テルマ&ルイーズのレビュー・感想・評価
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痛快!開放感
飾り物の主婦のテルマ。
高圧的な夫に支配されて、自分というものを持たないまま生きてきた。
だから深く考えたことがない。
それがどうだろう。アクシデントのたびに、大胆に脱皮する。目覚めよ、自分。全身全霊、生きていることの証。
蓮っ葉な咥えタバコの下ネタ平気なルイーズの方が、常識があったり、計画的だったりする。
2人ですっ飛ばす、ただただ広大なアメリカ!
ぶつかりながらも相手を認めていく過程も素晴らしい!
若きプラピは目の保養!自分の魅力を知っていて、武器にする。軽い声もバカっぽくていい。
アメリカのとんでもない広さ、乾いた熱気、
スクリーンで思う存分味わえた!
女性の社会的地位
可笑しく切ない、破滅への旅路
まず、ストーリー展開が見事。
カーリー・クーリ女史が数々の脚本賞を受賞しただけの事はある。
リドリー・スコットの映像は、蒸気を土煙に置き換えて、乾いた西部をひた走る。
劇場での観賞は、初。
午前十時の映画祭にて。
テルマ(ジーナ・デイヴィス)とルイーズ(スーザン・サランドン)は、親友のようでいて、それほどお互いを知らなかったのか、旅立つ早々に性格の不一致が表面化する。
専業主婦で夫からぞんざいな扱いを受けているテルマは、独身ウエイトレスのルイーズから誘われて旅行に出るが、それだけでも一大決心だった。
一方ルイーズは、恋人が結婚に踏みきる様子がなく悶々とした生活を送っていて、気晴らし旅行の同行者に友達のテルマは最適だと思ったのだろう。
ところが、いざ旅に出ると助手席で足をあらわに投げだすテルマの振舞いにルイーズは苛立ったりする。
恐らく、そんな些細な不一致はお互い様で、少しずつ気を遣い合って小旅行を楽しもうと心がけたと思う。
だが、途中立ち寄ったバーで解放感に浸ったテルマの行動をきっかけに事件は起きてしまう。
そして、気晴らし旅行は一転、逃避行となる。
基本的に二人の行動を引っ張っているのはルイーズなのだが、転換点はすべてテルマの行動だ。
テルマの変化を「成長」と捉えるか否かだが、「脱皮」と言うのが適してると思う。
このテルマの変化の過程を見せていくエピソードがそれぞれに面白い。
重ねて、テルマの自宅に張り込む刑事たちと夫の様子がコミカルで、最終局面を想像させない軽さ。
優柔不断な弱い女から脱皮したテルマの最期の決断をルイーズは受け入れる。
鋭い分析力で彼女らの状況を理解している刑事(ハーヴェイ・カイテル)の彼女たちを救いたいという願いも虚しく、逃走に終止符を打つ二人。
彼女らの車を走って追った刑事の悔しさと無力感をよそに、最も解き放たれた世界へと飛び込んでいくラストショットは、悲劇的というよりむしろ爽快感すらあるではないか!
パトカーの大群をルイーズが振り切るシークエンスは、壮観でダイナミック。
ドアミラーが弾け飛ぶスローモーションなどはサム・ペキンパー的だ。
そして、彼女らの目の前に警察のヘリが現れる演出。
このクライマックスは、映画史に残る名シーンと言っても良い。
男社会が作った罪と残虐性に関する話。
一つのウソを覆い隠すためにウソを重ねるしかなくなってしまう話は、良くある。一つの過ちから逃げおおせるために、次々と過ちを重ねるしかなくなったテルマとルイーズ。そのどこかでやり直せるチャンスがあったかと言うと、思い浮かばない。弱い立場にいる女。女の弱さに付け込んで、力づくで抑え込もうとする男。騙す男。助けようとする男。異なるタイプの男たちが出て来ます。テルマとルイーズを助けられたのは、刑事のハルだけだったかも知れない。
終わりは悲劇だけれど。女の弱い立場に甘んじて生きていくのも不幸。レイプされた女の方が悪いことになってしまう様な国で、裁判なんか受けたくない
と言う気持ちは判る。他人の手に運命をゆだねるくらいなら、自分の運命を自分で決める道を選ぶ。ハルの説得を聞かず、メキシコへの逃亡を続けた二人の判断は、法的な合理性に欠くけれど、問題はココロの方なんであって。
テルマとルイーズが乗っていたのは、「1966年型 Ford Thunderbird convertible」。Thunderbirdの第4世代、V8エンジンのFR車。水色に見えますが、カタログ上の車体色表示は「Green」。ショーンコネリーの007 Gold Fingerでも使われていた、アメ車の代表みたいなアメ車です。
刑事役のハーベイ・カイテル、未だ無名だったブラッド・ピット、乗りに乗っていたスーザン・サランドン、おそらくキャリアハイのジーナ・デイビス。エイリアンやブレードランナーから、大凡10年後に撮られたリドリー・スコット作品は、アカデミー賞の脚本賞"しか"獲れませんでした。今見ても、テーマの社会性の重さは感じられる。要するに、女性の立場の弱さは余り変わってないってことなのか。なんか、やっぱり、リドリー・スコットって好きやわぁ。
良かった。とっても。
名作ですね(*˘︶˘*).。.:*♡
素敵な友情
ずっと観たかったジェンダー映画の傑作!!
