劇場公開日 1970年6月27日

パットン大戦車軍団のレビュー・感想・評価

全17件を表示

2.0戦争に取り憑かれた男…

2024年10月14日
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鑑賞方法:TV地上波
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KEI

3.0人間パットンを描いたのではなく、より危険な状況の現代を訴えた反戦映画にも思え…

2024年8月30日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

映画館とTVで
それぞれ一度ずつ観た映画だったが、
パットンの人間性に迫った内容で、
戦争時においてのみ功を奏するような
過激な人物像描写の域を出ない作品
との印象を持っていた。
しかし、アカデミー主要4部門他を獲得
した作品でもあるし、
前回の鑑賞から時間も経っていたので、
改めて、彼の苦悩なりは描かれていたのか
に注目して、
TV放映を機に久々に鑑賞した。

改めて観てみると、
「バルジ大作戦」以上の大作感だったし、
パットン将軍の絡み部分を中心とした
第二次世界大戦ヨーロッパ戦線の
ダイジェスト版との装いに感じた。

しかし、
途中での多少の自省の場面はあったものの、
期待した彼の人間としての苦悩
なりは何も描かれてはいなく、
今回も、終盤近くにドイツの情報将校の語る
「戦争がないと生きられない男だ」との
言葉そのままの人間描写で終わってしまった
ような印象だった。
しかし、この映画化に際して
遺族の協力を得られなかったとも言われ、
実在の人物像としては
そんなことは無いように感じるのだが、
多分に、
彼を徹底的に“戦争好き”とした
この作品の意味は、
人間パットンを描こうとしたのではなく、
実は、反戦意図の作品であって、
終盤近くでの従軍記者?の質問に答えた
「兵隊も将軍も抜きの…ただ、
生き残った者と死んだ者だけ」
との戦争に関する発言は、
まさに「兵士抜きの兵器」にさらされている
現代の我々が直面している戦争に対する、
より危険な状況を訴えようとする反戦映画
だったのではないだろうかと思わされた。

それにしてもこの作品、
アカデミー賞を7部門で受賞した
米国では評価の高かった作品だが、
日本では
「イージー・ライダー」
「明日に向かって撃て!」
「M★A★S★H」
が上位を占める中、38位と下位に沈んだ。
一人の人間性に迫った作品で、
アカデミー賞を独占した作品が
キネマ旬報の評価でここまで評価が低い
ことも珍しいような気がするが、
日本人の受け止めとしては、
人間パットンへの肉薄が偏り過ぎて、
単なる戦争巨編映画
と捉えられたからなのだろうか。

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KENZO一級建築士事務所

5.0少なくとも50回は見ました。邦題は✕…

2024年4月20日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

興奮

難しい

※2024.4.20加筆修正

1970年公開。
主演したジョージ・C・スコットは、アカデミー最優秀主演男優賞を受賞したが辞退している。
その他、作品賞、監督賞、脚本賞など女優賞を除く主要な賞を獲得した。

唯一にして最大の不満は、邦題だ。
原題は『Patton(パットン)』だ。原題通りか、せめて『将軍パットン』で良かった。
『パットン大戦車軍団』なんてやったものだから、戦車同士がバンバンやりあう戦争映画だと思っちゃうじゃん。最悪に近いネーミングだと言わせて欲しい。

私にとって本作は、戦争映画ではないし反戦映画でもない。
パットン陸軍大将の伝記映画である。

大統領選出馬の噂がたつくらいに知名度・人気ともに抜群だったパットンの事故死は、いまだに陰謀説が囁かれるほど唐突で衝撃的なニュースだった。
しかし、この映画では一切触れていない。
謎解きに視線が集まるのを避ける、というより、
存命中のパットンを描くことで十分に映画が作れるからだ。

パットンのキャラクターは、現代に置き換えると、トランプ前大統領に近い。

◆目立ちたがりでスタンドプレーが多い
◆守りより攻撃
◆スラング連発、野卑な言葉遣い、失言癖
◆象牙の銃把を持つコルト、ブーツ、鞭。まるでフィギュアさながらだ。

分かりやすいキャラクターであるがゆえ、
彼の周りにはたくさんの従軍記者が、「エピソード待ち、失言待ち(笑)」でウヨウヨしており、しかもパットンは期待を裏切らない。

