劇場公開日 1998年9月26日

「観たかった度◎鑑賞後の満足度◎ 「家族」って暖かなものの筈なのに全編冷凍室の中で繰り広げられているように“冷たい”家族劇。その固く凍った氷はラストのケヴィン・クラインの涙でやっと溶け出す様だ。」アイス・ストーム もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0観たかった度◎鑑賞後の満足度◎ 「家族」って暖かなものの筈なのに全編冷凍室の中で繰り広げられているように“冷たい”家族劇。その固く凍った氷はラストのケヴィン・クラインの涙でやっと溶け出す様だ。

2023年8月15日
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鑑賞方法:DVD/BD

①アン・リー監督の演出には『ブロークバック・マウンテン』に通底しているような静謐さを感じる。どこか非アメリカ映画的な感じも。
それが、『普通の人々』や本作のように時々出現する、アメリカの人々を描きながらアメリカ的でないアメリカ映画に適している様だ。
②冒頭、凍てついた電車がやっと動き出すシーンに、本編のトーンが象徴されている様。
③その電車に乗っていたトビー・マクガイアの、家族主義者が凍りつくような、“家族はお互いが反物質のようなものだ”“家族とは「虚無」の中から生まれ最後は「虚無」の中に消えていく(だったかな?)”という独白が、これから目撃する事になるだろう映画の内容を予測させる。

もーさん