ペイチェック 消された記憶のレビュー・感想・評価
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時代の流れ
もう今から十年以上昔の映画です。今見てみると、少し時代がかって見えるのは、SFとアクションの宿命かな?とも思う。でも人の記憶が消せるまでテクノロジーが発達しているのに、タバコで警報器がなったり、なんとなくそこかしこに違和感があった。話は面白いので、映画にするには、予算とか色んな制約があって、原作のよさが出せなかったのでしょう。
中盤は良かったんだけど・・・
序盤ダラダラ、中盤興奮、終盤尻すぼみ。そんな感じがしましたですね。
中盤のカーアクションは、なかなか良かったんですけどね。終盤のアクションでは「武器が棒って… いや、銃で良いじゃん」とか、「いやいや、モタモタせずに、すぐにお目当てのものを…」とか、思わず突っ込みたくなるところが多かったような気がしましたですね。映画だから大半の粗さは許せるんですが、今回はちょっと気になりましたですね。
アクションだけを追い求めた作品作りで、ちょっと情緒的な含みがないところも、乗り切れない原因でしたかね。ベン・アフレックとユマ・サーマンの「消された記憶」をめぐる葛藤にもうちょっと焦点を当てるか、もしくはポール・ジアマッティのコメディ要素をもっと足して緩急をつけるか、なんかもう一要素が欲しかったですね。
次は何を使うのかという期待
総合:70点
ストーリー: 70
キャスト: 65
演出: 75
ビジュアル: 75
音楽: 70
たとえ未来を見る機会で未来を見ることができても、見た未来の情報を基にして自分が行動することによって、自分の進む未来は変えられる。もし自分が明日交差点で交通事故に遭う情報を手に入れたら、その日は家から出なければ事故に遭うことはない。同じようにもしこの映画の主人公が未来を見たとしても、自分の行動によって自分がこれから進んでいく未来は、自分が見た未来とは異なるものになる。何故ならば自分が見た未来とは、未来を見ることなく進んでいった場合の未来にすぎないのだからである。
そのあたりの理論的な矛盾が気にはなるのだが、見た未来の情報を基に自分で自分を助ける準備をしておくというような発想は面白い。展開も早くて飽きさせないし、次はどんな小物を使って危機を脱するのだろうかと期待感を高めてくれる。やりすぎ感はあるけれど活劇も派手だし、少々の矛盾を気にさせなくなるほどの高揚感があった。
しかしあまり主人公のベン・アフレックに魅力を感じなかった。いかにも優秀な技術者という見た目だし、棒術の格闘もちゃんとこなしているし悪くはないのだけれども、でもこれといった際立った特色がなくて普通だった。
SFというよりサスペンス色の方が強い。
フィリップ・K・ディック原作。ジョン・ウー監督という異色作。
記憶操作(消去)というSF要素を盛り込んだサスペンス作品です。
フリーのエンジニアである主人公は、企業機密に関連する仕事を専門に
引き受けていました。
ただ、その代償として大金を得る代わりに、仕事をしていた2ヶ月間の
記憶を消去するという契約で。
ある日、3年間という長期の仕事の依頼を受けるんですが・・・
数少ない手がかりを基に真相を追いかける展開は、正しくサスペンスです。
主人公が無実を証明するために奔走するという展開が、いつのまにか
もの凄くスケールの大きな話になっていくんですけど、
そこがなかなか面白かったですね。
ジョン・ウー監督作品ではお約束の「鳩」もちゃんと登場します(笑)
ゲーム調?
映画全体として、ミステリー要素が全面に出ていて、どんな物語の裏があるのだろうかと期待しながら観れたのが良かった。
特に主人公が手持ちのアイテムを駆使しながら真相に迫っていくのは、この映画の見所だと思った。
けれど、少し気になったところとして、ルートが確定的ではないかというところ。
イベント発生→アイテム使用→イベントクリア
という流れがルートに沿って展開しているのだけれど、個人的には使うアイテムを間違えるなど、イレギュラー要素がもう少し欲しかった。
でないと、詰め将棋やRPGのプレイを見ている気がしてしまう。
映画ならではの緊迫感が足りなかったのが残念。
でも、ストーリーとしてのミステリーが一貫していて、十分に楽しむことができた。
ディックらしくないが、まあいいかあ・・・
フィリップ・K・ディックというSF作家は独創的だ。そして映画的なのかもしれない。
ブレードランナー、トータルリーコール、マイノリティリポート・・・
彼の作品を基した映画は「バルジョーでいこう!」「クローン」以外の
日本公開作品は観ているが、実は原作はことごとく断念している。
いつか読書感想文を書こうと思うが、いまは映画評にとどめたい。
それで、ペイチェックだが、原作は同題の短編。映画の方は監督がジョン・ウー。
前回「ミッション・イン・ポッシブル2」での印象が悪かっただけに、
ちょっとドキドキである。それに彼がSF、それもディックをやるというのが
非常に不安をよぎっていた。
主演は「アルマゲドン」のベン・アフレック。
でも、あの頃に比べたらだいぶ老けたって感じ。
メイキングでC・グランドを意識して役作りをしたといってただけあって、結構似てた。
今回予備知識がなかったが、ヒロインがユマ・サーマン。
キルビルのイメージしかなかったが、なかなかアクションはよかった。
キルビル見たくなっちゃった(というか、この後本当にキルビルを借りてきてしまったのだ)。
それで、本題だが今回のお話はトータルリコールに似てるっちゃ似てるかな。
でも、あの深みはなかったね。とにかく謎解きに徹しているし、
謎が解けた後はなるほどねええ、で終わっちゃう。
ディックのいつものなんか妙にひっかる感じは今回はなかったね。
そういう意味では、きちんと娯楽作品としてまとめられていて作品自体はいいと思う。
ジョン・ウーのアクションもきちんとあるし、チェイスシーンにはちゃんとバイクも登場した
(M:I-2の時のようなむりやりのシーンではないのでご安心を)。
ただディック作品ならもっと違う膨らみがほしかったのは贅沢な不満だと思う。
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