「マイケル・ベイにしては上々の厨房映画」トランスフォーマー ダース平太さんの映画レビュー(感想・評価)
マイケル・ベイにしては上々の厨房映画
マイケル・ベイ作品と言えば、やれ「話が支離滅裂で脚本がひどい」とか、「人間が描けていない」とか、「キャラクターに対する愛情が感じられない」とか、「カメラワークがメチャクチャで、観客は何が起きているか分からない」とか、文句を言い出したらきりがないんだけど、こと本作に関して言えば、それらの文句を上回るだけの、いい意味での厨房魂が炸裂している。
おそらくそれは、ベイの後ろにオタク道の大先輩であり、業界の重鎮であるスティーブン・スピルバーグが控えていたからで、ベイがスピルバーグが喜んでくれる映画を目指した結果だろう。それが幸いしてか、ベイの作品にしては上々の厨房映画に仕上がっている。
なお、本作の最大の魅力は、色々な乗り物がロボットに変形し大活躍を繰り広げるということに尽きるが、それらのアクションやスペクタルを支えるだけの人間のドラマを、“人間代表”のシャイア・ラブーフが一人で体現していたことは見逃せないと思う。「インディー・ジョーンズ」最新作にも抜擢された彼の今後に注目したい。
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