劇場公開日 2007年7月28日

「食べ物屋に絶対いてはいけないネズミを主役にする面白さ」レミーのおいしいレストラン マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5食べ物屋に絶対いてはいけないネズミを主役にする面白さ

2011年10月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館、DVD/BD

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なんとお洒落な映画だろう。料理の質感とか、乾いたときと濡れたときのネズミの毛の違いとか、CGアニメの技術面は申し分なし。
だが、そんなことより、映画の持つ醍醐味、ハマりこむアクションとドタバタ、吹き出してしまうギャグ、ホロッとくるエンディング、三拍子揃った最高の娯楽作。最近、映像に懲りすぎてこういう作品が少ない。文句なしに今年いちばんの面白さ。(2007年7月)

食べ物を扱う店に、ぜったいにいてはいけないネズミを主役にする面白さはアニメならではだ。

衛生のため、ネズミたちをまとめて食洗機に掛ける場面には思いっきり吹いた。前の席の方、ゴメンナサイ!!

音楽もいい。けしかける(挑戦的)ようで、それでいてオシャレな旋律とアレンジだ。

『誰でもシェフになれるわけではないが、誰がシェフになってもおかしくない』
あらゆる人(ネズミも含めて)にチャンスがある。グストーの「誰でも名シェフ」に込められた真意を、料理批評家のイーゴとともに咀嚼して、ラストをハッピーにキメる手際は、まさに5つ星。

原題は「Ratatouille(ラタトゥイユ)」。最後に出てくる南フランスの野菜煮込み料理だが、馴染みのない名称を「レミーのおいしいレストラン」とした日本スタッフのセンスのよさにも拍手。

マスター@だんだん