劇場公開日 1986年12月6日

「危険領域へのハイウェイを、若きトムは突っ走っていた!」トップガン kazzさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 危険領域へのハイウェイを、若きトムは突っ走っていた!

2025年8月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

午前十時の映画祭15にて。

オープニングの映像で、空母の甲板で艦載機を送り出す誘導員が片足を前に伸ばして頭をかがめたポーズを真似したものだ。
男の子たちはジェット戦闘機にワクワクし、女の子たちはトム・クルーズにドキドキした。
この頃は、ビーチバレーが競技化されてオリンピック種目になるとは思ってもいなかった。

整然と並ぶ戦闘機を包み込むように立ち昇る陽炎、夕暮れの空を横切る戦闘機のシルエット、正面から見た戦闘機の背後に渦巻くベイパー、トニー・スコットの画作りは徹底的に格好良さを追求している。
ロマンスの場面では、トム・クルーズとケリー・マクギリスをとことんアップで捉える。
エレベーターで接近する二人の目線、トムは彼女の右目と左目を交互に見つめて左右に揺らぎ、ケリーは彼の目と唇の動きを捉えて上下に揺らぐ。
ライバルのヴァル・キルマーがトムに向ける熱い視線、教官のトム・スケリットが遠くから投げる温かい視線。
トニー・スコットの映画芸術はまだ開花したとは言えないが、細やかな演出もあった。

2025年4月1日に永眠したヴァル・キルマーに合掌。

それにしても、マーヴェリック(字幕ではマーベリック)の復活に沸き立つ空母の甲板で、ティム・ロビンスの背の高さがひと際目立つ!

kazz
PR U-NEXTで本編を観る