テルマ&ルイーズのレビュー・感想・評価
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縛られているもの、開放されていくもの。
○作品全体
互いが互いの縛られているものから開放していくような関係性が、ストーリーラインを大きく捻じ曲げなら進んでいく。そんな作品だった。
ルイーズは過去に縛られたキャラクターだ。最初のルイーズの殺人も、ルイーズの「私もレイプをされた」という深い傷のある過去や、放って置かれた彼氏の態度を見るために計画した今回の旅行(そしてその準備の様子)を見ていると突発的に物事を決める人間でなく、今までの出来事があった上で行動に移していることがわかる。レイプという出来事も、彼氏との関係性も、ルイーズはなんとか過去にしようと意識しているのだが、どこか自分の中で消化できずに残ってしまっていて、それがテルマによって消化されていく、といったような感覚を受けた。
テルマは今に縛られたキャラクターだ。いつまで続くかわからない、終わりの見えない夫との生活に嫌気が指しているが、そこから逃れることができない。しかし仮釈放中に逃げ出したJDと出会って、罪に縛られていながら自由に生きることを知る。旅行という「夫からの仮釈放」に近いテルマが、仮釈放中のJDから影響を受けて心の開放に結びつく、というのも面白いが、JDと関わったことによりさらなる窮地に立たされる。しかし、それすらも更なる開放に繋がる(コンビニ強盗、帽子盗み…今まで自分ができなかったこと、触れなかった世界)というストーリーラインがまた面白かった。
終盤にはメキシコへの方角や距離は曖昧となり、二人がその場にいることだけに焦点が当てられる。だからこそ、目的地にたどり着くかどうかという警察との攻防は一切抜きにして、本当に二人が望むことを決断するラストシーンが尚更輝いて見えた。
○カメラワークとか
・車のフロントガラスの枠を使ったフレーム内フレーム演出が大量に使われてる。車内と車外の空間を割ったり、車内にいる二人を割ったり。ワイパーでは拭けないフロントガラスの隅の汚れが二人をシンメトリーになるようなフレームとなる…というのも思い浮かんだけど、意識し過ぎだろうか。
全米を騒がせた女たちの復讐譚‼️
リドリー・スコット監督にとっては意外や意外な女性映画で、女性版「俺たちに明日はない」、または現代のアメリカン・ニュー・シネマという趣で、ロード・ムービーにおいても力のあるところを見せつけてくれた秀作ですね‼️結婚生活に疲れたテルマが親友のルイーズと車で旅に出るが、途中でテルマが暴行されそうになり、ルイーズは相手の男を撃ち殺してしまう。有り金を失くした二人はスーパーで強盗をやり、警官を脅してパトカーのトランクに押し込める。彼女たちは警察に追われることになる・・・‼️ちょっとした自由を求めて、糸が切れた凧みたいになった二人の女性の行路を、いきいきとホロ苦い味で描いているのが素晴らしく、二人が車を爆進させ断崖から大空めがけて大ジャンプするラストカットは、いつまでもいつまでも忘れられないですね‼️アメリカ西部の風景を異次元のものとして魅せるリドリー・スコット監督独特の映像感覚も、相変わらず素晴らしい‼️
ノリが軽くテルマアンルイーズのキャラが明るく楽しめる
全体的にノリが軽くテルマアンルイーズのキャラが明るいので、コメディ映画のように楽しめた。2人の逃避行を応援したくなる。
ただ、ルイーズが最初のレイプ男を撃ったのはやりすぎに思えた。過去のレイプ経験で男の言動に敏感になってたのかな。テキサスでの経験やジミーと会ってる時に怯えてたり、何か闇がありそうな感じだったのでルイーズの過去が気になる。
ブラピはイケメンだし身体も引き締まってるし、あんなん歳上女性メロメロでしょ。テルマと激しく交わるのは、歳下男×人妻というAVみたいな設定で興奮した。でも結局騙されちゃったからテルマ可哀想、男運ないね。
警察に捕まるくらいなら崖ダイブ。最後は全く予想できずに驚いた。2人で自殺なのに後味悪くないし、車が飛んだ所でENDはむしろ気持ちい終わり方でスッキリ。エピローグも無くグダグダ蛇足感がないのも良い。
女性という強さ
ミステリー的な感じの予告をTikTokで見たので鑑賞。
実際見てみると、ミステリーとかではなく、ロードムービー。
一度でいいから、アメリカを車で横断してみたい。
女性2人で旅とかすると、確かに危ないことは多々ある。
いつの時代も同じなのだなと。
最後は
え?
