「仲間たち」劔岳 点の記 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
仲間たち
日本地図完成の為、未踏の地・劔岳の測量に挑んだ男たちを描いた、名カメラマン・木村大作の初監督作。
公開時からCG一切ナシの本物の映像や苦行とまで言われた過酷な撮影話ばかり注目されがちだが、自分はこの作品を見る度にそれら以上に満たされたものを感じる。
人への敬意。謙虚さ。誠実さ。
ライバルは居る。達成した時は称え合う。
一つの偉業を成し遂げるのではない。やり遂げる。その誇り。
本作で描かれる“本物”は映像だけじゃない。その結束力だ。
本作で映し出される“美しさ”も映像だけじゃない。日本人の姿だ。
育まれた絆は役柄も演者もスタッフも超え、大黒柱を絶対的に信頼して身を任せているのを感じる。
エンドクレジットの唯一の肩書き“仲間たち”がその証。
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