「生々しさと泥臭さ」アポカリプト 旅人さんの映画レビュー(感想・評価)
生々しさと泥臭さ
前半は、金をかけた再現フィルムのようで、面白みがない。
獲物を捕り、集落を作り、楽しく暮らす。
部族同士が争い、男達は家族のために戦う。
いつの時代なのか、どこの部族なのか分からないくらい時代錯誤ではあるが、このような世界なのだと思いこんでみた。
苦労してまで大人数の生贄を運ぶあたりは納得いかないが、それでもこのような世界なのだと思いこんでみる。
結果、インカ・マヤ文明だったのだが、生贄儀式のあたりは絶対に違う気がする。
このあたりは多大な演出効果が加わり、どうも好きになれなかった。
ただ、後半の逃亡劇は生々しく泥臭く、いかにもメル・ギブソンっぽい描き方に見入ってしまう。
ここにきてようやく、再現映像がエンターテイメントへと変化した。
逃げる者の息使いが苦しいくらいに伝わり、それでも戦い続ける姿に勇ましさを感じた。
しかし、それ以外はよくできた再現フィルムといった印象。
個人的には嫌いではないが。。
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