ブラッド・ワークのレビュー・感想・評価
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【”我が心臓の痛み”クリント・イーストウッド監督、制作、主演作に外れなしの法則が適用されるサスペンスミステリー。】
■FBI捜査官、テリー・マッケーレブ(クリント・イーストウッド)は宿敵の犯行現場に謎の数字を残す”コードキラー”を追跡中に持病の心臓発作で倒れて犯人を取り逃してしまう。
それから2年後。FBIを引退し、移植した新しい心臓で新しい人生を歩み始めた彼の元に、「妹を殺した犯人を捜してほしい」と言う女性グラシエラ(ワンダ・デ・ヘスース)が現れる。そして、テリーは自分の命を救った心臓提供者が、殺されたグラシエラの妹のモノと知るのである。
◆感想
・今作は、人気作家マイケル・コナリーの「我が心臓の痛み」を原作としている。が、主役のクリント・イーストウッド演じるテリー・マッケーレブが、何処か孤独な影を持ち信念を持って生きる姿が、ハリー・キャラハンを彷彿とさせる。
・ストーリー展開も、様々な謎が仕掛けられており面白く鑑賞出来る。”コードキラー”が犯行現場に残す謎の数列。
テリーが心臓移植を終わるまで、犯行が行われなかった事etc.。
・おまぬけな二人の刑事、ジェインとアランゴの姿が、やや息抜きとなるかな。
・テリー・マッケーレブが住む船にグラシエラと自分に心臓を提供してくれた妹の子レイモンドが、謎の数列を観ていて”1がない”と気付くシーンなどは、ナカナカである。
彼の言葉が、テリーに犯人を教えたのだから。
<監督・製作・主演を兼ねたクリント・イーストウッドが優れたる演出手腕を見せたサスペンスミステリー。
ラストの展開も観ていてスカッとするところも良き作品である。>
船のお隣さんが
親切なのだが、親切すぎると思ったら、やはり。
心臓をもらったという事で、依頼を受けたのか?
しかし、年齢的にも、身体の状態も引き受けられる状況ではないはず。
無理がある。しかも依頼主とそんなことになるなんて。
殺人犯がなぜ、イーストウッドのやる刑事に固執したのかが、いまいちわからなかった。
監督兼、主演イーストウッドの特徴
「許されざる者」で、その作家性を高く評価されつつも、観客はいつまでもダーティ・ハリーのイメージを求め続ける。そんな彼はリタイアというテーマで何本も映画を撮っている。
「人生の特等席」目の衰えを隠せないプロ野球のスカウトマンと、彼に振り回され続けた娘の確執と和解。
「グラントリノ」退役軍人が、修理工を引退し、近所からも孤立し変人扱いを受けるが、隣人との交流を通じて人間性を回復。その隣人がトラブルに遭い、彼なりの落とし前をつける。
もちろん彼自身が年を取ったことが大きいが、それでも役者として、演じることをやめない以上、役柄は必然的に限られてくる。
この映画でも、心臓に持病を抱える元FBI捜査官という役で、自ら主演し、独特のペシミスティックな演技を淡々と披露している。
音楽も極めて限定的に使われ、ほとんど印象に残らない。相棒がたわむれに鳴らすハモニカの音が強く印象に残るのとは対照的で、音楽をテーマにした作品以外に共通する、イーストウッド作品の特徴だろう。
スケジュールを超過することなく、撮り直しもほとんどないという割に、一定のクオリティを保っていられるのは、彼自身の経験からくるもので、時間をかけてテイクを繰り返しても、映画の出来を左右することがないということ、だろう。
淡々と映画を撮り続け、成功を収める彼の映画に、観客は何を期待し、そして満足するのか。そのことをイーストウッドは常に自分自身に問いかけ、答えを見つけ出しているように映る。ケータイを嫌い、一匹狼で、やせ我慢。彼の考えるヒーロー像がこの映画につまっているのだ。
心臓が悪いのに、ベッドで一戦を交えてしまうのは、ご愛敬か。「まだまだ現役だよ」という意思表示にも思える。この映画が2003年。それからもうずいぶん時間も経つというのに、まだ引退する気配もない。それどころかキャリアハイの作品を撮り続けるのだから、役柄さえ整えば、監督、主演もまだまだできるんじゃないかと思ってしまう。
だって、「グラントリノ」で引退しなかったんだから。
いい意味で、土曜ワイド劇場とかみたい(笑)