これで終わり?
という感じだったけど。
女性軽視してた時代を感じる作品。
たまにこんな感じで接してくる人もいるがいつの時代も、相手に尊敬することは大事。
そして、若いブラピがかっこいいことを改めて認識。
作戦名▶︎紳士であれ。
こんな名作は劇場で観たかった
女という生き物は男という生き物によって変えられがち。
もちろん逆も然りだけど
横柄な夫に支配される妻テルマ
辛い過去によるものか仕事柄か人をよく観察して思慮深くしかし奔放に生きるルイーズ
真逆のそんな2人は親友でまるで姉妹のよう
夫にも彼氏にも内緒で2人で旅行に出かける彼女達
そこで1人の男により人生を狂わされてしまう
何も知らないティーンのようなテルマには男の下心なんて気づかない
過去の経験からか、その恐怖を思い出したのか思わずレイプ犯を撃ち殺すルイーズ
そこから逃避行が始まる
2人の精神状態はめちゃくちゃである
しかし、あいもかわらず懲りないテルマは若い男を引っ掛けてしっぽり。この辺からテルマは殻を破りつつあったのかも
一方でルイーズは恋人の優しさに触れ心が弱りつつある。
そんな中での軍資金盗まれ事件
ここで主導権を握るのはテルマ
完全に覚醒した彼女は笑顔で強盗。
2人はついに犯罪者
もう逃げるしかない
テキサスではレイプをされた方が悪いとのこと
なんて怖い街だ…
そこを毛嫌うルイーズは途中で立ち寄った場所でお爺さんに自分の身につけていたアクセサリーとテンガロンハットを交換する。テキサス人の見栄
レイプというのはいつまでも心に刺さり続ける
彼女達はひどい男たちによって人生を変えられてしまった。
その人生を取り戻すように2人で協力しながら強かに逃げ続ける。
トレーラーのエロドライバーを爆発させるところは爽快だった
そう。彼も彼女達に紳士であればそんな目には合わなかったのだ
素直にゴメンナサイしとけばよかったのにね
どこの男達も彼女を抑圧したり性的搾取したり馬鹿にしたりせず1人の人間として女性として接していればきっとこの様なことにはならなかったはず
それを乗り越えて笑いながら車を爆速し続ける。
男なんてクソくらえ
そんな奴らのために捕まるなんてまっぴらごめん
花が開くように笑顔で進む。
人生最後の日
彼女達はダイブする
友情と本当の自分の生き方を感じながら満面の笑いで。
悔いなど一つもない
そんなラストシーンに涙が止まらなかった
良い映画を観た後の余韻は半端ない
刑事さんの優しさと無念さには少し同情したが。
彼だけは彼女達の尊厳を守っていた
助けようとしていた
クソみたいな男(ルイーズの彼氏は除く)しかいなかったので彼の行動には光ものがあった
彼女達の服装やタバコなどの変化も面白いと思う
抑圧されてきた女性たちによる精神的解放の物語
1991年に公開され、アカデミー賞脚本賞を受賞した作品。鑑賞前は作品の存在自体知らなかったが、映画.comの採点も4.1だし、リバイバル上映されるくらいだから、さぞ面白い作品に違いない、という極めて安易な発想で観に行くことにした。しかし、結果的には見応えのある非常に良い作品だった。
物語の大筋としては、ウエイトレスとして働く恋人持ちの独身女性ルイーズと専業主婦のテルマによる逃避行の物語。
テルマの夫は支配欲の塊で、自身は浮気など自由奔放に振る舞いながら、テルマを徹底的に束縛し、従順であることを望み、逆らうと怒鳴り散らすといったDV紛いの行動が目立つ。責任転嫁や自己正当化が激しく、自分は常に正しいというスタンスで、妻の言い分には一切耳を傾けず、テルマは長く精神的な抑圧を受けており、次第に人としての尊厳や自信を失い、抵抗することを諦め、夫に従順であろうと思考停止に陥っていた。