今回の「午前十時の映画祭」の中でも
一番楽しみにしていた作品。
高圧的で身勝手な旦那に
ずっと
今で言うモラハラを受けている主婦のテルマと
自立してきちんと生きてるルイーズが
気楽な週末のバカンスに出かけるはずが
ハメを外し過ぎたがために
とんでもない方向に転がってしまう
アメリカンニューシネマの流れを受けたお話。
女たちの意外な行動にいちいち驚く
男たちの反応が
今の感覚だとお笑いでしかなくて
私も含めて客席の女性から失笑が漏れてました。
でも作られた当時の男どもは
映画の中も外も
同じ様な反応だったんだろうな〜
当時の女達が「そう!そうなのよ!」と
大きく頷きながら観ていた姿が目に浮かぶ様です。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
ジーナ・デイビス演じるテルマは
最初の方は旦那に過剰に気を使って
まるで発達障害?
と感じるさせるほど落ち着かない。
やがて気持ちがほぐれて
酒場で男に声をかけられ
はしゃぐシーンは
マリリン・モンローの様な
派手なセクシーなメーク!
色々波乱があるうちに、一旦、超ブサイクになって
ある出来事をきっかけに、
ほぼすっぴんに近いのに
まるで自由の女神の様な
意思のある強くて美しい顔に変貌してゆく。
その変化、俳優さんてすごいな〜〜 久々に実感しました。
スーザン・サランドンの演じるルイーズも実は〜〜
それにしても、最初から最後まで
セクハラとモラハラの塊の様な映画だわ〜
女性の置かれた立場がこの映画からあまり変わらないことが
本当に辛いし、情けない〜
一つだけこの映画に文句がある!!
自力で勝ち取ったものの象徴なのだろうが
あんな加齢臭と脂で臭そうなモノは、
男達が女達にして来た様に
地べたに叩きつけて踏んづけちまえ!!
若い頃のブラピが出てますよ!ちょっと小癪な役で〜
ハーベイ・カイテルがいい役やってます。
唯一の救いです。
@お勧めの鑑賞方法は?
どうしても映画館で観たかったんです!!
最後のシーンはグランドキャニオンなので、
是非是非大画面で観て下さい!!
女性解放
28年も前にウーマンパワー、女性解放の爽快な映画があった事をすっかり失念していたが、
今のワンダーウーマンやキャプテンマーベルに
代表される強い女子をこんなに早く映画にしてた事に
リドリー・スコットのスゴさを感じました。
状況が悪くなる度にテルマが人間らしく、
表情が明るくなり青春を取り戻していく様が
印象的でした。
ルイーズが男を殺すシーンに、
もっと突発的かと思ったら案外冷静にというか、
侮辱された事に怒って殺す事に感情移入出来なかったが
テキサスで何かがあった事を説明はないけど、
想像するに、テルマとその時の自分が被って、
最大の侮辱をされた事を考えると仕方なかったのかな。
テルマもルイーズももっと良い男性に出会えてたら
こんな人生歩まずに済んだのに。
僕も男だけど、男は馬鹿。女性は強い。
いつの時代も変わらないんだなと思いました。
噂ほど百合映画じゃない!!!
女版 明日に向って撃て!
ずっと前から見たかった作品をやっと鑑賞。
ストーリーは女版 明日に向って撃て!と言ったところ。
二人組の女犯罪者がとにかくかっこよく、スタイリッシュに犯罪を重ねていくのか見ていて心地よい。ラストに連れて二人の心情の変化が見えるのもおもしろい。
サウンドトラックがとても良くさすがリドリー・スコットって感じもあるし、若かりしブラッド・ピットもいい味出してる。
女性がとても楽しめる作品かもしれない。
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