イーストウッドの映画の中では目立たない作品かもしれませんが、大好きです! ヨットハーバーっていいですよね(^-^) 引退したハリー・キャラハンかと思った(笑)
犯人の執着に説得力を持たせて欲しい
心臓病で引退した捜査官。その捜査官に妹を殺された女性が犯人捜査を依頼して・・・と言う物語。
クリントイーストウッド主演のサスペンスです。設定やストーリーは悪くなく、それなりに面白い作品だったと思います。でも、幾つか気になる点があって、私的評価は厳しくなります。
もっとも厳しいのは、殺人者がなぜ主人公に執着するのか?という理由が描かれていないこと。後、ヒロイン役が主人公と良い感じになるところ・・・勿論年齢の問題もありますけど、主人公のせいで妹を殺されていることが分かったのに、なぜ割り切れるのか・・・レジェンド俳優に若い女性をあてがう設定は良くあるのですが、それなりに納得感のある設定にしないと興ざめします。
手術痕
あなたの心臓は妹グローリアの心臓が移植されたのよ・・・と、引退してクルーザーの隠居生活をしていたテリーにとって、事件とは関わりたくなかったのだが、まずは捜査の状況を調べに警察へ。さすが元FBI。ビデオを見た瞬間、様々なことがわかる・・・そして、かつての部下がいる保安官事務所へ。すると類似の事件が起こっていたことが判明。
捜査資料を独自で解析すると、一人のロシア人ボロトフが浮かんできた。いきなり直接尋問。一般人であるのにやりすぎ感がある。ボロトフは逃亡するも、隣のクルーザーに暮らすバディ(ダニエルズ)を運転手として雇い、被害者の繋がりなどを調べるテ珍ー。わかってきたことは、被害者はテリーと同じく珍しい血液型を持っていたのだ。しかも臓器提供者として登録。
バディ、本名はジャスパー・ヌーンという。なんだかいいコンビだったが、徐々に怪しく思えてくる。そう、彼こそがかつてのコード・キラー。捜査官とシリアルキラーのライバル関係を保ちたいがために、テリーに新しい心臓を提供するべく血液適合者をわざわざ殺し救急車を呼び心臓移植させていたのだった。
心臓手術痕をわざわざ見せるシーンが多すぎ。生々しい傷跡メイクアップの出来が良かったから撮っていたのか?それに何度も心臓発作を起こしそうになるほどの演技。そっちが気になって観ている者に推理する隙を与えないような雰囲気だ(笑)。おぞましいストーカー・・・
フツーの人に思えたのに
一瞬、違和感を覚える人物がいるけど、殆ど終わる頃まで気づけなかった。
普通に思える人が意外と恐ろしい人物だったなんて、ニュースとか見ても確かにあり得ることですね。
オススメというわけではないですが、サスペンス好きな人には暇潰しになるかも。
クリント・イーストウッド!
ニヒルだけど一本筋が通っていて自分の正義をもっている。不器用な優しさと皮肉なユーモア。そして、物語で出会う女性と難なくねんごろになる笑
まんまダーティハリーだね笑 クリント・イーストウッドはやっぱりカッコいい。
ストーリーもよく練られているし、展開に意外性があって面白い。ハリーみたいに、躊躇なくドンパチやってくれるのも爽快ですごくいい。
クリント・イーストウッドファン必見。
えっ、何?これ、ダーティーハリー? 拳銃をぶっぱなし、相棒もあり、...
えっ、何?これ、ダーティーハリー?
拳銃をぶっぱなし、相棒もあり、色欲豊か(笑)もうこれは我がヒーロー、ハリー・キャラハンそのものではないか。もはや私の中では主人公の名前が置き換わっていました。
一体、いつの作品?調べてみると、なんとハリー5から14年も経っている。このイーストウッドは不死身か?若返ってさえいるような気がする。
内容もダーティーハリーを彷彿とさせ、それだけで気分は最高潮。楽しめました。
そしてこの映画からまさにまた14年。今尚イーストウッド健在。御歳…凄い、凄すぎる。
イーストウッドってやっぱり凄い。
当たり前とは言え監督、製作、主演まで全て
こなしていると、やはり重要なのは脚本と
言えよう。
当たり前だがこの年になっても精力的な
イーストウッドはやっぱり凄いね。
ベストセラー小説が原作のこの作品は
それ以外は重要なものは無い。
つまりは要はスーパースターとベストセラーが
組めば作品はなりたつってことだ。
謎解き好きな人にどうぞ。
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