真夜中のパーティーのレビュー・感想・評価
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アメリカン・ニューシネマの中の1作品。反戦だとか、反体制だとかい...
アメリカン・ニューシネマの中の1作品。反戦だとか、反体制だとかいった意味では、ゲイの私生活をリアルに描いているだけで、それだけでも画期的な内容なのかもしれない。ただ、前半の群像ドラマもさっぱり面白くなくて、眠くなってくる・・・zzz
ところが、アラン(ピーター・ホワイト)が絡んでくると途端に面白いものになる。まずは、アランは彼らが全てゲイだとは思ってない。それを隠そうとする仲間たちをよそに、オネエ言葉丸出しのエモリー(ゴーマン)が堂々とアランに対応する。アランとエモリーはしばらくして、殴り合いの喧嘩。
弁護士アランは妻子のいる教師ハンクとウマが合って、彼とだけは仲良くしていたが、彼もがゲイなんだと理解すると頭が混乱したようだ。そんなとき、マイケルがゲームをしようと提案する。“告白ゲーム”は、今まで最も愛した人に突然電話で告白するというもの。ラリーがハンクに直接電話するという盛り上がりと、アランもホモセクシャルだろうとマイケルは追及して、彼にも告白ゲームに参加させる。しかし、かけた相手はアランの妻だった・・・
盛り上がるところは盛り上がるが、いまいち納得いかない展開も多いという密室劇。
同性愛者の男たちが集う空間と時間に繰り広げられる本音の会話劇
タイトルが表すように真昼には行われない、夜に限定された時間に、同性愛者の男たちの本音が語られる演劇映画。偏見や差別から逃れて、一夜の誕生パーティーに集う男たちの切実な姿が写実的に描かれている。その真面目さには自嘲の笑いもあり、何処か侘しく物悲しい。次第に彼らの心境を正直に告白させていく展開を繰り広げるが、結論はない。ルメットの「十二人の怒れる男」を模倣したような交差する会話劇に見入りながら、その真剣さに人間の悲哀を感じる。でも、この映画が求めるものは同情ではなく理解だろう。オフ・ブロードウェイらしい題材の特異な存在にある作品。
1978年 11月16日 池袋文芸坐
本音は味付け程度に。
同じセクシャリティの感覚を持つ仲間を集めて行われた誕生日パーティ。
ここに招かれた主催の友人はまさに「招かれざる客」であった。
ブロードウェイの人気の劇が原作ということもあり、一室での言葉のやり取りが中心にことは進みます。割と毒舌な本音も飛び交う中なのにこの言葉のひとつひとつの緊張感がなんでか心地よい。
「おとこ」と「おとめ」の狭間のバランス感覚が秀逸
「あなたは一生ゲイなのよ」そのフレーズが物語るように、自分が立ち向かうべき状況に対する疎外感だったり、日々の孤独が垣間見える120分。
衣裳のチョイスがとても好きでした。
観る人によりジャンルが異なってきそうな一作。
これぞアンサンブル!
この映画は役者陣がとにかく良いです。
もともとブロードウェーの作品らしく、その舞台役者がそのまま映画に出ているようです。
ですのでアンサンブルはじつに見事です。
こんな傑作がDVD化されないのはなんとも不思議です。
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