劇場公開日 1957年6月19日

「ヒッチにしてはハードな造り」間違えられた男 越後屋さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ヒッチにしてはハードな造り

2024年5月1日
PCから投稿

フォンダ先輩は当然ながら圧倒的な完璧演技ですが、スチュアート、グラント両先輩みたような軽妙洒脱、都会的洗練とは全く違う、ひたすら深刻な印象です。
先輩のキャラクターに加えて、実話の映像化にこだわり過ぎて全体の構成が壊れてしまった、とヒッチも認めているようです。
確かに並みの監督なら十分面白い作品ですが、ヒッチファンがヒッチを期待するといつものサスペンスなのに華やかな独特のタッチは見当たらず、フィルムノワール的な陰鬱さが目立つ作品に感じる点は否めません。

越後屋