間違えられた男のレビュー・感想・評価
全3件を表示
『十二人の怒れる男』にリスペクトさせた様に感じる。
自由の国で暮らす為には日頃の努力が必要である。
『郷に行っては郷に従え』と言うが、自由と民主主義だけを掲げるこんな堅苦しい国には、住みたくないが、それでも三権分立のしっかりした民主国家と思われている。しかし、当初から訴訟を起こすことから始まるシステムとその経費の問題は取り上げられていた。つまり、裁判するにも『金がものを言う。』やはり、ヒッチコックはその矛盾を良く理解していて、こう言ったサスペンスを作れる演出家なのだと再認識した。
『十二人の怒れる男』にリスペクトさせた様に感じる。
追記
満員電車で痴漢に間違われる話があったが『推定無罪』なんて言う法律がある事は加害者が出張しない限り、無視される事も理解しておこう。
中盤で、どうなるんだ!?と相当ドキドキしたけど、ただただ絶望だった...
中盤で、どうなるんだ!?と相当ドキドキしたけど、ただただ絶望だった…
そんな…なんでこんなことに……
ローズに関する締めは実話だから何より、と思ったが、作品としてはこのまま救いようなく終わったほうがゾクゾク感あったよな、とは思う。
それでも私はやってない
アルフレッド・ヒッチコックの1956年の作品。
クラブのミュージシャン、マニーは、妻の歯の治療費を工面する為、保険会社を訪れるが、その直後、警察に逮捕される。以前、この事務所を襲った強盗犯にそっくりだと言う…。
冤罪である。
当事者たちのいい加減な証言、ずさんな捜査には憤りを感じる。何なの、あの、面通しや筆跡鑑定は!?(怒)
夫の誤認逮捕は自分の責任だと感じ、妻は精神的に不安定になっていく。
ネタバレだが、終盤、真犯人が捕まり、全てのあらぬ容疑は晴れた。
しかし、妻は…。
この信じ難い物語は実話。
ラストのスーパーによると、数年後に妻は回復したそうだが、それでもこの夫婦に重く暗い影が落とされたのは事実。決して軽視出来ない。
殺人も無い、陰謀も無い、鳥も襲って来ない。
ヒッチコック・サスペンスとしては異色作だが、どのヒッチコック作品より身近な恐ろしさを感じた。
全3件を表示