「ただ黙々と山中を歩くだけ」劔岳 点の記 Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
ただ黙々と山中を歩くだけ
総合:60点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:60点|ビジュアル:80点|音楽:70点 )
実際に測量と登山をするならばそれほど派手な場面ばかりあるわけではなく、作品中の言葉を借りれば「黙々と作業を進めていく」ということになるのだろう。だがひたすら山の中を黙々と歩く場面だけが続くと抑揚が乏しい。危険なことも起きるし山岳会との競争や陸軍内部での事情と描くことはあるのだが、それでもこの演出はどうにも盛り上がりに欠けていた。登場人物の描き方もたいした葛藤も無く任務にひたすら忠実で人間味が少ない。
ただ実際に山に行って撮影したであろう映像はなかなかのもの。この監督は目に見えるものは良く撮影できても、感情や人間関係や責任感といった目に見えないものを描くのが下手だったのかな。
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