ファンもいるが、アンチも多い。
どちらも熱烈だ。

公開された1970年、
製作者、スタッフ、演者、観客すべてに戦争体験者がバリバリ現役で働いている時代だ。
思い起こせば、私の担任教師も特攻隊の生き残りだったし、街には傷痍軍人が立っていた。
このころから既に、戦争を扱う映画は徐々に、

◆厭戦や反戦を表すもの
◆指導部や高級将官への皮肉や批判
◆美化されがちな戦場の実態暴露

が増えていき、
同年公開の『M★A★S★H マッシュ』
1979年『地獄の黙示録』
1986年『プラトーン』
1987年『フルメタル・ジャケット』
1989年『カジュアリティーズ』『7月4日に生まれて』
とつながっていく。

だが、本作は反戦映画でも厭戦映画でもない。
かと言って、アメリカ万歳の戦争映画でもない。

ジョージ・パットンというレアキャラ、
◆自らの前世をギリシャ時代の英雄と言って憚らず、
◆功名心のためだけに無謀な作戦を遂行させ、
◆陣営内のモントゴメリーにライバル心をむき出しにし、
◆戦闘恐怖症の味方兵士に殴りかかる、
そんな人間にスポットを当てることで、
間接的にではあるが、戦争という行為の虚しさや人間の弱さ、組織の無力さを浮き彫りにしており、先に述べた後年の作品群の先駆けに位置づけられると、私は考えている。

ところで、第二次世界大戦に従軍した将官のうち、
映画タイトルに個人名を冠して客を呼べるのは、パットン、ロンメル、山本五十六(日本限定?)くらいではなかろうか。
モントゴメリーですら、語り継がれる名作は、残念ながらない。ドラマのある脚本が書けないのだろう。

パットンは、米国人が大好きな攻撃特化型将官の典型である。猪突猛進、イケイケドンドン!
太平洋戦線のハルゼー提督(kill Jap, kill more Jap! で有名な海軍軍人)も、そちら側だろう。
別の典型は、アイゼンハワーやブラッドレーのように人間的にアクがなく攻守にバランスの取れた万能タイプだ。
多国籍軍である当時の連合軍において、パットンの性格は、最高司令部にゼッタイ向かない!(笑)
劇中に語られるとおり、後輩のブラッドレーがパットンの上官になり、パットンもそれを受け入れている。

長くなってしまったが、
最後に、本作がアカデミー賞を総ナメした理由を三つだけ。

①ファンもアンチも納得、静と動の場面切り替えと組み合わせにより巧妙に起承転結が形成され172分の超大作が短く感じるくらい。※昔の作品なのでintermission(途中休憩)もついてます(笑)
(ファンもアンチも納得→換言するなら「優秀なんかカスなんか、どっちやねん!」と叫びたくなる)

②トランペットのソロを効果的に使い、パットンの光と影、孤独を巧みに表現したジェリー・ゴールドスミスの音楽

③パットン本人の写真を見てもニセモノにしか感じられないくらいだった、ジョージ・C・スコットの憑依的怪演。
(アカデミー最優秀主演男優賞いらない気持ちも少しわかる気がする)

わたしは、また誘惑に負けて、どっちやねん!を判定すべく見てしまうのだろう。

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Haihai

5.0戦争映画の金字塔

2023年12月22日
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全生涯ではなく、WW2に絞ったストーリーですが、場面毎にどう出るかスリリングな展開の脚本に、スコット先輩の圧倒的な演技とそれを引き出す緩急つけたテンポの良い演出が完璧に噛み合った戦争映画の傑作です。

スコット先輩自身がパットン将軍的な性格なのでハマり過ぎでした。

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越後屋

5.0戦争大好き将軍

2023年7月19日
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鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

難しい

第二次世界大戦時、北アフリカでドイツのロンメル将軍と対峙する、アメリカ軍のパットン将軍(ジョージ・C・スコット)は、戦争が生きがいだった。
戦いにはめっぽう強く、時には兵士たちから嫌われることもあった。
イタリア戦線で無茶をしたため解任されるが、ドイツ侵攻には必要不可欠として再任され、大勝利を収める。
アイゼンハワーやマッカーサーとの違いは明らかで、政治嫌いの根っからの軍人だったのだろう。
歴史は必要なところに必要な人を配置する。