もうひとりのルイーズもテルマほどではないが、似たような状況にあり、恋人は短気で日常的に物に当たったり、時には暴力を振るうDV気質。ルイーズもテルマ同様、恋人に抗えず、精神的な抑圧を受け続けている女性だった。
そんな背景を持つふたりが、気分転換のつもりで3日間のドライブ旅行を計画する。『たまには夫(恋人)から離れてハメを外したい』そんな気軽な気持ちで計画した旅行だったが、思わぬ波乱を呼ぶことになる。
道中、バーで泥酔したテルマが男性客にレイプされ、その現場に居合わせたルイーズが男性と口論になり、カッとなって男性を銃で撃ち殺してしまう。ルイーズも過去にレイプされた辛い過去があり、どうしても男を許せなかったのだ。
ルイーズは現場の状況からして、自首しても正当防衛は認められないと判断し、自首をせず逃走という道を選ぶ。テルマも男性についていった負い目からか、渋々それに了承し、逃走に付き合うことになる。目指す場所はメキシコ。こうしてふたりの長く多難な逃避行が始まる。
その逃避行の最中、テルマは出会った男性と親密な関係になる。しかし、その男性は実は強盗犯であり、逃走資金をすべて奪われるという致命的な失態を犯してしまう。
すると、なにを血迷ったか、テルマは逃走資金を確保しようと、銃を片手に通りがかったスーパーに強盗に入る。無事、逃走資金を手にしたものの、これでテルマにも前科がついてしまう。
さらに職務質問してきた警官に銃を突き付け、パトカーのトランクに閉じ込めたり、しつこくセクハラ紛いの下品なナンパを繰り返すトラック野郎のトラックを木端微塵に破壊するなど、彼女たちは次々と罪を重ねていく。
しかし、これだけ大変な状況にもかかわらず、彼女たちはなぜか旅が進むにつれ、自分らしく生き生きとした明るい姿へと変わっていく。
次々と罪を犯し、もう旦那や恋人の元には戻れないと腹を括ると、一気にその精神的支配から解放され、失っていた本来の自分らしい姿を取り戻していく。それまで自然と抑圧していた感情や意思を素直に表現できるようになり、特にテルマは急に逞しい強い女性へと変貌していく。その姿はなぜか清々しくも見えた。
この映画の核心は、抑圧されてきた女性たちによる精神的解放の物語であり、それはラストのシーンでより鮮明になる。
最後、パトカーに囲まれ、いよいよ追い詰められると、彼女たちは車のアクセルを踏み込み、崖下に飛び込み自殺を図る。
逮捕されれば刑務所に入り、様々な制約を強いられ、また抑圧された不自由な生活に逆戻り。そうなるくらいなら死んだほうがマシ。彼女たちはそう考えたのだろう。ふたりは覚悟を決め、互いの手を握りしめ、晴れ晴れとした表情でグランドキャニオンの崖下へと飛び込んでいく。この映画を象徴する非常に印象的なシーンだった。
長く抑圧され続けることで思考停止に陥り、夫(恋人)の望む人格を演じ続けることの生き辛さ感じていた彼女たちにとって、自由というのはそれくらい尊いものだと訴えているように感じた。
この映画を見て、自分はスペインの政治指導者ドロレス・イバルリの『跪いて生きるくらいなら、立ち上がって死んだ方がマシだ』という言葉が浮かんだ。
この映画では、抑圧する男性と抑圧される女性という構図だったが、似たような構図は親と子、上司と部下、先生と生徒といった社会の様々な場面でも見受けられる。現実世界で実際ここまで振り切った行動ができるとは思わないが、いろいろ考えさせられるいい映画だった。
Here we go!
