劇場公開日 2004年3月13日

ペイチェック 消された記憶 : 映画評論・批評

2004年3月2日更新

2004年3月13日より日比谷スカラ座1ほか全国東宝洋画系にてロードショー

思わぬ場面でジョン・ウー印の鳩が飛ぶ

近未来のシアトル、ベン・アフレック扮する主人公は、非合法な研究開発に手を貸すハイテク・エンジニアで、莫大な報酬(ペイチェック)の代償と秘密保持に、その開発期間の記憶を消去されるヤバイ橋を渡っている。そして、今は巨大企業の社主となっている学友からビッグ・プロジェクトを依頼され、一生安楽に暮らせる報酬のために引き受けるが、その結果、彼が失ったのは、3年間の記憶だけではなかった。記憶にない過去の自分は報酬を破棄しており、手元に残されたのは、半端な品々を入れた封筒のみ。わけも分からぬうちにFBIに逮捕され、脱走した途端、今度は企業側から命を狙われるはめに……。

すべての謎は、消された記憶の中に――というわけで、ウィリアム・アイリッシュの小説的というか、ヒッチコックの映画的というか、身に覚えのない罪で追われる男の謎解きサスペンスを縦軸に、ジョン・ウー監督得意の華麗なアクションの数々が織りなすミステリー活劇。来日記者会見で、監督自身が脚本の近未来的意匠の80%を削ったと語ったように、SF色は薄い。でも、その代わりと言っちゃあナンだけど、思わぬ場面でジョン・ウー印の鳩が飛ぶのが、ご愛嬌。

(高橋良平)

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