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いやよセブン

3.5スケールはでかい

2022年11月24日
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鑑賞方法:DVD/BD

興奮

主人公のパットンに共感を覚えられなかったからか戦争映画の緊張感はあまりなく眠気オチすること4回。
完走するのに4日かかった。

軍隊の上層部とはみんなパットンのような考えの奴らで成り立っているとしたら国のためと思って戦っている兵士はやってられるかと投げ出したくなるのではないだろうか?
この映画は3時間もかけて何を言いたかったのか?
何を持ってアカデミー賞を多数獲得できたのか?
戦争映画を何作か見てきたがこれほど後味の悪い映画はなかった。スケールは並外れて大きかったので残念。
ところでジョージ・C・スコットがアカデミー賞を辞退したのはスコット自身も主人公に共感できなかったのではないか?

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♪エルトン シン

4.0ドイツ戦で活躍した頑固親父。!

2021年8月14日
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鑑賞方法:DVD/BD、TV地上波

興奮

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西海一久

4.0アラビアのロレンス並みに評価されてもいい映画

2021年7月19日
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ジョニーデブ

4.0戦時の仇花

2021年6月14日
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odeonza

3.0眠かった

2021年3月23日
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吉泉知彦

3.5BSで放映されたので、久々に録画、再鑑賞 Screen Play ...

2020年8月5日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

BSで放映されたので、久々に録画、再鑑賞
Screen Play 台本 コッポラだったのですね♪ 今になって知った♪
後の「地獄の黙示録」に繋がったのかしらん♪
あの、狂気のサーファー司令官が「パットン」に重なる♪

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J417

3.5You may get shot, you may get kill, but you go have to the fight. 戦車映画じゃなかった・・・

2020年4月11日
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アキ爺

5.0単なる戦争映画ではなくある種の普遍性がある物語

2018年12月27日
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鑑賞方法:DVD/BD

戦争映画はやはり戦闘シーンが華
となると実戦部隊の物語となり、主人公はその指揮官クラスの将校というパターンが多い
あるいは大作戦において名のある将軍たち、指揮官達がどのように働いたのかを描くパターンだ

しかし、本作は陸軍大将が主人公となるから、その後者のパターンであるはずなのだがそうではない
実は前者であるという珍しいパターンなのだ
だから普通の戦争映画とは毛色の違う内容となる

軍隊だけでなく、会社でも役所でも大きな組織の中枢、それもその将軍に相当するような指揮官の側で働いた経験のある者なら、正にあるあるシーンの連続だろう

軍隊、民間企業、役所
組織は違えども数万に及ぶ人間の集団を預り、その目標の達成責任を負い、日夜孤独に苦闘する将軍
彼もまた、最高司令官と実働部隊との狭間で苦闘する中間管理職なのだ
しかし、彼は将軍だ
一軍を率いてある程度のフリーハンドの自由はある
現場の人間からみれば仰ぎ見るような存在であり、彼の一存で部下の運命はどうとでもなるのだ
一兵卒などは本当に彼の虫の居どころ次第だ

彼は数万の部下を率いて戦う
しかし将軍だから人を使い組織を使って司令部のスタッフを手足にして戦うのだ

敵はもちろん敵軍である
しかし、上級司令部、最高司令官、他の将軍
そして部下とも戦わねばならないのだ

パットン、ブラッドリー、モントゴメリーの三者三様の将軍のスタイルを本作は描く
史実に基づくものなのだが、そのような高位の将軍クラスに就く人物の有りがちなパターンが良く表現されている
あなたもこの三人の誰かの下に居たことはないだろうか

本作はパットン将軍が各戦線を転戦しながら、圧倒的な功績を挙げながら、性格的な問題から上級司令部や最高司令官との軋轢を起こし左遷されて行く物語だ

あなたの知る関連会社の社長、支社長、事業本部長、部門長、局長…の誰々さんの名前が浮かんでは来ないだろうか?

