサム・スペードと並んで、この「三つ数えろ」のフィリップ・マーロウが不滅の当たり役‼️ホントにカッコいい‼️私立探偵マーロウはスターンウッド将軍に呼ばれ、次女の相談を受ける。次女カルメンは古書店主ガイガーから脅迫されている。ガイガーを尾行するマーロウは一軒家にたどり着く。そこへ車が来ると銃声が響き、マーロウが駆け込むとガイガーが何者かに殺されており、そこにはカルメンがいた。仕込まれていた隠しカメラからはフィルムが抜かれており、目を離した隙にガイガーの死体が消える。さらにカルメンと関係のあった運転手テイラーが港で死ぬ・・・‼️とにかく今作は登場人物が多く、物語が入り組んでいるので、初見時には混乱してしまったことを覚えてます‼️そこですぐに再見し、大学ノートにキャラとその背景を箇条書きにしながら鑑賞しました‼️そしたらすんなりと作品世界に入っていけました‼️マーロウが敵の隠れ家に平気で乗り込んでいく、といった度胸の良さがハードボイルド探偵の魅力なんですが、女性相手に気の利いたセリフを言ったかと思えば、機関銃のような早口で敵を追い込んでいくスタイル、ツバ広のソフト帽をややあみだに被り、しきりに右耳に指をやるといった仕種で自分なりのマーロウ像を作り上げてしまったボギーはやっぱりスゴい‼️特にマーロウが見張りのため向かい合う二軒の本屋に入り、それぞれの女店員となれなれしくする場面など、気分が出ていて印象的ですね‼️そしてボギーと同じく今作の「顔」とも言えるローレン・バコール‼️カルメンの姉ヴィヴィアンを演じておられるんですけど、その妖艶さと男勝りなキャラとハスキーボイスで、ファムファタール臭がプンプン‼️でも実は妹の調査に奔走するマーロウを真剣に愛する聡明な女性‼️ボギーのマーロウに負けず劣らずの "カッコいい女" ‼️まさしく映画誌に残るカップルですね‼️スゴい事にはこの二人、現実に夫婦だった‼️そして巧みな人物描写と深みのある白黒のコントラストで、ハードボイルドな世界観を作り上げたハワード・ホークス監督‼️ギャング映画からコメディ、ミュージカル、西部劇まで、偉大な職人監督にしてハリウッドの巨匠の一人‼️ボギー、バコール、ホークスとくれば言うこと無しですね‼️ホントに傑作だし、大好きな映画です‼️
難解
【”様々な大いなる眠り。”今作は前半は多数の怪しい人物登場により脳内フル回転で観るが、後半は名匠ハワード・ホークスが原作を上手く改編しているために分かり易いエンターテインメントになった作品である。】
ー 最初に敢えて書くが、今作の原作であるレイモンド・チャンドラーの「大いなる眠り」は既読である。だが、それでも今作の展開は、原作を読んでいないと(読んでいても:名匠ハワード・ホークスが結構改編しているから。けれども、それで分かりやすくなっている気がする。)難しいのではないかな、と思った作品である。-
■私立探偵フィリップ・マーロウ(ハンフリー・ボガート)は富豪の老将軍スタンウッドに呼ばれ、次女カルメン(マーサ・ヴィッカーズ)が古書店主ガイガーから脅迫され金を要求されている件の解決を頼まれる。
調査を進める中である一軒家にたどり着いたマーロウは、そこでガイガーの死体とその側で酔っ払い、意識が朦朧としたカルメンを見つける。
一方、勝気だが聡明な長女ヴィヴィアン(ローレン・バコール)も何かを隠している様子であった。
◆感想<Caution!内容に触れているかな?>
・冒頭に記した通り、前半は原作を読んでいても脳内フル回転で鑑賞する。私見だが、そもそも今作の原作であるレイモンド・チャンドラーの「大いなる眠り」自体が、可なり複雑な構成になっており、確か集中して読んでも結構時間が掛かった記憶があるからである。
尚、今作は原作を忠実には映像化していない事も記していく。
それにより、私は今作の後半、特にラストが、映画らしい面白みに繋がっていると思うのだが・・。
