ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのレビュー・感想・評価
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どうしても中盤は寝る
1999年の作品なのにずいぶん画像が荒いと感じた。カメラの進歩もここ数年劇的なものがあると実感。15年以上だからそうか。
当時はビデオでレンタルした記憶がある。今やBlu-ray、もしくはオンデマンドなどだもんナー。
正直、当時も今も見ているうちに何度か寝落ちしました。キューバ内をギラギラ下格好で歌いながら歩いたり、ギター弾きながら歩いたり、波打ち際でトリオ等、凝った演出にどうしても馴染めなくてつまらんと思ってしまう・・・せっかくのキューバ音楽がキューバに合わない感じがしてしまうので・・・むしろそれが狙いか─確かに、キューバから忘れ去られようとしていた人たちであるから、事実馴染んでなかったわけだ。その音楽はむしろニューヨークのネオンに馴染んでいる気がする。
最後になってイブライム・フェレールが「ニューヨークが好き、昔からの憧れ」と話し、そして「音楽に幻滅して引退した、音楽で何も得られなかった」と語っていることこそが、キューバ音楽の現実だったのではなかろうか。
しかしながら、あのカーネギーホールでのスタンディングオベーションには当然ながら大きな感動─イブライムの表情が涙をそそる。これで彼らの栄光は永遠のものとなったわけだ。
キューバ人は、感謝の心を忘れない
映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」
(ビム・ベンダース監督)から。
グラミー賞受賞アルバム「BUENA VISTA SOCIAL CLUB」に参加した
ミュージシャン達とその後を追ったドキュメンタリーであるが、
一言で表現すると、一人ひとりの存在がとても温かで眩しかった。
1999年ドイツ・アメリカ・フランス合作映画であるが、
「私は1907年生まれ」とか「トランペットを吹いて47年になる」
「人生でステキなものは、女と花とロマンスだ」
なんてインタビューが山ほど出てくる、誇りある高齢者が勢ぞろい。
そういえば、映画の中では、こんなフレーズが出てくる。
「忘れられた存在でも、喜んで演奏し、寛大に心を開いて、
知識や才能を発揮してくれた」・・そのとおりの演奏だった。
以前から「キューバ」という国は、小国にもかかわらず
野球やバレーをはじめ、どうしてなんでも強いんだろうかと、
疑問を持っていたが、その答えを、楽器演奏者の口から耳にした。
「キューバ人は、感謝の心を忘れない。
もし物欲の道をたどっていたら、キューバ人はとっくに滅びてたろう。
そういう意味で、キューバは小国だが、強い国だ。
抵抗という事を知っている、いい意味でも悪い意味でも」
他国からの支配を受け、キューバ人は、言葉では表現できないほどの
屈辱を味わってきたにもかかわらず、感謝の心を忘れずに、
なにくそ、負けてたまるか、という反骨精神で立ち上がってきた。
このアルバムを聴くたびに、そんな力強さを感じていたのが、
やっと理解できた。
「映画」というより「生きてる実感、これぞ人生だ」が相応しい。
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