史実に基づく伝記映画でありながら、このように普遍性のある物語に仕立てあげたフランシス・コッポラの脚本の力は素晴らしく見事だ

冒頭の巨大な星条旗の前に立ち短い訓示を述べるシーンだけで、彼がどのような人物で、どのような指揮スタイルであるのかが理解できる見事としか言い様のない導入部がいきなりそれを証明する

かといって戦闘シーンがおざなりかというと全くそんな事はない、クライマックスのバルジの戦いのシーンなどは、本家「バルジ大作戦」より出来が良い位だ
軍事マニアも納得するはず

そして、そうでなくてもそのような高位の指揮官はどのような重圧と強烈なストレスにさらされ、孤独に戦っているのか、その部下達は彼とどう付き合って、組織の目標を達成しようと苦闘しているのか
そのような物語として3時間という長時間を飽きずに集中して楽しんで観ることができるだろう

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あき240

4.0アメリカ人が嫌いになること間違いなし

2018年12月27日
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kossy

4.0パットン将軍の激しさ・・

2016年9月24日
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興奮

パットン将軍の激しい気性と優れた戦術を映像にした戦争ドラマ。アフリカ戦線でロンメルが出てきたり、モントゴメリー元帥をライバル視したり人間パットンがよく分かる。第二次世界大戦では、アメリカ軍はM4シャーマン中戦車、ドイツ軍はタイガー重戦車が中心だった筈なので、欲を言えば映画でもその辺を守って欲しかった。1970年アカデミー賞7部門授賞。アメリカ軍の戦車の闘いを観ることが出来る・・貴重な戦争映画。

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亮一君

3.5「パットン大戦車軍団」を観て・・

2015年12月31日
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鑑賞方法:DVD/BD

興奮

北アフリカ戦線でロンメル将軍率いるドイツの戦車軍団と戦い抜いたアメリカ軍を率いたパットン将軍。その激しい気性と優れた戦術を立てるパットン将軍の一生を描いた作品。映画ではアメリカの戦車にナチス・ドイツのマークを付けてドイツ軍の戦車としているが、戦車ファンとしては少し残念・・1970年のアカデミー賞受賞作品。

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Ryoichi

3.0人物像の一面に焦点が当たりすぎて、物語としての盛り上がりに欠ける

2013年3月9日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、TV地上波

興奮

総合:60点
ストーリー: 60
キャスト: 70
演出: 70
ビジュアル: 80
音楽: 60

 パットン将軍といえばもう骨の髄まで軍人であり、好きなことを言い好きなことをする直情的な人物。「戦争が好きでたまらない」と公言し、停止命令を無視して前進を続ける。暴言を吐き問題ばかりを起こす、近代における軍隊の将軍としては異例な人物である。小学生か中学生の時に彼についての本を読んだときには、その強烈な性格と生き方に強い印象を受けた。

 そのパットン将軍の映画であるが、彼のそのような異端児としての目立つ言動に焦点が当たり、北アフリカから始まってベルリンまでの、彼のたどった戦時中の経歴を繋ぎ合わせて映画が成立している。だから例えば彼の戦術司令官としての有能さが具体的に描かれていなくて、一人の異端な軍人としての人物像ばかりを追いかけすぎている。これだけの問題児なのに、それでもなお軍団司令官として任命され活躍出来たのかといえば、将軍として彼が優秀であったからである。それがこの作品ではそれほど伝わってこない。彼が兵士を殴ったとか暴言を吐いたとか、そんな醜聞ばかりが印象に残る。
 実際彼はそのような部分で有名なのは間違いないのだが、そればかりがパットンという将軍ではないだろう。どうやって状況を分析しどう作戦を組み立てどう部下を鼓舞し組織をまとめどう戦ったか、そのようなことがあまり描かれていない。戦場の部分部分を抜き出してきて、ここでは勝ったとか言っているだけ。何をどうやって戦ったかもわからないまま、いつのまにか戦争すら終わっていて、今度はベルリンの祝賀会でソ連の将軍を侮辱する場面が描かれる。
 このように彼の問題行動ばかりがまるで週刊誌のごとく大きく取り上げられて、優秀な将軍として描くという視点が少ない。そのあたりが理由で、どうも一連の物語として盛り上がりに欠ける。

 登場するドイツ戦車が実はアメリカ戦車をドイツ風に塗装しなおしただけなのは仕方ないとして、全体としてセットと映像は頑張っていた。戦場となった町で破壊されている建物や転がっている死体などは本当の戦場のようであった。

 『ブラスターゲット』というなかなか面白い映画がある。その劇中でなぜパットンは命を狙われたのか、この映画を観て彼の性格を知っておけば予習になる。

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Cape God