「【”愛は地球を救う”今作は、リュック・ベッソン監督独自の斬新な近未来SF作品であり、ミラ・ジョヴォヴィッチの出世作品。ハリウッドSFとは全く異なる世界観に魅了される作品でもある。】」フィフス・エレメント NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”愛は地球を救う”今作は、リュック・ベッソン監督独自の斬新な近未来SF作品であり、ミラ・ジョヴォヴィッチの出世作品。ハリウッドSFとは全く異なる世界観に魅了される作品でもある。】
■1904年。エジプトのピラミッドで5番目の要素と世界を滅ぼす邪悪な存在の預言が記された石板が発見されるが、円盤で飛来したモンドシャワン人により持ち出される。
300年後。世界は凶悪な”ミスター・シャドウ”に脅かされていたが、モンドシャワン人の意思を継ぐコーネリアス神父により、彼らを地球に呼び寄せるが、マンガロア人により撃墜される。だが、その中から取り出した腕の細胞から、科学者たちはリールー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)を誕生させる。
リール―は脱走するが、偶々通りかかったタクシー運転手のコーベン・ダラス(ブルース・ウィリス)に拾われる。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・リュック・ベッソン監督のSF映画と言えば「ヴァレリアン 千の星の救世主」を観た時のハリウッド映画とはテイストが全く違う暖色系の色使いや、不思議過ぎる雨中生物の造形にビックリした事を思い出す。
・だが、今作を観るとその作品よりも前に、この作品でリュック・ベッソン監督独自の斬新な近未来の世界感が確立されている事に驚く。
・物語としてはシンプルで、何処かユニークさも漂う不思議な作品であるが、とても魅力的である。
多分、リュック・ベッソンが所有する広大な映画セットで作られた気がするが、登場する人物、例えばゲイリー・オールドマン演じる武器商人ゾーグの、不思議なヘアスタイルや宇宙人たちのコレマタ、不思議な造形が印象的である。
・オレンジ色の髪をした無茶苦茶若きミラ・ジョヴォヴィッチ演じるリールーの存在感も強烈である。
それにしても、リュック・ベッソン監督は若き才能ある女優発掘能力は凄いもんだと、改めて認識してしまったな。
<ラストは、コーベン・ダラスとリールーが愛する事で、水・火・土・風とともに第五の要素が”愛”である事が分かり、”ミスター・シャドウ”は、只の小惑星になるという、なんともファンタジックな結末であるが、兎に角ハリウッドSFとは全く異なる世界観に魅了される作品である。>