断崖のレビュー・感想・評価
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暗闇に光るミルク‼️
夫に殺されるかもしれないという人妻の心理状態を、ヒッチコック監督が緻密に描いてくれた名作ですね‼️ロンドン社交会の人気者である夫と結婚した富豪令嬢のヒロインは、夫が管理していた従弟の財産を使い込んだり、融資関係の知人が死亡したりする事件が明るみに出て、夫が自分を殺して財産を奪おうとしているのではないかとの疑惑と不安を募らせる・・・‼️控えめで美しいジョーン・フォンテーンの素晴らしい演技に観ている側もハラハラドキドキ、不安にさせられます‼️夫を演じるケーリー・グラントもいつも通り、キザで伊達男なんですが、それだけに余計怖い‼️そして今作でもヒッチコック監督ならではのサスペンス技巧に観る者はヤラれまくりですね‼️中でも夫が妻へ運ぶ毒入り(?)ミルク‼️コップの中で不気味に光るミルク‼️ミルクの効果を際立たせるために豆電球を入れて、暗闇に光らせる演出‼️ホントにウマいッ‼️そしてラスト、夫は妻を乗せた車を断崖に向かって猛スピードで走らせる‼️さぁ、どうなるんでしょう⁉️ハラハラドキドキ、目が離せませんよ‼️
微妙なサスペンス
前半はサイコパス男と翻弄される妻のコメディ調だったのが、後半一気にサスペンスな展開に変化します。
所謂ヒッチコックタッチにあふれた作品ですが、どうも結末にモヤモヤ感、すなわち脚本通りに理解すればよいのか?実は裏があるのか?判然としません。
【優しかった男と結婚した女性が、徐々に夫の不可思議な行動の数々を知り、疑念を抱いて行く様と、ラストの断崖絶壁を猛スピードで走る車中のシーンのハラハラ感からの展開が見事な作品。】
■列車で同席したジョニー(ケイリー・グラント)に一目惚れした富豪の令嬢・リナ(ジョーン・フォンテイン)は、周囲の反対を押し切って結婚する。
だが、実はジョニーが無一文であることが発覚し、更にリナに言われ仕方なく就職した会社でも横領を行い、ジョニーの友人、ビーキー・スウェイトと不動産会社を立ち上げとしていた最中、彼は謎の死を遂げる。
毒物に興味を抱く夫、ジョニーの姿を見て、リナはジョニーが自分と結婚したのは、自分の財産目当てではないかと疑い始める。
◆感想<Caution!内容に思いっきり触れています。>
・前半のロマンティックな展開から、ジョニーがリナに隠していた様々な事が明らかになる過程から、作品のトーンは怪しげになって行く。
・リナを演じたジョーン・フォンテインが、ジョニーが近づくたびに震える姿や、睡眠不足になって行く様。
・更には、リナの為にジョニーが螺旋階段を上がりながら、ロンググラスに牛乳を入れて持って来る時の、雰囲気(牛乳が光っている。)及び彼女がそれに口を付けずに朝を迎えるシーン。
■実家の母に会いに行くというリナを、ジョニーが車で送って行くシーンのハラハラ感は尋常ではない。
断崖絶壁の道をスピードを上げて走るジョニーの表情とカメラのショットの使い方。
<車から落ちそうになったリナの腕を掴み、ジョニーが彼女を抱きしめるシーン。そして、ジョニーの毒物に興味を抱いていた真実が明かされる過程も、ナカナカである。
もう‼ドキドキするなあ!!>
「なんじゃそれ??」サスペンス
箱入りご令嬢がイー加減か良い加減か分からないイケメンプレイボーイと勢いで結婚し、夢見生活を送ると共に疑心暗鬼にも苛まれる様を描いたスリルサスペンス”風”。
ハラハラドキドキしているのは世間知らずな箱入り奥様だけで、見ているこっちはしらっけぱなしの冷えた心境で眠気をしのぎながら見ていた状態。
とはいえ、1942年という時代性に思いをはせるなら、これでも立派なスリルサスペンス娯楽作だったのだろうなあと理解はできる。
男が遊び人であると知っていた娘の厳格な父親が結婚を許すはずがないのにその描写はなく、後で家宝の椅子を送ったりなど、状況説明を随分端折っている場面が目立つなども心象としては宜しくない。
日本人が「夢見る」西欧美形カップルの戯れ芝居を見れたことには感謝。
令嬢目線で 👀
上流階級の純な令嬢リナをジョーン・フォンテインが、軽薄なプレイボーイのジョニーをケーリー・グラントが演じる。