ダイナーのウェイトレス、ルイーズ( スーザン・サランドン )は、親友の主婦テルマ( ジーナ・デイビス )を誘い、鮮やかなライトブルーの66年型フォード・サンダーバード・コンバーチブルに乗って二人旅に出る。
頬を寄せ微笑む2人は、女神のように美しい ✨
テルマに声をかける青年を、若く未だ線の細いブラッド・ピットが演じる。
自分本位な男達の卑しい笑顔が凍りつく。
ラストシーンが鮮烈な印象を残す。
BS松竹東急を録画にて鑑賞 (字幕)
テルマ&ルイーズよ永遠に
大好きな作品ですが、ビデオでしか鑑賞したことがなく、今回4Kレストア版上映があったので念願叶ってスクリーンで再鑑賞することができました♡
本作を観て改めて実感したのが、男と関わっても本当にロクなことしかないということです。夫からはモラハラされ、飲み屋であった男からはレイプ未遂され、若い男にはお金を盗まれ、知らないトラック運転手からはセクハラ発言される。時代は少しはマシにはなったとはいえ、作中で描かれたハラスメントや犯罪被害を経験した女性も少なくないのではないでしょうか。
そんな環境にいたテルマとルイーズが旅をしたほんの数日間、二人は全く違う人間に生まれ変わりました。特にテルマですよね。彼女はモラハラ夫にビクビクしていた主婦から、実に勇ましい女性へと変わりました。表情が生き生きして積極的になりルイーズを引っ張ります。あの弱々しいテルマはどこにもいなくなりました。
そして、ふたりはやられた暴力は泣き寝入りせずにきちんとやり返します。男性社会から女性に対して水面下で発されるメッセージは、「おとなしく言いなりになれ」「男の性欲は本能だから受け入れろ」「全てを諦めろ」ですが、ふたりはそんなメッセージを受け取らずに行動します。
最終的に彼女達は男の管理下から抜け出し、そして全てを自分達で決めました。彼女達は自分で自分を解放し、笑顔で崖からジャンプをします。そこには一切の後悔も悲壮感もありません。なぜなら彼女達のジャンプは、《死》ではなく《自由》を象徴しているからです。このラストシーンは、作り手が全ての女性達に向けて自由を得ることや挑戦することを後押ししているようにも感じます。
誰にも邪魔されず誰にも意見されず誰にも管理されず、社会からの暴力には断固抗議して生きていきましょう。さあ、明日から何をやりますか?
自由を勝ち取る
はじめ、テルマがしっかりものでルイーズが大雑把でぶんぶん振り回して自分を解き放つ話だと思っていた。
が、意外とキャラ的にはルイーズのほうがしっかり者でテルマの方がかなり危うい。
テルマが危ない目や騙されたりした際、こっちもヒヤヒヤしながら観ていたが、その後の覚醒してからの自由を見つけ、男へのカウンターを仕掛ける様は痛快感が半端じゃない。
テルマは元々情緒不安だったのではなく、男に家庭に縛りつけられ、思考を制限されていたのだなぁと。今作を観た女性は大きく力づけられたのかなぁ。男性陣は自分の振る舞いを考え直すきっかけになってくれたのかな。
期待度○鑑賞後の満足度○ 前半は物足りないが後半で盛り返す。演出の切れは『エイリアン』『ブレードランナー』には及ばず。今の目で観ると女性像がやや古い、当時では此れが限界だったのかな。
①前半はやや冗長。“女性”としても(“人間としても?”)やや「弛(ユル)い」テルマにイライラして感情移入できない。
でも、そのテルマが強盗をした辺りから面白くなってくる。
②
裁かれない罪に立ち向かった、彼女たちが得る自由
'91年作。少女の頃に親とレンタルビデオでしか観たことがなく、今回初スクリーン鑑賞。とても感動した作品だと記憶していたが、その記憶よりずっと素晴らしかった。大人になって改めて観たことで、気づくことや感じることもたくさんあった。
彼女たちが受けてきたであろう抑圧、暴力、暴言、そして性加害すらも、裁かれたり罪名が付くことはない。その理不尽さは、女性なら多少なりとも経験があるはず。あの運転手に金品ではなく謝罪を要求する彼女らに涙が溢れた。
2024年の今なら、彼女たちは最期にあの選択をしないで済んだだろうか?どうかそうであって欲しい。
ルイーズはおそらくテキサスで(西部の方が女性に関する考え方が古いと聞く)レイプされ、その被害は認められることもなく裁かれることもなかった。だから、最初に駐車場で暴行しようとした男ハーランを許すことはできなかったのだ。ハーランは、ダンスの時から不自然にテルマを何度も回し酔わそうとしていたのも、今回気づいて、許せないと思った。
彼女らの逃避行は決して楽しいものでも明るいものでもないが、自己解放の旅でもある。それを爽やかな音楽と雄大な自然に乗せて描き、映画史に残るラストシーンに導いた傑作。最期に笑顔を向け合う彼女らの表情はきっとこれからも忘れられない。
「you're part of me,I.m part of you」と歌うエンディングにひたすら泣く。
引き返せない逃避行
乱暴者の恋人と距離を保ちながら気ままな独身生活を送るルイーズと、幼稚な夫の言いなりで自分を抑えて生きている専業主婦のテルマ。
二人は退屈な日常から抜け出すためにドライブ旅行に出かける。
が、途中で立ち寄ったバーで下心丸出しで近づいてきた男と親しげになったテルマは、泥酔したところをレイプされかけてしまう。
