「母の言葉」ニュー・シネマ・パラダイス 3時間完全オリジナル版 カルヴェロ1952llさんの映画レビュー(感想・評価)
母の言葉
そう、あの言葉です
「あなたを心から愛する声を聞いた事がない」
この言葉は心に刺さりました
母親の何も疑わずに息子を信じ見返りも何も望まない無限の無性の愛の強さに涙が流れました
町の人々からトトがどれだけ愛されていたかは微笑ましいエピソードの数々でわかりますね
なんといっても通常版との大きな違いはエレナの存在です
トトが本気で愛し愛された本物との再会が映し出されるだけでこの作品の様子がガラリと変わっていくのが素晴らしく面白い
ノスタルジックな懐かしさのある作品からガラリと愛が溢れる切なくて苦しい作品になるのですから
幾つになっても何年おきかに見てもとても楽しい映画ではないでしょうか
名作と言われる作品には当然ですがそれだけの素晴らしさがあるものです、素直にこれからも「名作」を丁寧に見ていきたい
お返事をありがとうございました。
他者の視点が入ることで、さらに進化・深化し、広がりをみせることもあるのだと、たくさんの映画を観て思うのですが、
その作品の世界観を愛して改変するのと、
受けているから便乗してというのは違いますね。
『トップガン マーベリック』や『MI』シリーズのような続編が出るたびに興奮するシリーズもあれば、
かってのゴジラ映画のように、先細りになっては、志ある勇者たちによって復活を遂げるシリーズもあります。
この『ニュー・シネマ・パラダイス』は作者の意図と配給会社の意図が違っていましたが、配給会社の意図と観客の望むものがぴったり合って、不朽の名作として名を馳せましたが、元々の作者の意図した作品もよかったので、両方楽しめるという稀有な作品となりました。
『ブレードランナー』も配給当時のものとファイナルカットとラストが違うけれど、両方ファンがいるとか。
映画って面白いですね。
そこに、作品を大切にしようと思う気持ちがあれば不幸なことはおこらないと思うのですが、受け狙いだけを求める風潮があることが悲しいです。
共感とコメントをありがとうございました。
本当に。
音楽がアレンジによって、まったく変わるのは『はじまりのうた』で教えてもらいましたが、映画もこんなに変わるのですね。
劇場版の評判がなければ、完全オリジナル版が日本に来たかどうかと素人は考えてしまうと、劇場版があってよかったと思う反面、監督は劇場版を良しと思わなかったと聞きました。
『セクシー田中さん』の原作者とドラマ化等の騒ぎと合わせると複雑な思いですが、この映画の劇場版も完全オリジナル版も好きな私にとっては両方あってよかったです。