「ハンフリー・ボガード主演の米国ハードボイルド映画の古典」マルタの鷹 Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
ハンフリー・ボガード主演の米国ハードボイルド映画の古典
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歌謡曲に登場する程に日本でも有名で人気があったらしいハンフリー・ボガード(1899生まれ)だが、彼の主演映画はカサブランカしか見てないことに思いあたり、出世作と聞く本映画を見てみた。
ジョン・ヒューストン監督・脚本(初監督作品)による1941年公開の米国映画。原作は推理小説でハード・ボイルドスタイルを確立した代表的米作家ダシール・ハメット。制作・配給はワーナー。ハンフリー・ボガード、メアリー・アスター(1941年他作品でアカデミー助演女優賞)、ピーター・ローレ、シドニー・グリーンストリートらが出演。
期待が高かったせいもあるが、この映画のボガードを凄く格好良いとは思えなかった。ただ映画自体には、既視感の様なものを感じた。まあ、こちらが本家で真似をした映画やドラマが数多く作られたということなのだろう。
しかし、謎大き美女メアリー・アスターに対するハンフリー・ボガードの、強烈なキスはするものの至って冷たい扱いには、イメージしていたものとかなり異なり驚かされた。日本のハードボイルドものは、もう少しヒロインに優しさがあった様なので、相棒の殺人者としてもここまで冷徹な対応は逆に新鮮。後、タフで沈着冷徹は当然も、早口で長くよく喋ることは意外。無口な日本のハードボイルド主人公とはかなり異なり、米国好みのユーモアと共に、弁が立つヒーロー像を反映して興味深かった。
悪役のピーター・ローレ及びシドニー・グリーンストリートの小大コンビの2人がとても良い味を出していた。メアリー・アスターは何処か愛嬌もあったが、ハードボイルド物としては、自分好みのもう少し冷たい美貌であったら、点数アップしたのだが。
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