ルイーズはテルマが持参した護衛用の銃で男を脅すが、男は悪びれることもなく卑猥な言葉で彼女らを侮辱する。
頭の中で何かがフラッシュバックしたルイーズは、その場で男を射殺してしまう。
今まで犯罪とは無縁の生活を送ってきた二人だったが、現場から逃走したことで二度と引き返せない深みにはまって行くことになる。
状況がどんどん絶望的な方向へ転がって行くのに対して、二人の人間性が吹っ切れたように開放されていくのが面白い。
特に最初は自分では何も決められず、簡単に人に心を開いてしまうために裏切られてしまうテルマと、絶望的な状況の中でもしっかりと計画を立て、毅然と前に進んでいくルイーズの関係性が変化していく過程が興味深かった。
ルイーズは距離を置きたいと思っていた恋人の思わぬ行動に、改めて自分が彼を愛していたことを思い知らされる。
夫から大切にされず、本当の愛を知らなかったテルマは、行きずりで出会ったJ.Dという青年とのセックスで本物の性の快感を知る。
結果的にテルマは裏切られ、ルイーズの逃亡資金も持ち逃げされてしまうのだが、心の糸が切れたように項垂れ泣きじゃくるルイーズに対して、テルマは根拠のない自信を持ってルイーズを奮い立たせようとする。
そこに今までビクビク怯えていた彼女の面影はない。
さらにテルマは強盗を働き逃亡資金を調達する。
もはや立派な犯罪人になってしまった彼女らに怖いものはない。
スピード違反を取り締まろうと近づいてきた警官を銃で脅してトランクに閉じ込め、何度も卑猥な言葉を放つタンクローリーの運転手を説教した末に、タンクを銃で撃って大爆発させる。
彼女らの行動が過激になればなるほど、観ていて痛快な気分になるのは、いつしか彼女らの目線に立って物語に没入しているからだろう。
それにしても登場する男たちが下衆過ぎて胸クソが悪くなる。
何故彼らは皆自分たちが支配者であり、女性とは自分の言うことに従うものだと信じて疑わないのだろうか。
本人の口からは語られないが、ルイーズはかつてレイプされた経験があり、それがトラウマになっているらしい。
彼女たちを追い詰めたのは男たちの身勝手さであるともいえる。
唯一彼女らに手を差し伸べようと働きかけたのが刑事のハルだが、彼の想いは二人には届かない。
ラストシーンはとても切ないが、ここまで引き返せない道を選んだ彼女らに、残された選択肢はなかったのだと強く思った。
もし、引き返せる道があったとしたら、それはどこだったのだろうと考えさせられた。
ストックホルム症候群に陥る警官のミス判断
設定が悪い。あり得ない。
これでアカデミー脚本賞?
予想した通りのストーリー展開。
後、一時間で結末はどっちだけ。
警察が何一つ証拠もないのに暴力を振るったり、状況を把握していないのに同情したり、何を理由に家に電話を入れたか?
全て、結果ありきの状況設定。
後、36分相変わらず結末だけの映画。テキサスでレイ◯も分かる。
『自由を求めてメキシコへ逃亡』には見えないが。
『逆探知』は映画では時間がかかるのは本当?瞬時で探知出来ると思うけどね。後12分。多分破滅の方だ。
ネタバレ ありき
大当たり。何一つひねりも工夫もない。脚本がぶっ壊れている。
俺たちに明日はない(ボニー&クライド)、明日に向って撃て!(ブッチ&サンダース?)
と同じ様に邦題もテルマ&ルイーズから『明日への終末旅行』『私たちに明日はないわ』とかにすれば良かったと思うが。この映画をジェンダー問題と絡めるのだけは止めるべきだ。状況は崖っぷちでも、火曜サスペ◯◯劇場止まりにすれば良かった。また、どうせなら、もっともっと愚行を見せて貰いたかった。
これでは、テルマだけが『カバ女』。ルイーズだって『カバ女』といわんやをや。である。
明るい感じで面白い。
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しっかり者のルイーズと、ややそそっかしいテルマの親友コンビ。
テルマは結婚していたが、旦那に不満で、勝手にルイーズと共に旅に出る。
テルマがレイプされかけた所をルイーズが助け、勢いで男を射殺してしまう。
2人はメキシコに逃げようとするが、テルマが別の男と不倫し、
この男にうっかり大金を盗まれてしまう。
仕方が無いのでテルマは泥棒男の強盗の体験談を参考に、強盗をする。
逃げる途中スピード違反で止められ、仕方なく警察官を銃で脅して逃走。
さらには卑猥な言葉をかけて来たトラックを銃で撃ちまくり爆破。
そしてグランドキャニオンに到達する。
が、たくさんのパトカーに囲まれ、狙撃班に照準を合わされ万事休す。
手を上げて降伏しろと言われるが、あえてそうせずに車ごと滝に飛び込んだ。
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やはりこういう古い映画がおれは好きみたい。
普段はろくでもない夫と結婚し、精神的な自由を奪われていたテルマらが、
強盗したり警察から逃げたりするうちに心からの解放感を得るという話。
無茶苦茶してはいるが、彼女らには悪意や狡猾さはなく、気持ちがいい。
でも客観的に見れは凶悪犯以外の何者でもない、という矛盾。
最後はやや強引な展開であっけなく終わる。
諦めて心中を選んだってことなのか、逃げのびれる可能性があると思ってか?
