「淡々とした恐怖」ゾディアック cross yukiさんの映画レビュー(感想・評価)
淡々とした恐怖
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70年代にカリフォルニアで起きた、“ゾディアック”を名乗る者による未解決連続殺人事件を扱った映画。
実際の事件を、時系列に沿って追って行く“だけ”の展開となると、ともすれば冗長な印象になってしまっていただろうが、デビッド・フィンチャー監督の演出によって、常に一定レベル以上の緊張感を保ち続けたままラストまで一気に見せられた。2時間半の上映時間が短い短い。
さりげないカットで「え、それ、どうやって撮ったんだ?CGか?」という面白い画を提示してくるところも、全体のテンポを崩すようなこれみよがしなものではなく気持ちがいい。
そして、ラスト寸前の主人公とある人物の対峙が残す“余韻”の映画的美しさ・・・!
これだから映画はやめられないのだ。
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