時に大胆さを見せるリナでしたが、演じたジョーン・フォンテインが纏う圧倒的な清潔感は変わらなかった。
ケーリー・グラント、プレイボーイ役がこんなにも似合うとは…。その軽薄な台詞に、リナ目線で「 …。」
NHK-BSを録画にて鑑賞 (字幕版)
ラストはオリジナルのままにしてほしかった。
もしも、客がケーリーグラントという俳優を、この映画で初めて見たとしたら・・・看板俳優のイメージが最悪になってしまう・・・ということを考えて映画会社が結末を変えてしまったので有名な作品です。
オリジナルのストーリーでは奥様は殺されてしまう結末になってます。しかし奥さんは手紙を書いていた。自分が殺されることを知っていたのです。それでも夫を愛していたのであえて死ぬ道を選んだのです。でも次の被害者を出さないために刑事あてには手紙を書いていた。それが切手を貼った状態で机の上に置いてあったのです。ケーリー・グラントは気まぐれでその手紙を郵便に放り込みます。そして口笛を吹きながら去っていく・・・が、ラストショットだったんです。なんてすばらしい脚本だろう。
私はラストを変えて欲しくなかった。そしたらヒッチコック作品の中でも指折りの傑作になってただろうに。だからとても残念です。
猿顔かな?
2021年8月16日
映画 #断崖 (1941年)鑑賞
#アルフレッド・ヒッチコック 監督のサスペンスミステリー
#ジョーン・フォンテイン のことを #ケイリー・グラント が「モンキーフェイス」って呼ぶけど何でだろう?猿顔かな?日本人にはわからないな
オチはイマイチですね。
クズはクズだと思うけどな。
見所は、超有名な「光る牛乳」と、温い結末の二つです
ヒッチコックのアメリカでの4本目
これは流石にアカデミー賞に縁遠いヒッチコックが作品賞を穫っただけある面白さです!
ヒッチコックの映画を観た!という満足感があります
イギリス時代のヒッチコック作品のような味わいがあります
アメリカでの1本目のレベッカでヒッチコックに気にいられたのかジョーン・フォンテインがまたも主演で、アカデミー主演女優賞を受賞しています
24歳、当時はもう結婚適齢期の終盤の年齢です
このチャンスを逃したらもう後がない
その風情が容貌と抜群の演技力で説得力が半端ありません
疑惑を深めていく後半も良いですが、ジョニーの手管でどんどん恋に落ちていくところの表現力は唸ります
冒頭の一等客車でリナが詠んでいたのは児童心理学の分厚い本なのに簡単に落とされてしまうのです
ヒッチコックの小道具の使い方もさすがです
見所は、超有名な「光る牛乳」と、温い結末の二つです
ジョニーが毒を入れたかも知れない牛乳をお盆に乗せて二階のリナの寝室へ階段を登るシーン
ジョニーと階段は黒く沈んだ闇の中ですが、コップの牛乳だけは、闇の中で白く光っているのです
疑惑の牛乳に私達観客の視線を集中させる見事なテクニックです
豆電球を仕込んで撮影したとのことです
ケーリー・グラントは37歳
映画デビュー10年目
「赤ちゃん教育」、「ヒズ・ガール・フライデー」、「フィラデルフィア物語」と人気がブレイクしてまだまだ二枚目で売り出したい時なので映画会社から悪役NGで横槍が入って、あのような温い結末になってしまったそうです
ヒッチコックは、本当はリナが毒殺され、犯人はジョニーで「私が最後の犠牲者になる」と書かれた母宛ての手紙で終わるつもりだったそうです
もしこの結末だったら最高傑作のひとつになっていたかも知れません
ともあれケーリー・グラント本人には責任は無く、演技もヒッチコックの眼鏡に叶い、本作の後も「汚名」、「泥棒成金」、「北北西に進路を取れ」と出演してお気に入り俳優となります
本作では「赤ちゃん教育」、「ヒズ・ガール・フライデー」のスクリューボール・コメディで見せた軽妙さを、ジョニー役に監督が上手く引き出しています
恒例のヒッチコックカメオ主演は、中盤で本屋から出てきて推理作家のイソベルとバツッタリ出会うシーンの直前、ポストに投函している後ろ姿の男でした
断崖は写真の裏にタングミアの海岸とありました
英仏海峡に面した断崖絶壁です
日本の2時間ドラマのクライマックスが断崖絶壁のそばで行われるのは、松本清張原作、野村芳太郎監督の「ゼロの焦点」が由来でしょうが、ではそのゼロの焦点の断崖絶壁の由来は?