女だってハードボイルド
脚本がやっぱり良い。逃避行を続けるうちに変わっていく主人公達の様子が、とても鮮やかに描き出されている。「後悔してないわ。」「私も。」という言葉が嘘ではない感じ。
景色もアメリカらしい地帯を通るので、一緒に冒険をしているような気分になれた。大画面で観るとより楽しかっただろう。
そして、ラストがサムライ的というか、キリスト教にはない終わり方で、ここも新しいと思った。
リドリー・スコット監督作品だったとは意外
リドリー・スコットが「ブラック・レイン」の2年後に撮った作品であるが、リドリー・スコットらしくない作品(悪い意味ではない)。
冒頭からいきなり殺人を起こしてしまうが、その後はどちらかと言うとコメディっぽい展開となって、ちょっとちぐはぐな感じがしたが映画的には面白く見ることができた。
ただ、テルマが強盗を起こしてからは、ハッピーエンドにはならないだろうと思った。そうなるとどういうラストになるのか。俺たちに明日はないみたいに警官に打たれてしまうのか。明日に向って撃て!みたいに警官に向かっていくのか(ストップモーションになる)。バニシング・ポイントみたいにバリケードに激突するのか。狼たちの午後みたいに、どちらかが助かりどちらが撃たれてしまうのか。
結局どれも違っていたが、アメリカン・シネマへのオマージュ的映画だ。
Let's keep it's going. 最高にクールな西部劇テイストのロードムービー
最後の場面にグッと来ました。未だに映画の雑誌を購読してたりするので最後の場面は知識としては知っていたのですが、実際に観るとグッと来ますね✨よくよく考えると悲劇なはずなのですが悲壮感はなく、むしろ清々しささえ感じます。
テルマにしてもルイーズにしても、序盤と終盤の変わりっぷりよ。最初はメイクもバッチリだったのにどんどんワイルドになっていって。でも、終盤の色んなしがらみを脱ぎ捨てた時の方が美しく見えるのは私だけじゃないはず。
ストーリーはだいたいテルマが何かをしでかして物事が大きく動くのですが、何があってもルイーズはテルマを見捨てたりしないんですよね。文句言いながらもなんだかんだで助けてくれるので母親?っというか姉っぽい。で、テルマもここぞって時の変わり方がスゴい。警官を捕まえた時にはルイーズの方がポカーンとしてましたよね。しっかし、テルマって男運無さすぎでしょ‼️
blu-ray の特典映像を見るとリドリー・スコット監督はコメディを撮るつもりで本作を作ったのだとか。確かにトレーラーが爆発するシーンでは思わず笑ってしまいました。最後のシーンのインパクトが強いのですが、クスッとするシーンが意外と入っているんですよね。ただリドリー監督が思う以上に女性讃歌として世の中に受け入れられたみたいですね。「エイリアン」や「ブレード・ランナー」と同じく映画史に残る一作でした。何作も映画史に残る作品を撮ってるリドリー監督ってやっぱりスゴいな‼️
いままで
観てなかったことに後悔。
(アメリカって広いなぁー)
(トラックが爆発するとこはニヤッとした)
最後はそーやろなぁー
て思ったけど、、泣きそうなった。
名作のはずやわ。
映画館で観たいやつ。
女同士の友情~グランドキャニオンでの自殺へと繋がるとは…
ラストのグランドキャニオンで自ら自殺するのが衝撃でした。
あとブレイク前のブラッドピットも初々しい演技ですごいと思いました!
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