・今作が映画として魅力なのは、コレマタ私見なのだがフィリップ・マーロウを演じたハンフリー・ボガートが、(マーロウの原作イメージに合ってはいないのだが)矢張り渋くて惚れてしまった勝気だが聡明な長女ヴィヴィアンを守ろうとする姿が良いのだな。
又、ヴィヴィアンもフィリップ・マーロウに惹かれて行く姿も。
マア、これを書いたらおしまいって感じなのだが、この映画はハンフリー・ボガートと、妻であったローレン・バコールを観る映画なのだと思ったのである。
そして、原作とは違う”三つ数えろ!”のラストが、ナカナカなのである。
<今作は前半は多数の怪しい人物登場により脳内フル回転で観るが、後半は分かり易い展開になって行く作品なのである。>
有名なボガード主演のフィリップ・マーロウ映画だが、自分的にはローレン・バコールを愛でる映画
ハワード・ホークス制作・監督による1944年製作(114分)アメリカ映画。原題または英題:The Big Sleep、劇場公開日:1955年4月7日。
ストーリーがややこしすぎて、わかりにくい。見終わった後でさえ運転手は誰が殺したのか分からないし。結局ボガードとローレン・バコールの夫婦共演が、最大の見どころということかな。実際、若きバコールはめちゃ美しく低音ボイスも相まってめちゃ魅力的だった。
ボガード主演のハードボイルドものとしてとても有名な映画であるが、背は高くないし何処がカッコ良いの?とは思えてしまった。強いアルコール飲料を飲み過ぎで、タバコも吸いすぎだろうとも。食道がんで亡くなったのを知ってるだけに。
監督・製作ハワード・ホークス、原作レイモンド・チャンドラー、撮影シド・ヒコックス、音楽マックス・スタイナー、美術カール・ジュールズ・ワイル。
出演
ハンフリー・ボガート、ジョン・リッジリー、ドロシー・マローン、ペギー・クヌードセン、レジス・トゥーミイ、チャールズ・ウォルドロン、ルイス・ジーン・ヘイト、ローレン・バコール、マーサ・ビッカーズ、チャールズ・D・ブラウン、ボブ・スティール。
ハードボイルドでは無い。
ハードボイルドは会話がぶっきらぼうだから。
ヘミングウェイの小説に由来すると高校の英語の先生から教わった。試しに原文を紀伊國屋で購入して訳してみようとしたが。日本語で速読した方が早かった。
兎も角、ハードボイルドとシャーロック・ホームズ等の冒険サスペンスとは違うと理解した。
いきなり観たら絶対わかりません
映画としては「カサブランカ」が一番有名、且つ名作とされていますが、「マルタの鷹」と共にボガード選手の特徴が最もよく出た作品です。ハードボイルドの意味を知りたければこの二作を観れば理解できます。
ハードボイルド小説というのは、謎解きやプロットに重きを置かず背景や心情などの描写を廃棄して、単一視点から目の前に現れた事実だけを語ってゆくリアリズム手法で成立しています。この作品に限らず、え、なんで?え、あの人どうなった?的なところが散見され、推理小説マニアですらハードボイルドを認めない人も多くいます。
とはいえ、当作はあまりにも有名で、あまりにも探偵小説史上で重要な大傑作ですので、当然読んでいることが前提につくられています。
小説ですら複雑な筋書きを2時間の映画に収めていますので省略も多く、昨日読み直してから観た私でさえ、何度も見直し再生しながらそれでもよくわからないところが多々あるので、予備知識なしで観たらチプンカンプンになります。
内容がよくわかない、というレビューが多いのも当然です。
読む時間がなければ、WIKIで登場人物やあらすじを読んでから観ることをお薦めします。
尚、この映画は「大いなる眠り」という邦訳の本が出る前に公開されたため、こんなタイトルになってしまったと推察します。
『大いなる眠り』→『三つ数えろ』になったのか理解。途中で「あれ?こんな話だっけか?」私も一回読んだだけなので要再読。※リメイクの『大いなる眠り』(1978)は映画.comで検索不可。何故?