もしかしたら本作の断崖だったのかも知れません
リナと同期してしまったのだ
これほどの素晴らしい作品がヒッチコックの映画としてあまり知られていないことに疑問を感じます。
えっ、私が知らないだけだって〜
多分そうだと思う
まず、ヒッチコック作品という以外何も知らずに観賞し始めました
金にだらしない色男ジョニーと箱入り娘のリナとの恋愛ドラマなのかな⁇
などと思いきやあっという間に話は先へ進む
とにかくのほほんと見ていたはずなのにいつの間にかリナの心の動きにこちらも胸が苦しくなるやら安堵するやらでかなり疲れました
複雑すぎる内容だと物語に入り込むのに頭を使わなきゃならないけどこの作品はわかりやすかった
わざとらしい説明の台詞も無く自然とストーリーに心が乗せられる
スマートでスリムな作品ですね、監督の見た目とは大違い
それにしても主人公と同じ感情で映画を見たのはどれくらいぶりだろうか
久しぶりにいい体験が出来ました
夢見るお嬢様
ジョーンフォンテイン扮するリナは、ケイリーグラント扮する列車で乗り合わせた有名人ジョニーに半ば強引に誘われ浮かれていた。無一文のプレイボーイに簡単に持って行かれた夢見るお嬢様。主演のジョーンフォンテインは日本育ちなんだね。清楚な感じのなかなかの美人女優さんだね。
サスペンスになる前が自分的には少し長すぎた
確かに、机の中に在る殺し方の参考とできる推理小説、保険金降りる条件は妻の死であることの通知、白く妖しく光る飲み物などなど、夫が親友を殺し更に次は自分かもしれないと考えていく展開は面白い。結局、夫が毒で自殺を考えていただけとのオチになったのだが、崖の手前で何故あんなにスピードを上げていたか等、説得力があまり無い部分もあり、見終わった後に必ずしも全てスッキリとはしない。
そして、1940年代の映画でしかたがないところもあるが、前半の部分が長すぎてテンポが悪い様に感じてしまった。親友の酒によって死にかけるシーン等、勿論後で生きてくるエピソードもあることはあるのだが。
ケイリーグラント演ずる色男が、定職も持たず、借金だらけの嘘つきのギャンブル好きの一文無しであることが判明していくさまも、もう少しテンポが良ければ、サスペンスドラマの一種としてなかなかにイケルのだが。そんな奴と分かってもすぐに別れない妻は、勝ち気で世間知らずのお嬢さんだからということか、ここの部分も今ひとつ説得力が無い様にも思ってしまった。
フォンテーンは綺麗
ケーリー・グラントの使い方に制約があったらしく
結末も監督の思い描いていたものとは違うらしい、残念
サスペンスの神様を期待する人には、ちょっと物足りないかも
フォンテーンは眼鏡をかけても美女なので、ジョニー(グラント)が「モンキーフェイス」と呼びかけているのに違和感があった
(原作ではファニーフェイスなのだろう)
「深窓の令嬢」の問題点がわかる映画でもあった
有名な〈光るコップのシーン〉もありますね
原作と映画は別物ですが、ミステリーファンからは怒りの声もあるみたいなので、原作を探して読んでみたくなりました
少しずつ疑惑が膨らんでいくのがヒッチコック映画の面白さ。その疑惑に...
少しずつ疑惑が膨らんでいくのがヒッチコック映画の面白さ。その疑惑によって少しづつ表情が変わっていく出演者の演技も巧みで楽しめた。
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