「ボガードさんのセリフは流暢なヤンキー英語。 喋り過ぎ。」マルタの鷹 マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
ボガードさんのセリフは流暢なヤンキー英語。 喋り過ぎ。
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ハードボイルドとは感情を加えずに、仕草や行動だけで言い表す表現だと思う。
だから、自ずとセリフが少なくなると思うが、この映画を見る限り、ボガードさんのセリフは流暢なヤンキー英語。
喋り過ぎ。
例えば、愛を告白する時に
『貴女は今まで見た女性の中で、一番輝いて、女神の様に見える。さぁ~瞳に乾杯!』と言ってボガードはタバコをもみ消した。
と一般でには表現すだろうが、ハードボイルドでは、
『君の瞳に乾杯!』と言ってボガードはCAME○をもみ消した。
となると思う。映画ではセリフも要らない。それはともかく、突然怒ったり、平手で女性を殴ったり、いきなり接吻したり、電話かけまくったり、簡単に酒を飲んで騙されたり、所構わず葉巻を吸いまくる姿が、何故格好良いのが分からない。古臭くて悪い男性像の呪縛から逃れられない概念じゃないか。と私は考える。
ハードボイルドの走りはアーネスト・ヘミングウェイだと思う。彼の短編集に出てくる『ニック物語』がハードボイルドの始まりたと私は思う。端的な短い文章でニックの感情の動きを表現している。勿論、ミステリーではないが。
さて
この類のミステリーは所謂ペーパーバッグのはしりで、気軽に読めるワクワクドキドキ話なのである。肩をこらずに気軽に読める話がハードボイルド。今で言うなら『ラノベ』。その映画なら、セリフを気にして、相関関係を探りながら見るような映画であってはならないと思うが。
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