①結局、リーガン殺害の犯人は分かったけれども、ガイガーを殺したのは誰だったのか分からんじまい(他にも分からんとこ多々有るけれども)。監督が原作者(チャンドラーに)、「誰々を殺したのは結局誰だ?」と訊いたらチャンドラーが「私も知らない」と答えたという有名なエピソード付きのハリウッド黄金期の名画(?)です。②ハワード・ホークスの演出はさすがにスクリューコメディー(この作品は違いますよ)の名手だけあってテンポが快調。台詞のやり取りもテンポが良くてそれだけ聞いていても楽しいくらい。服の上から痒いところを掻いているヴィヴィアンにマーロウが「掻きなさい」と言った途端に、ヴィヴィアンがスカートを上げて太股を掻くところなんて殆んどコメディーの乗り。但し、殴ったり等のアクションシーンは逆にモッタリしています。③ボガートは、フィリップ・マーロウにしては背が低いし(劇中でも自虐ネタにしている)タフさにもかけるが、なかなかハードボイルドさは出している。ローレン・バコールは、ホントに好みの問題だと思うが、横顔はキレイだけれども正面から見ると目が離れているしちょっと変な顔。美人とは言えない御面相だと思う。私の記憶では、原作ではあんなにヴィヴィアンが登場する印象は無かったので(何でマーロウの行くところ行くところヴィヴィアンが居るのかも殆んど説明なし)、後半は謎解きよりもボガート・ローレン夫婦のオノロケを見させてもらっているような気分。④カーメンの初登場シーンではスカートの短さにビックリしたが(ミニスカートが流行ること20年前)、賭場のカクテルウェイトレスたちも太股丸出しのミニスカートを穿いていたし、当時の男性観客にとっては鼻血ブーだったでしょうね。⑤思っていたよりマーロウの好色ぶりがよく描けていたのでホッと(?)したが、カーメン役の女優、眼鏡を外すとビックリ美女のドロシー・マローンをはじめキレイなネエちゃんばかり出てくるのも嬉し。
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何故か、リメイクの『大いなる眠り』か検索出来ないので、ついでに書いときます。①
本作は同じ監督と俳優で、1945年版と1946年版の二つあるとされている
なかなかに有名な作品
しかもハワード・ホークス作品
主演はハンフリー・ボガート、脇役にローレン・バコール
さぞかし面白いだろうと思うのだが少々期待はずれ
ストーリーが複雑な割に大して面白くない
だが、やはりハンフリー・ボガートとローレン・バコールの魅力につきる
それだけで最後まで辛抱できるのだから
本作は同じ監督と俳優で、1945年版と1946年版の二つあるとされている
とは言え、実際は1946年版が正式公開版であって、1945年版は一旦完成しただけのものでいわばパイロット版に過ぎない
それにリテイクと再編集を加えたものが1946年版という訳だ
要は戦争前で、完成したものの公開が伸びて塩漬けになっていた本作を、ある事情で急遽リテイクと再編集を加えて公開に踏み切ったということ
期待の新人ローレン・バコールの評判が他作品で劣悪だったためテコ入れをしたというのが本当のところということ
いずれにせよローレン・バコールは本作によってようやくスターになったのだ
DVDには両面に両方の版が収録されているが、1946年版を観るだけで十分と思う
特典映像にその違いの解説が収録されているのでそれでこと足りる
男も女も気障でいられたいい時代だった。
ボガート&バコールの魅力を堪能すべし!
『脱出』(ローレン・バコールのデビュー作)で共演して結婚したH・ボガートとL・バコールのカップルが素敵過ぎて、ストーリーの分かりにくさや回収されずに終わった伏線(運転手の死は自己だったのか?それとも殺されたのか?だとしたら、誰に?)なんかはさほど気にならない。とは言え、観終わって「んっ?」となって思わず最初から観直したくなるのも事実。これは脚本の問題というよりも、チャンドラーの原作がそういうものだったのかもしれない(確か原作『大いなる眠り』も読んでいるはずだが、まったく覚えてない!)。脚本には、ノーベル賞作家W・フォークナーや後にR・アルトマンの『ロング・グッドバイ』を手掛けることになるL・ブラケットも参加しているのが、興味深い。
とにかく、ボガート&バコールというカップルの魅力を堪能すべき作品。
『脱出』にバコールを起用するよう彼女を推薦したのは、当時のボガート夫人だったそうだが、まさか夫を取られることになるとは思わなかっただろうな。
ローレン・バコールのかっこよさに惹かれる!
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